家を「建てる前」と「建てた後」で、それぞれのWi-Fi対策を知りたいな…。
本記事では、一条工務店の家で『Wi-Fiの通信速度が遅い・Wi-Fi通信がよく途切れる・Wi-Fiに接続できない』といった問題を解決します。
一条工務店の家は「Wi-Fiの通信速度が遅くなりがちで、Wi-Fiルーターから離れた部屋だと動画がまともに視聴できない」というケースがあります。
なぜなら一条工務店の全館床暖房には、下記の ”銀色の床暖パネル” が埋め込まれており、こちらがWi-Fiの電波を遮断しているからです。
他にも「2×6工法の分厚い壁」や「断熱材の厚み」等も、Wi-Fi環境に悪影響を及ぼしています。
一条工務店は、全モデルで全館床暖房が標準仕様です。
つまり "Wi-Fiに繋がらない" は、一条工務店で家を建てる全ての人に共通の課題とも言えます。
そこで本記事では、一条工務店でWi-Fi問題を解決する9つの方法を解説します。
本記事の内容
- Wi-Fiに繋がりにくい3つの原因
- 間取り設計中のWi-Fi対策「5選」
- 引渡し後のWi-Fi対策「4選」
本記事では「間取り設計中にできるWi-Fi対策」と「引き渡し後にできるWi-Fi対策」をそれぞれ解説済みなので、参考にしてみて下さい。
当ブログの管理人
【一条工務店の住まい】Wi-Fiが弱い・繋がらない3つの原因
一条工務店の住まいでWi-Fiが弱い・繋がらない原因は、下記の3つです。
Wi-Fiが弱い・繋がらない原因
つまり一条工務店の家は、Wi-Fiの通信環境がかなり悪いです。
まずは「何が原因でWi-Fi接続に支障が出ているのか?」を知り、どういった対策を取ると最適かを考えましょう。
その1:全館床暖房の床暖パネルがWi-Fi電波を遮断する
一条工務店の家でWi-Fi環境が悪い1つ目の原因は『全館床暖房の銀色の床暖パネルでWi-Fi電波を遮断する』です。
なぜなら、全館床暖房の構造である "銀色の床暖パネル" が家全体に敷き詰められており、この床暖パネルがWi-Fiの電波を遮断しているからです。
特に、2階建てだと「2階床の床暖パネル」の影響が大きく、1階と2階でWi-Fiの通信環境がまるで違います。
例えば「Wi-Fiルーターを1階に設置した場合、1階では快適にWi-Fi接続ができるものの、2階だとWi-Fiに繋がらない」という症状です。
冬でも家を暖かく、快適に暮らせる全館床暖房ですが、Wi-Fi環境へは悪影響が大きいと言えます。
なお、全館床暖房は真冬でも家全体が暖かく、快適に暮らせるので僕は大満足の設備です。
ですが、その一方で「全館床暖房=いらない・必要ない」と考える人が一定数いるのも事実で、住む人によって「合う・合わない」の意見が分かれます。
例えば「部屋の空気が乾燥する」や「電気代が割高になる」ケースもあり、詳しくは「【一条工務店】全館床暖房を付けると後悔する【6つのいらない理由】」の記事で解説済みです。
【一条工務店】全館床暖房を付けると後悔する「7つのいらない理由」
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その2:2×6のパネル工法の "分厚い壁" がWi-Fi電波を遮断する
一条工務店の家でWi-Fi環境が悪い2つ目の原因は『2×6のパネル工法の "分厚い壁" がWi-Fi電波を遮断する』です。
なぜなら、一条工務店のアイスマートやグランスマートなどは「2×6のパネル工法」で建てられており、構造体である分厚い「壁・床」がWi-Fiを遮断するからです。
例えば "Wi-Fiルーター" からWi-Fiを使う場所が離れるほど、Wi-Fiを遮断する壁・床の枚数も多くなり、Wi-Fiの通信速度が遅くなります。
2×6工法は、強靭な壁で家の「断熱性・気密性・耐震性」を高くする一方で、その壁がWi-Fi電波を遮っています。
その3:分厚い断熱材がWi-Fi電波を遮断する
一条工務店の家でWi-Fi環境が悪い3つ目の原因は『分厚い断熱材がWi-Fi電波を遮断する』です。
なぜなら一条工務店は、断熱材を外壁・天井・床の全てに採用しており、その断熱材が最大140㎜と他社と比べて超極厚だからです。
ウレタンフォームは、Wi-Fiへの悪影響が比較的 出にくい素材ですが、上記で解説した「床暖パネル+パネル工法の壁・床・天井」の影響も加わり、Wi-Fi環境の悪化に繋がっていると考えられます。
