
こんな疑問にお答えします。
まず結論を言うと、高級感を重視したい人は「グランセゾン」、家の性能を重視したい人は「アイスマート」がおすすめです。
なぜなら、同じ一条工務店が建てる家でも「工法」や「コンセプト」の違いにより、家の特徴が違ってくるからです。
グランセゾンとアイスマートの違いをまとめると、下記の通りです。
グランセゾン | アイスマート | |
---|---|---|
坪単価 | 80万円 | 75万円 |
工法 (間取り) | 在来軸組工法 (自由度が高い) | 2×6工法 (制限が多い、総2階) |
設備・床材 | 高級感 | スッキリ |
断熱性(Ua値) | 0.38 | 0.25 |
気密性(C値) | 0.61 | 0.59 |
天井高 | 1階/260㎝ 2階/250㎝ | 1階/240㎝ 2階/240㎝ |
屋根材 | 太陽光 スレート | 太陽光 ガルバリウム |
ハイドロテクト | 標準仕様 | オプション対応 (坪/13,000円) |
全館床暖房 | 標準仕様 | |
全館さらぽか空調 | 非対応 | オプション対応 (坪/15,000円) |
耐震性 | 耐震等級3 | |
ハニカムシェード | 標準仕様 |
グランセゾンとアイスマートの価格差である「坪単価/5万円」を元に建築コストを計算すると、一般的な32坪の家だとグランセゾンの方が160万円ほど高くなります。
ですが、グランセゾンは「2階だけを小さく」設計できるので、逆にアイスマートの総2階の家(1階と2階が同じ広さ)よりも建築コストが安くなるケースも…。
また「住設や外壁材、全館空調」など、どういった設備を採用するかでも建築コストが変わってくるので、詳しい金額を知りたい方は タウンライフ家づくり から一条工務店に専用プランを依頼しましょう。
タウンライフ家づくりとは、住宅メーカーの設計士に「間取り・見積書」などの専用プランを無料で依頼できるサービスで、下記のような「家づくり計画書」を取り寄せできます。

タウンライフ家づくりで届いた「間取り・見積書・建築模型」
こちらは、僕が依頼した間取りプランで「リビング20帖、3LDK以上、ランドリールーム・書斎付き」という条件の元、設計士に作ってもらった家づくり計画書です。
条件を指定して設計を依頼すると「どの住宅メーカー(プランやグレード)を選ぶと、イメージ通りの家を安く建てられるのか?」がひと目で分かります。
間取りは「アイデアの宝庫」です。間取りは、設計士のスキル・センスで間取りの完成度が決まり、暮らしの快適性を決める最も重要な部分です。
そのため、自分たちの条件を元に作られた間取りプランを何パターンか取り寄せておき、間取りに詰めこまれたアイデアを参考にしつつ、家づくり・打ち合わせを進めると、最高の良い家が作れるはずです。
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(というより、使わないと損です。なんせ、無料なので…。)
アイスマートに「グランセゾンの住設」を有料オプションで採用することができ、すると各プランの違いが大幅に減ります。そのため、本記事では「標準仕様の違い」を解説済みです。
当ブログの管理人

【一条工務店】グランセゾンとアイスマートの「9つの違い」
それでは、一条工務店のグランセゾンとアイスマートの「9つの違い」を解説します。
グランセゾンとアイスマートの違いで、最もポイントになるのは「家を建てる工法」の違いです。
なぜなら、グランセゾンは「在来軸組工法」、アイスマートは「2×6工法」で建てるため、それぞれの家が得意・苦手とするポイントが違うからです。
同じ一条工務店の家でも工法が違うため、具体的に「気密性・断熱性」や「間取り設計の自由度」、そして「採用できるオプションの種類」、更に「耐震性」までもが各プランで違います。
これらの違いは本編で解説済みなので、グランセゾンとアイスマートのどちらにしようか迷っている方は、チェックしておきましょう。
その1:坪単価に「約5万円」の差がある
グランセゾンとアイスマートの1つ目の違いは『坪単価に約5万円の差がある』です。
- グランセゾン:80万円
- アイスマート:75万円
