
それぞれのグレードの決め手となる特徴を知りたいな…。
といった方に向けた記事です。
先に結論を言うと『何を重視するかで、選ぶべきグレードが変わる』です。
具体的には、下記の通りです。
- グランセゾン
→ お家の「高級感」を重視する人 - アイスマート
→ お家の「性能」を重視する人
商品のグレードは「アイスマート < グランセゾン」のため、グランセゾンの方が坪単価が「+3万円」ほど高くなります。建築コストの差額は、下記が目安です。
坪数 | アイスマート 坪/75万 | グランセゾン 坪/78万 | 差額 |
---|---|---|---|
25坪 | 1,875万 | 1,950万 | 75万円差 |
30坪 | 2,250万 | 2,340万 | 90万円差 |
35坪 | 2,625万 | 2,730万 | 105万円差 |
40坪 | 3,000万 | 3,120万 | 120万円差 |
一般的に多い「35坪」だとグランセゾンの方が約100万ほど高くなる計算ですね。
そこで本記事では『グランセゾン vs アイスマート』を比較しつつ、「+100万を払って、グランセゾンを選ぶ価値があるのか?」を解説します。
本記事の内容
- グランセゾン・アイスマートを比較
- グランセゾンの4つの魅力
- アイスマートの選んだ3つの理由
- はたして一条はお得なのか?
この記事を読み終えると『グランセゾンとアイスマートだと、どちらを選ぶべきか?』が分かるようになります。
記事の後半では「一条工務店を選ぶと損する人」の特徴も解説済みです。
一条工務店を選ぶ基準を間違っている人も多いので、こちらは必読すべき内容ですね。
当ブログの管理人

【グランセゾン vs アイスマート】一条工務店を徹底比較
一条工務店の人気シリーズ「グランセゾン vs アイスマート」で比較します。
グランセゾンの魅力を4つに絞ると、下記の通りです。
グランセゾンの魅力
- ハイドロテクトが標準仕様
- 外観デザインがカッコ良い
- グレイスの木目デザインがカッコ良い
- モクリアのフローリングが最高品質
グランセゾンは「カッコ良さ・見た目の満足度」がアップする設備が多いです。

グランセゾンの魅力①約40万相当のハイドロテクトが標準仕様
1つ目のグランセゾンの魅力では『ハイドロテクトタイルが標準仕様(無料)』です。

ハイドロテクトとは「太陽光で外壁の汚れを浮かし、雨で汚れを洗い落とす性能」を持つ、メンテナンスフリーの外壁タイルです。
性能の高さゆえに一条工務店の家では、採用率が高いオプションですね。
ハイドロテクトは、下記の5種類から「1色もしくは2色」が選べます。

こちらはグランセゾンは「無料」ですが、アイスマートは有料オプションになります。
- グランセゾン:無料
- アイスマート:1.3万 × 家の坪数
ハイドロテクトを「アイスマートに導入するコスト」を計算すると、下記の通りです。
- 25坪:32.5万
- 30坪:39万
- 35坪:45.5万
- 40坪:52万
中央値は「約40万」と、結構な高額オプションですね。
「なら標準仕様の外壁材は?」というと、こちらの「標準タイル(石目調ボーダータイル)」です。

