
- 2倍耐震って、なんだ?
- 耐震等級5相当って強いの?
- どれだけ地震に強くなるの?
といった悩み・疑問を解決できる記事です。
一条工務店の『2倍耐震(ミッドプライウォール)』を解説します。
記事の結論は『一条工務店で少しでも地震に強い家を建てたいなら、2倍耐震を採用すべき』です。
ですが注意点が1つだけあって「間取り設計の制限がスゴく多くなる」ということです。
例えば「窓が大きくできない」や「多くのタレ壁が必要になる」といった制限は当たり前で、我慢ポイントが多い家づくりになるかもです。
そのため住宅メーカーを比較中で「耐震性を重視する人」は、一条工務店以外を選ぶ方が良いかもしれません。
詳しくは、本編で解説します。
本記事の内容
- 2倍耐震のメリット・デメリットは?
- 2倍耐震は必要なのか?
- 2倍耐震は何が違う?
- 僕が2倍耐震を採用したワケ
この記事を読み終えると、
- 「一条工務店の家に2倍耐震は必要なのか?」
- 「地震に強い家選びは一条工務店で良いのか?」
が分かるようになります。
【一条工務店】2倍耐震のメリット・デメリット~ミッドプライウォールで地震に強い家に~
2倍耐震(ミッドプライウォール)は「家の耐震強度を2倍にアップ」させるオプションです。
ザックリ言うと「強度の強い壁を使って、地震に強い家を作る」話ですが、これが本当に効果があるのかを深堀りします。
まずは下記の3つで解説を進めます。
本記事の内容
- 2倍耐震を採用するメリット
- 家が強くなる理由・仕組みは?
- 壁倍率「7倍超え」の安心感
2倍耐震は「オプション費 約10万~」と高めということもあり、「何がどう変わるのか?」を理解した上で決めたいところですよね。

2倍耐震を有料で採用するメリットは?

まず最初に一条工務店で『2倍耐震を採用するメリット』は、下記の通りです。
- 地震に家が強くなる
- もし倒壊したら「全額補償」
2倍耐震のメリットは、スゴくシンプルです。
この理解だけでも十分ですが、下記で少し補足します。
地震に家が強くなる
一条工務店は「大地震でも倒壊しない家」です。これは2倍耐震に限らず、全モデルがこの水準で作られています。
なら「2倍耐震だと、どれだけ地震に強くなるの?」は、下記の通りです。
- 大地震でも外壁が損傷しない
- プラスターボードが損傷しない
- 屋内の壁紙が損傷しない
大地震が発生した時の「標準仕様と2倍耐震の違い」は、下記の通りです。
- 標準仕様:倒壊しない、でも外壁・壁紙は損傷する
- 2倍耐震:倒壊しない、外壁・壁紙すらも損傷しない
つまり「2倍耐震=大地震でも、家は無傷」というワケです。
大きな地震で「壁紙がたわむ・外壁にヒビが入る」ケースは、結構多いです。でも2倍耐震だと、その心配も必要ありません。

地震で倒壊したら「全額補償」が使える
2倍耐震で建てた家が地震で倒壊したら「100%全額補償制度」が使えます。
負担割合は、下記の通りです。
- 地震保険 :50%負担
- 一条工務店:50%負担
家が倒壊しても地震保険だと「半分(50%)」までしか負担されません。
ですが2倍耐震だと、あと半分(50%)を一条工務店が負担するため、家が倒壊した時は「地震保険+一条工務店」で全額補償(100%)になります。
こちらの補償は「引き渡し後30年間」続きます。
「全額補償制度の内容」は、下記を参考にして下さい。
- i-smart・i-cubeが対象
- 建て替え or 補修に対応
→全壊=建て替え
→大規模半壊・半壊=補修 - 建築費の上限まで負担
- 地震保険に加入する
- 地震保険に入る
- 一条の30年長期保証に入る
- 改修工事等を一条に依頼する
- 1棟につき1回のみ使える

2倍耐震で家が強くなる理由・仕組みは?