この坪単価を元に計算した建築コストは、下記の通りです。
グランセゾン 坪/80万円 | アイスマート 坪/75万円 | |
---|---|---|
25坪 | 2,000万円 | 1,875万円 |
30坪 | 2,400万円 | 2,250万円 |
35坪 | 2,800万円 | 2,625万円 |
40坪 | 3,200万円 | 3,000万円 |
一般的に主流である「32坪の家」だと、建物だけで「160万円」の価格差が開きます。
グランセゾンの坪単価が高くなる理由は、標準仕様に「ハイドロテクトタイル」や「グレイス設備」、「モクリアフローリング」などが含まれており、これらの導入コストが坪単価を押し上げているからです。
つまり、グランセゾンとアイスマートを比較する場合は「グランセゾンにのみ含まれる標準仕様に、160万円分の価値があるか」で判断すると良いでしょう。
その2:在来軸組工法と2×6工法
グランセゾンとアイスマートの2つ目の違いは『在来軸組工法と2×6工法で建て方が違う』です。
一条工務店の家では「在来軸組工法」と「2×6工法」の2つの工法を採用しており、どちらの工法を選ぶかで、家の特徴にさまざまな違いが出ます。
- グランセゾン:在来軸組み工法
- アイスマート:2×6工法
これら2種類の工法が「何がどう違うのか」は、下記の通りです。
グランセゾン 在来軸組み工法 | アイスマート 2×6工法 | |
---|---|---|
間取り設計 | 自由度が高い | 制限が多い |
気密・断熱 | 普通 | 得意 |
耐震 | 普通 | 得意 |
アイスマートは、2×6工法で建てるため「建物は総2階で建てなければならない」など、間取り設計の制限が多いです。
ですが、その一方で2×6工法は「気密性・断熱性が高く、地震にも強い家」が建てられるので、家の性能を重視したい人はアイスマートがおすすめです。
注意すべきは、家を総2階(1階の広さ=2階の広さ)で建てると、建坪が必要以上に大きくなり、建築コストが高額になる可能性があるということです。
例えば、坪単価が高いグランセゾンでも、2階をコンパクトに設計することで、建築コストをアイスマートより安く抑えることも可能なので、設計士に相談してみましょう。
家づくりは条件が変わると、最適な「住宅メーカー」や「プラン」も変わるので、全てにおいて一概には言えません。
その3:設備・床材の「デザイン性」
グランセゾンとアイスマートの3つ目の違いは『設備・床材のデザイン性』です。
- グランセゾン:木目で高級感がある
- アイスマート:すっきり&シンプル
設備・床材のデザインは「住む人の好み」なので、下記の画像をチェックして下さい。
「リビング」の違い
「キッチン」の違い
「シューズボックス」の違い
「洗面化粧台」の違い
「和室」の違い
ちなみに我が家は、アイスマートで家を建てたものの、全てグランセゾンの設備・床材を採用しており、下記の通りです。
こちらは、本来なら「90万円」近くかかる有料オプションですが、一条工務店のキャンペーン中に契約できたことで、全て「無料」で採用できました。
他にも「キッチンのカップボード/30万円相当」や「ナノイー/4.5万円相当」、「ロスガードの交換用フィルター/10万円相当」など、これらの設備も全てキャンペーンや特典により、無料です。
住宅メーカーは「契約するタイミング」次第で、このように「数十万〜数百万円といった特典」が貰えるキャンペーンを定期的に行なっているので、下記より問い合わせてみましょう。
>>> タウンライフ家づくり:最新のキャンペーン特典を確認する
その4:断熱性・気密性の違いは「誤差」
グランセゾンとアイスマートの4つ目の違いは『断熱性・気密性の違いは誤差』です。
グランセゾンとアイスマートは、どちらも業界トップクラスの断熱性・気密性を誇ります。ですが「アイスマート」の方が断熱性も気密性も、少しだけ優れています。
なぜなら、アイスマートで使われている2×6工法は、分厚い壁で家を支える仕組みで、その壁の中に「内断熱140mm+外断熱50mm」という極厚の断熱材を採用しているからです。
その結果、「断熱性=Ua値」と「気密性=C値」は、下記のような違いが出ます。