- カラー:ホワイトのみ
- 素材 :タイル
色が「1色のみ」と選択肢がないのは残念ですが、標準仕様で「タイル外壁」が選べる点はかなりオトクですね。
一般的に「外壁タイル=高級オプション」で、他社の住宅メーカーだと「100~200万」はする高級オプションです。
こちらのタイルの選ぶ基準は、下記の通りです。
- 「耐久性+キレイ」を重視 → ハイドロテクト
- 「耐久性のみ」を重視 → 標準タイル
グランセゾンだと、ハイドロテクトが無料で導入できます。
一条工務店の「標準タイルとハイドロテクトの違い」は、こちらの『一条工務店の外壁タイルの選び方』で解説済みです。
グランセゾンの魅力②外観デザインがカッコ良い
2つ目のグランセゾンの魅力は『外観デザインがカッコ良い』です。
グランセゾンは「凹凸感+メリハリ」を出しやすく、アイスマートよりカッコ良い外観が作れます。
ポイントは、下記の3つです。
グランセゾンの外観
- パラペットルーフで凹凸感を出す
- 総2階で作らなくてOK
- 軒天の「木目」がカッコ良い
こちらを順番に解説しますね。
パラペットルーフで凹凸感を出す
グランセゾンには、こちらの「パラペットルーフ」が設置できます。
メリット・デメリットは、下記の通りです。
- メリット :カッコ良い家になる
- デメリット:水が溜まりやすく、雨漏りの原因になる
こちらは、一般的な屋根と同じ材質です。そのため雨漏り防止に「10年毎のメンテナンスが必要になる」デメリットがあります。
総2階で作らなくてOK
次にグランセゾンとアイスマートの外観デザインを比較します。
グランセゾンだと「総2階」のルールが無くなるので、外観がカッコ良くなります。
下記の画像で確認しましょう。
GRAND SAISON
- 工法 :在来軸組み工法
- メリット :設計の自由度が高い
- デメリット:2×6工法より耐震性が劣る
グランセゾンは「在来軸組み工法」で建てるため、間取り・外観の設計の自由度が高いです。
上記のように「1階より2階を小さくし、凹凸感を出す」デザインにすることで、家の外観がカッコ良くなりますよね。
設計度の自由度は高いものの、耐震性はアイスマートより劣ります。
i-smart

- 工法 :2×6工法
- メリット :在来軸組み工法より耐震性が高い
- デメリット:設計に制限が多い
アイスマートは「2×6工法」で家を建てるため、設計に制限が多いです。その変わりに耐震性が高くなります。
こちらは設計ルールに「建てる家は必ず総2階」があり、「1階=2階」と同じ広さで建てる必要があります。
すると家の凹凸感やメリハリが出しにくく、外観が「のっぺり」しがちです。
軒天の「木目」がカッコ良い
グランセゾンは『軒天』に「木目」が選べます。
カラーは下記の「3色」です。

- ダークブラウン
- チャコールグレー
- イエローブラウン
上記で解説した「パラペットルーフ」を下から見上げると、上記のような「木目の軒天」になっています。
この木目デザインがカッコ良くて、例えば「リビングから窓の外を見上げた時」にきっと満足するはずです。
「軒のメリットは?」と言うと、下記の通りです。
- 雨よけになる
→ 人の通り道、物置に使える
→ 窓ガラスが汚れにくい - 日差しを遮れる
→ 部屋の温度が安定
アイスマートは下記の通り、1階の屋根(軒)がありません。
アイスマートは「総2階」で作るため、「軒は2階のみ」です。

デザインは、こちらの4色から選べ、どれもシンプルなデザインですね。
一条工務店の軒は『一条工務店で軒を延長しないと後悔?』で解説済みです。

グランセゾンの魅力③グレイスの木目デザインがカッコ良い
3つ目のグランセゾンの魅力は『グレイスの木目デザインがカッコ良い』です。
「キッチン・シューズボックス・洗面台」等に高級感のある木目が使われており、かなり良い感じのデザインです。
実際に見て頂いた方が早いと思うので、下記の画像をご覧くださいm(_ _)m

グレイスキッチン
グレイスカップボード
グレイス洗面台
シューズボックス
書庫ユニット(有料)
書庫ユニットのみ有料(70,000~87,000円)ですが、他はグランセゾンを選ぶと全て無料です。
このグランセゾンの木目設備をアイスマートでも「有料」で採用でき、オプション費は下記の通りです。
キッチン | 30万前後 |
---|---|
カップボード | 174,000~440,000円 |
洗面台 | 4,500~143,500円 |
シューズBox | 17,000~113,000円 |
合計で「約100万」です。
グランセゾンとアイスマートの差額が「約100万」なので「この木目デザインの住設を採用したいか?」が判断の分かれ目と言えそうですね。
グランセゾンの魅力④モクリアのフローリングが最高品質
最後のグランセゾンの魅力は『モクリアのフローリングが最高品質』だと言うことです。
下記の4種類から選べます。