次に『2倍耐震で家が強くなる理由・仕組み』を解説します。
解説するポイントは、下記の3つです。
- 2倍耐震とは、強度が強い壁
- 強さが2倍になる耐震等級5
- 「耐震等級5」と「耐震等級5相当」は別物
ザックリ言うと「強い壁を使って、家の耐震性をアップさせる」理解でOKです。
2倍耐震とは、強度が強い壁
2倍耐震とは『耐久性が高い壁(ミッドプライウォール)で作られた家』のことです。
こちらを少し補足すると、下記の通りです。
- 一条の家は壁で支える構造(2×6工法)
- 壁を強くすると家の耐震性がアップする
一般的には「地震に強い家=耐震等級3」と言われがちですが、一条工務店の2倍耐震は更にその上の「耐震等級5相当」なので安心できますね。
強さが2倍になる耐震等級5
ここで「耐震等級」について、サクッと解説すると下記の図の通りです。

- 耐震等級1 = 1倍(基準値)
→ 震度5強まで耐える - 耐震等級2 = 1.25倍
→ 震度6弱まで耐える - 耐震等級3 = 1.5倍(一条の標準)
→ 震度6強まで耐える
「なら2倍耐震は?」というと、下記の通りです。
- 耐震等級1の「2倍」の強さ
- 震度7強まで耐える

「耐震等級5」と「耐震等級5相当」は別物
注意点が1つあり、それは「耐震等級5」と「耐震等級5相当」は別物だと言うことです。
- 耐震等級5
「住宅性能評価機関」に申請して、承認を受けた家 - 耐震等級5”相当”
「自社」で耐震等級5と判断した家
つまり2倍耐震は『一条工務店が独自で判断した水準』ですね。
となると「一条工務店を信じるか・信じないか」が2倍耐震を判断する1つのポイントとなりそうです。
壁倍率「7倍超え」は安心感バツグン

『壁倍率7倍』を知ると、2倍耐震の理解が深まるはずです。
下記の2つで解説をします。
- 壁倍率って何だ?
- 2倍耐震の壁倍率を見てみよう
要は「強度が強い壁」のことです(/・ω・)/カンタン
「壁倍率」って何だ?
そもそも「壁倍率とは?」を解説すると、下記の通りです。

- 壁倍率1:「1.5㎝×9㎝」の筋交い
- 壁倍率2:「3.0㎝×9㎝未満」の筋交い
- 壁倍率3:「3.0㎝×9㎝以上」の筋交い
- 壁倍率4:「4.5㎝×9㎝」の筋交い
- 壁倍率5:「9.0㎝×9㎝」の筋交い
壁倍率は「値が大きいほど、耐震性が高い家」で、壁に使われる「木材・組み方・金具」で強度に差が出ます。
要は「家の骨格にどれだけ良い材料が使われているか?」を判断する値です。
下記が壁倍率の目安です。
- 耐力壁の平均 :壁倍率4倍
- 在来工法の平均:壁倍率5倍
- 一条の2倍耐震:壁倍率7倍
つまり「一条工務店の2倍耐震=壁倍率7」は、かなり耐震性が高いと言えそうです。
2倍耐震の壁倍率を見てみよう

こちらのケースだと「7倍・7.12倍・6.92倍・6.57倍」の4種類の壁がバランス良く、配置しています。
全ての壁を壁倍率7倍で統一しない理由は「地震の揺れを逃がすため」です。壁の「位置・量・形」等で最適な壁倍率が異なります。

2倍耐震にデメリットはないのか?

ここまで聞くと「2倍耐震って、最強じゃん\(^o^)/」と思うかもですが、実はデメリットが結構あります。
「2倍耐震のデメリット・懸念点」は、下記の3つです。
2倍耐震のデメリット
- 「坪/3000円」と高い
- 間取りの制限が多くなる
- 2倍耐震は本当に地震に強いのか?
特に③は建築後にふと感じたポイントで、今は少し疑いの目で見ています…(´・ω・`)
その①:オプション費が「坪/3000円」と高い

一条工務店の2倍耐震は『坪/3000円とオプション費が高い』です。
こちらを坪数毎に計算すると、下記の通りです。
- 25坪:75,000円
- 30坪:90,000円
- 35坪:105,000円
- 40坪:120,000円
一般的な35坪の家だと「10.5万」と、そこそこのお値段です。「採用するか・採用しないか」を悩む価格帯ですよね…。
上記の「坪/3000円」は発売直後のキャンペーン価格だったため、今はおそらく値上げされているはず。

その②:間取りの制限が多くなる

2倍耐震を採用すると『間取りの自由度がダウン』します。
俗にいう「一条ルール」が理由で、我が家のケースだと下記の通り。
- 壁が通常より多く必要になる
- 窓は「小さく・少なく」する
- 天井に「タレ壁・Sタレ壁」が必要
いずれも「耐震等級5相当をクリアするため」です。
「耐震性が高い家=多くの強い壁が必要」になり、間取り設計でも制限が多くなります。
例えばこちら↓は、我が家の「タレ壁」です。
- 通常の間取り :タレ壁は必要ナシ
- 2倍耐震の間取り:タレ壁は必須
リビングの天井に「柱のような出っ張り(柱)」があり、見上げた時の圧迫感はかなり…。
他にも「リビング↔ダイニングの間に追加の壁が必要になったりと、我慢ポイントが多いです…。
例えば下記は、我が家のボツ間取りです。
こんな感じで部屋の中央に壁が出っ張ります…。
なので「開放的なリビングを作りたい人」や「間取り設計にこだわりたい人」は、2倍耐震は合わないオプションかなと。
「家の間取りにはこだわりたいっ!」という人は『大満足のマイホームを作る方法【でも間取り設計は難しい】』の記事を参考にして下さい。

その③:2倍耐震は本当に地震に強い?