グランセゾン (在来軸組) | アイスマート (2×6工法) | |
---|---|---|
断熱性(Ua値) | 0.38 | 0.25 |
気密性(C値) | 0.61 | 0.59 |

ちなみに「断熱性能」は全10段階に分類され、例えばアイスマートの「Ua値/0.25」は最上位ランクである「断熱等級7」に位置し、グランセゾンも上から2番目の「断熱等級6」です。
例えると、グランセゾンとアイスマートは、北海道や東北などの冬でも快適に過ごせる断熱性・気密性を備えている家なので、どちらを選んでも間違いありません。

その5:天井高に「25㎝」の差がある
グランセゾンとアイスマートの5つ目の違いは『天井高に25㎝の差がある』です。
天井が高くて開放的な間取りを作りたい方は、天井高265㎝が標準仕様であるグランセゾンを選びましょう。
- グランセゾン:1階/265㎝、2階/250㎝
- アイスマート:1階/240㎝、2階/240㎝
なぜなら、一条工務店が建てる家は「在来軸組工法」と「2×6工法」で、標準仕様の天井高が25㎝も違ってくるからです。
天井が高いと何かとメリットが多く、例えば「吹き抜け」や「勾配天井」を作る時も開放感を作りやすく、部屋を畳数以上に広く感じさせる効果があります。
ちなみに、アイスマートだと「坪/2万円」の有料オプションで、天井を「+20㎝」高くすることができるものの、同時に「間取り設計の制限」が増えてしまうので、採用する際は注意しましょう。

その6:採用できる屋根材の「耐久性」
グランセゾンとアイスマートの6つ目の違いは『採用できる屋根材の耐久性』です。
アイスマートで「太陽光システム+ガルバリウム屋根」の組み合わせを採用すると、屋根にかかるお金を最も安く抑えられます。
なぜなら、太陽光システムはおよそ200万円の導入コストが必要になるものの、およそ9〜10年間の売電で導入コストを回収でき、その後の30年間で300万円を超える売電収入を得られるからです。
そして共に抜群の「耐久性」を誇るため、メンテナンスを最小限に抑えることができます。
- 太陽光システム :メンテナンスフリー
- ガルバリウム屋根:20〜30年の耐久性

グランセゾンとアイスマートで採用できる屋根材は、下記の通りです。
グランセゾン | アイスマート | |
---|---|---|
太陽光システム | オプション対応 | |
スレート | 標準仕様 | |
パラペット | 標準仕様 | |
ガルバリウム | 非対応 | 標準仕様 |
スレート屋根やパラペット屋根は、10年毎に塗り直しが必要になり、屋根のメンテナンス費用が高くなりがちなので、注意しましょう。
つまり、屋根のメンテナンス費用を安く抑えたい人は、アイスマートで「太陽光システム+ガルバリウム」の組み合わせがオススメです。
その7:標準仕様のタイル外壁
グランセゾンとアイスマートの7つ目の違いは『標準仕様のタイル外壁』です。
アイスマートだと、ハイドロテクトタイルの導入に「30〜50万円(坪/13,000円)」のオプション料金がかかるものの、グランセゾンだと「標準仕様」に含まれます。
- グランセゾン:ハイドロテクトタイル
- アイスマート:標準タイル(石目調ボーダータイル)
なぜなら、グランセゾンの坪単価はアイスマートよりも5万円ほど高く、この坪単価の差額に「ハイドロテクトタイル」などの導入コストが含まれているからです。
ハイドロテクトタイルは、一条工務店で家を建てる8〜9割の人が採用するオプションで、標準タイルとの違いは下記の通りです。
標準タイル | ハイドロテクトタイル | |
---|---|---|
カラー | ホワイト | 全5色 |
配色 | 単色のみ | 単色 or 2色の組み合わせ |
特徴 | 一般的なタイル | セルフクリーニング機能 |
例えば、よく見かける「黒ずんだ外壁」は、主に「ちり・ホコリ・排ガス・排煙・油汚れ」の蓄積が原因で、これらの汚れはハイドロテクトタイルのセルフクリーニング機能で、洗い流して外壁をキレイにできます。
下記は、我が家のハイドロテクトタイルですが、付着している汚れはなく、新築当時からキレイな状態をずっと維持できています。