- ホワイトウォールナット
- ライトウォールナット
- グレーウォールナット
- ビターウォールナット
画像だと特徴が分かりにくいですが、その違いは下記の通り。
- グランセゾン(モクリア)
→ 木目が強く天然木に近い - アイスマート(EBコート)
→ シート加工で少し安っぽい
1つデメリットをお伝えすると「EBコートは強度が弱く、キズが付きやすい」です。(アイスマートの床材)
例えば「高さ1mの位置からスマホを落とすと床が凹む」くらいデリケートな材質です。
に対して、グランセゾンのモクリアは「天然木と同じレベルの強度・質感」と、かなり品質が上がります。
モクリアの特徴は、下記の通りです。
- フローリングの厚みが違う
→ 肌感に重厚感がある - 表材が強い
→ 傷が付きにくい - フローリング幅が広い
→ 床全体の開放感が出る
アイスマートだとモクリアは「8,000円 × 坪数」の有料オプションで採用でき、坪数ごとの金額は下記の通りです。
- 25坪:20万
- 30坪:24万
- 35坪:28万
- 40坪:32万
おおよそ「20~30万円」と、かなりお高めですね…。

本記事で解説した『グランセゾンの魅力』は、下記の通りです。
- ハイドロテクトのセルフ洗浄で外壁がずっとキレイ
- 凹凸ある外観デザインがカッコ良い
- 高級感あるグレイス木目で満足度◎
- 「高級感+強度◎」の高品質なフローリング
いずれもグランセゾンの標準仕様で、満足度を感じられる設備ばかりですよね。
上記の設備を「もしアイスマートに有料オプションで採用すると?」は、下記の通りになります。
- ハイドロテクト
→ 約50万」 - グレイス木目の設備
→ 約100万 - モクリアのフローリング
→ 約30万
合計で「約180万円」ですね。
ここで1つ正直にお伝えすると、僕が一条工務店と契約した時は「②と③」のオプションが無料でアイスマートに採用できました。
つまり130万相当のオプションがタダで貰えたというワケです。
その理由は、下記の通り。
- グランセゾンが発表された直後だった
- 発表直後は無料・キャンペーン価格で導入できるケースが多い
- つまり契約するタイミングがかなり重要になる
僕は「お得に契約できてスゴイだろ?」と自慢したいワケではなく、これは他の住宅メーカーでも良くあるケースということをお伝えしたいです。
タイミングが良ければ「50万・100万相当のオプションが無料で貰えるチャンス」なので、色んな住宅メーカーを覗いてみるのがオススメです。
「そんな時間なんてないよっ!」という方は「タウンライフ家づくり」を使ってみて下さいm(_ _)m
僕が使った時は、下記のような充実した情報が頂けました。
- 間取り(30坪・35坪)
- 見積書(30坪・35坪)
- 建築模型(30坪の間取りを元に)
- キャンペーン情報
- カタログ・照明計画‥‥など
上記の写真は、とあるハウスメーカーから頂いた資料ですが、他にも「計5社」から有益な情報を頂いています。
こちらは「完全無料」で使えるサービスです。何十万のオプションが無料で手に入るキャンペーン情報が得られるかもなので、使わない手はないですよね。


【3つの理由】グランセゾン不採用でアイスマートを選んだワケ
次に紹介するのは『グランセゾンを選ばなかった3つの理由』です。
グランセゾン不採用の理由
- 天井高でも吹き抜けだと効果ナシ
- 玄関の御影石は手入れが大変
- 耐震強度が低い
ここからは僕が感じた「グランセゾンの悪い所・微妙な所」を解説します。