3つ目は『2倍耐震は本当に地震に強い?』という疑問です。
「2倍耐震の間取り設計」は、下記の通り。
- 間取りの自由度が減る
- 壁の量が増える
- タレ壁・Sタレ壁が増える
ここで僕が感じたことは「2倍耐震って、ミッドプライウォールで家を強くするんじゃなかったの?」です。
僕の仮説は、下記の通りです。
ミッドプライウォールで家が強くなるというより、①・②・③で制限することで耐震性を上げてないか?
2倍耐震の効果が微妙だから上記の制限が必要で、耐震等級5ではなく耐震等級5”相当”止まりなのでは?
この辺りは一条工務店を信用できるか次第ですよね。

「耐震性」を重視するなら他の住宅メーカーを選ぶ

『耐震性を重視するなら、他の住宅メーカーを選ぶべき』が僕の結論です。
「一条工務店は良い家で、耐震性も高い。でも耐震性を重視する人は、他の住宅メーカーがオススメ」と言った感じですね。
耐震性重視の住宅メーカー選びだと「ヘーベルハウス」や「住友林業」あたりが良いかなと。
その理由は、下記の通り。
- ヘーベルハウス
→ 重量鉄骨でマンション・高層ビルと同じ構造 - 住友林業
→ ビッグフレーム構法で極太の柱
下記の画像を見て頂くと、納得するはずです。
へーベルハウスの重量鉄骨
へーベルハウスは『重量鉄骨』で、こちらは「高層マンション・高層ビル」で使われる構造です。
「高層ビルと同じ構造で作られた2階建ての家」と考えると、耐震性はケタ違いですよね。
例えばへーベルハウスは「大きな負荷がかかる3階建てでも、自由な間取り設計ができる」と有名な住宅メーカーなんです。

住友林業のビッグフレーム構法
住友林業は『ビッグフレーム構法』と言い、極太の柱(通常比5倍)で耐震性が高い住宅メーカーです。
こちらは1本1本の強度が高いので、少ない柱で大空間のリビングが作れて耐震性も高いです。一条工務店のように「壁が…、タレ壁が…、窓の大きさが…」と悩む必要はありません!
住友林業は本業が「木の商社」なので、最高品質の木材を安く調達できる点が強みですよね。
もちろん耐震性を重視する住宅メーカーは、この2社だけではありません。住宅メーカー選びに『耐震性の高さを重視したい人』は「タウンライフ家づくり」を参考にして下さい。
最近は「住宅メーカーの情報取集をネットで行うサービス」が充実しており、自分の足で住宅展示場を回るのはスゴく非効率です。「時間・労力・手間」が無限にかかります…。
下記はとある住宅メーカーから送って頂いた資料です。
- 間取りプラン(2パターン)
- 見積り書(2パターン)
- 建築模型
まさか「ネットで3分、ポチポチ入力するだけ」で、これほど充実した「間取りプラン・見積書」を頂けるとは…。かなり有益なので、気になる人は使ってみて下さい!
特に「家から出なくてOK、ソファでゴロゴロしつつ、家づくりが進められるラクさ」は最高です\(^o^)/


【まとめ】2倍耐震はあると安心、でも耐震性を重視したいなら他の住宅メーカーもあり

僕の結論は『2倍耐震はあると安心、でも耐震性を重視したいなら他の住宅メーカーもあり』です。
耐震等級5相当の耐久性は魅力的ですが、我慢ポイントがスゴく多い点がかなり微妙なんですよね…。
なのでオススメの人は、下記の通り。
- 絶対に一条工務店で家を建てたい
- 少しでも耐震性を高くしたい
この2つの需要がある人は、2倍耐震がオススメです。
とは言え、「間取り=その家の住みやすさ」なので、いっそのこと「他の住宅メーカーを検討するのもアリかな…」が正直な意見ですね(/・ω・)/
設計士がプランをお作りします。
「アイデア・魅力」が詰まった
あなた専用のオリジナルプランです。