アイスマートでハイドロテクトタイルを採用する場合、オプション費用「坪/13,000円」がかかり、下記の通りです。
- 25坪:32.5万円
- 30坪:39.0万円
- 35坪:45.5万円
- 40坪:52.0万円
グランセゾンの標準仕様には「ハイドロテクトタイル/30〜60万円相当」が含まれているため、比較する際は「ハイドロテクトタイルが必要か?」の答えが出ると、選ぶべきプランが自然と決まるはずです。
その8:全館さらぽか空調が採用できる・できない
グランセゾンとアイスマートの8つ目の違いは『全館さらぽか空調が採用できる・できない』です。
「全館床暖房」は両方のプランで採用できるものの、「全館さらぽか空調(=床冷房)」はアイスマートでしか採用できません。
なぜなら、グランセゾンは断熱性・気密性がアイスマートよりも劣るため、その環境で全館さらぽか空調を使うと「床」が結露してしまうからです。
グランセゾン | アイスマート | |
---|---|---|
工法 | 在来軸組 | 2×6 |
断熱性(Ua値) | 0.38 | 0.25 |
気密性(C値) | 0.61 | 0.59 |
例えば、全館さらぽか空調で「設定温度を20度に下げたら床が結露した」という話もあるので、暑がりの人にはオススメしにくい全館空調とも言えます。
全館さらぽか空調は「坪/15,000円」で採用でき、下記の通りです。
- 25坪:37.5万円
- 30坪:45.0万円
- 35坪:52.5万円
- 40坪:60.0万円
「全館さらぽか空調が付いた家を建てたい」となると、その時点でグランセゾンが選択肢から消えるので、プラン選びの分かれ目とも言えますね。
その9:耐震性は「在来軸組<2×6工法」
グランセゾンとアイスマートの最後の違いは『耐震性は在来軸組工法よりも、2×6工法が優れている』です。
両方のプランが耐震等級3をクリアしているものの、強力な「壁・床・天井」で支える2×6工法で建てるアイスマートの方が耐震性能が高いです。
グランセゾン | アイスマート | ||
---|---|---|---|
工法 | 在来軸組 | 2×6 | |
耐震性 | 耐震等級3 | ||
オプション | 無し | 2倍耐震 |
なぜなら、在来軸組工法は地震の揺れを「点」で受けて負荷が1箇所に集中してしまう一方で、2×6工法だと揺れを「面」で受けて分散することができるからです。
これは一条工務店の公式HPにも明記されており、2×6工法で建てるアイスマートの方が耐震性に優れていることが分かります。
例えば、有料オプションで「2倍耐震」を採用すると、耐震等級3を超える「耐震等級5相当」という、更に地震に強い家を建てることができます。
- 耐震等級3:震度7で潰れない、壁紙に亀裂が入る
- 耐震等級5:震度7で潰れない、壁紙の損傷も無し
在来軸組工法で建てるグランセゾンは「間取り設計の自由度」に優れている一方で、耐震性はアイスマートより劣ります。
つまり、間取り設計の自由度を重視するなら「グランセゾン」、耐震性や気密性・断熱性などの性能を重視するなら「アイスマート」を選ぶべきと言えます。
【結論】高級感の「グランセゾン」と性能の「アイスマート」
本記事の結論は、高級感を重視するなら「グランセゾン」、性能を重視するなら「アイスマート」を選ぶと良いでしょう。
なぜなら、同じ一条工務店が建てる家でも特徴が違うため、家づくりで「何を重視するか」で、プラン選びの正解が変わってくるからです。
- 坪単価に「約5万円」の差がある
- 在来軸組工法と2×6工法
- 設備・床材の「デザイン性」
- 断熱性・気密性は「誤差」
- 天井高に「25㎝」の差がある
- 屋根材の「耐久性」の違い
- 標準仕様に含まれるタイル外壁
- さらぽか空調が採用「できる・できない」
- 耐震性は「在来軸組<2×6工法」
もし「グランセゾンの高級感も、アイスマートの性能も捨てがたい…」と思う人は、2つの特徴を合わせ持つ「GRAND SMART(グランスマート)」も候補の1つに考えておきましょう。
一条工務店の最上位グレードで「坪単価/85万円」と高額な建築コストがかかるものの、これ以上ない満足感と後悔ポイントのないマイホームが建てられるはずです。