その①:天井高でも吹き抜けだと効果ナシ
グランセゾンは天井が265㎝と高いです。
ですが吹き抜けのリビングを作る人は、その265㎝の天井高のメリットも微妙になります。(我が家のケース)
まず「天井の高さ」を解説すると、下記の通り。
- グランセゾン
1階:265㎝、2階:250㎝ - アイスマート
1階:240㎝、2階:240㎝
アイスマートも「有料オプション 20,000円 × 坪数」で、天井高265㎝に変更することができます。
こちらのオプション費を計算すると、下記の通り。
- 25坪:50万
- 30坪:60万
- 35坪:70万
- 40坪:80万
こちらは高額オプションである上、我が家の吹き抜けリビングでは効果が薄くなると判断しました。
その②:玄関に御影石を採用すると手入れが大変
グランセゾンは『御影石の玄関ポーチ』が採用できます。
御影石とは「大理石」のような高級感のある材質です。
見た目はかなりカッコ良いですが、これは採用しない方がいいと判断しました。
その理由は、下記の2つです。
- 御影石は水分を吸収する
- 吸収した水分はシミになる
例えば「雨の日に濡れた靴で帰宅して、玄関で放置する」、これで御影石にシミができます。
大理石も御影石も「石」なので、水を吸収し易いです。石は水に濡れると黒っぽくなりますよね?あれと同じ現象が起こります。
その③:耐震性は「グランセゾン<アイスマート」

耐震性は『グランセゾンより、アイスマートの方が強い』です。
耐震性の違いは「家を建てる工法の違い」でもあります。
- グランセゾン:在来軸組工法
→「柱」で家を支え、間取りの自由度が高い - アイスマート:ツーバイシックス工法
→「壁」で家を支え、間取りの自由度が低い
つまり「家の強さ or 間取りの自由度」のどちらを優先させるかの話です。

ちなみに我が家は「2倍耐震」といって、『耐震等級5相当』の有料オプションを採用しました。
こちらは「耐震性の高さ」にこだわる人にオススメのオプションで、詳しくは『一条工務店の2倍耐震』の記事を参考にしてください。
【最後に】一条工務店は坪単価が高くなり過ぎた…

最後に残念なお知らせです。
注意点と合わせて、2つお伝えします。
一条は価格が高くなり過ぎた
一条工務店は坪単価は直近の10年間で高騰しており、今は「75万」ほどです。
昔は「中価格帯で品質が高い工務店」でしたが、今は大手ハウスメーカーと同じくらい建築コストが高いです。となると「もはや一条工務店を選ぶ必要があるのか?」という疑問が出てきます。
例えば、下記の2つは比較されましたか?
- 坪単価75万の大手住宅メーカー
→ 「セキスイハイム」や「住友不動産」と比較しても良いかも - 規格住宅・セミオーダー住宅
→ 高級ハウスメーカー(住友林業など)の家が安く建てられるというプラン
特に「②」は最近、人気のプランなので聞いてみる価値アリです。
超大手の住友林業の家がこの価格帯で建てられるのは、昔じゃ考えられません。
モデルハウスが標準仕様のワナ
1つ注意すべきが「一条工務店のモデルハウスは全てが標準仕様」だと言うこと。
これは良くも悪くもあり、下記の通りです。
- 良い面:標準仕様の満足度が高い工務店
- 悪い面:本当は必要ない設備まで標準仕様に含まれる
例えば「全館床暖房って本当に必要ですか?」と僕は多くの人に聞きたい。
最近の家って、真冬で床暖房ナシでも普通に暖かいです。(これは恥ずかしながら、一条で家を建てた後に気付きました…)
その理由は全館床暖房の導入コスト(約200万が目安)は坪単価に含まれているからです。逆に言うと、全館床暖房ナシの家を買うと約200万円がそのまま安くなると言えますよね。
他にも同様の設備は多く、下記の通りです。
- ロスガード(全館換気システム)
→ 約60万 - 外壁タイル
→ 約100万
価格は、僕の概算ですが「どれも良い設備」なので高額であることには間違いなさそうです。
結局のところ「住宅メーカーは、自分達の生活スタイルに合うか・合わないか」で選ぶことが大事なので、色んな住宅メーカーを見比べた上で判断するようにしましょう。