続いて、下記で一条工務店の家で "Wi-Fi問題を解決する方法" を「家を検討中・打合せ中の人向け」と「引き渡し後の人向け」でそれぞれで解説します。
【建築前の人向け】一条工務店のWi-Fi対策「5選」
一条工務店の家を検討中、もしくは打合せ中の人向けに『一条工務店でWi-Fi環境を良くする5つの方法』を解説します。
快適なWi-Fi環境を作る5つの方法
こちらは、主に「間取り設計」における対策で、無料でできる方法もあれば、高額なオプション費がかかる方法もあります。
上記は全て我が家で実践済みの方法なので、画像付きで解説しますね。
その1:吹き抜けでWi-Fi電波を届きやすくする
一条工務店のWi-Fi対策の1つ目が『吹き抜けでWi-Fi電波を届きやすくする』です。
こちらは上記で解説した通りで、Wi-Fi電波を遮断する最も大きな原因は、2階の床に埋め込まれる床暖パネルが原因だからです。
例えば、リビングの一部を吹き抜けにし、床暖パネルが設置されないエリアを作ることで、1階・2階共にWi-Fiが快適に使えるようになります。
吹き抜けは「1坪/坪単価2分の1」と高額オプションですが、家に開放感を作りたい人は一条工務店に 見積り を依頼してみましょう。
>>> 住宅メーカーから専用プランを取り寄せ【無料です】なお、一条工務店の吹き抜けを詳しく知りたい人は「【一条工務店の吹き抜け】導入前に知っておくべき3つの特徴・5つのメリット・7つの注意点」の記事を参考にして下さい。
【一条工務店の吹き抜け】導入前に知っておくべき「3つの特徴・5つのメリット・7つの注意点」
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その2:情報ボックスの設置場所を工夫する
一条工務店のWi-Fi対策の2つ目が『情報ボックスの設置場所を工夫する』です。
情報ボックスとは「Wi-Fiルーターを設置する拠点」です。
この理由は「情報ボックス」と「Wi-Fiを使う部屋」が離れるほど、”床暖パネル・床材・壁材・断熱材” などの影響を受けて、Wi-Fiの通信環境が悪くなるからです。
ちなみに我が家は、情報ボックスを「家の中心=吹き抜けの近く」に設置しており、メインのお部屋と距離を近くしました。
- リビング
- ダイニング、キッチン
- 寝室、書斎
- 子供部屋
なお、Wi-Fiの電波は「下→上」に飛びやすい特徴があるので、可能であれば情報ボックスを1階に設置するとベストです。
その3:情報コンセントをフロア毎に設置する
一条工務店のWi-Fi対策の3つ目が『情報コンセントをフロア毎に設置する』です。
なぜなら、情報コンセントのLANケーブルの差し込み口に「有線LAN or Wi-Fiルーターの子機」を接続すると、Wi-Fi環境を簡単に拡張できるからです。
ちなみに我が家は、情報コンセントを「リビング+書斎」に設置しており、必要に応じて「有線LAN もしくは Wi-Fiルーター子機」を接続できるよう設計しました。
情報コンセントは「1箇所/1〜2万円」とお値段が安いので、情報ボックスから遠い部屋に予備で設置しておいても良いかもしれません。
その4:LAN差し込み口にカテゴリー6を導入する
一条工務店のWi-Fi対策の4つ目が『LAN差し込み口にカテゴリー6を導入する』です。
なぜなら、LAN差し込み口を「標準仕様/カテゴリー5e → オプション/カテゴリー6A」に変更しておくことで、標準仕様より10倍も速い通信速度でWi-Fiが使えるからです。
- カテゴリー5e:「1Gbps」に対応
- カテゴリー6A:「10Gbps」に対応
例えば、10Gbpsの高速回線で契約しておくと、Wi-Fi電波が家の床・壁で遮られても、契約回線が高速だと手元の端末で相応のWi-Fi速度を確保できるからです。
こちらは「1箇所/1万円弱」と低価格で変更できるオプションなので、5〜10年後に10Gbpsが当たり前になることを見越して、今から「カテゴリー6」のオプションを採用しておきましょう。
その5:中継器を想定したコンセント計画
一条工務店のWi-Fi対策の5つ目が『中継器を想定したコンセント計画』です。
こちらは、上記で解説した対策1〜4でWi-Fi環境が改善しなかった時の予備の対策です。
下記のように「階段ホール」や「廊下」に中継機用のコンセントを設置しておくと、最終手段として中継機の設置に使えます。
コンセントの設置は「1箇所/5,000円」ほどと安いので、Wi-Fiの通信環境が心配な人は、中継機用に予備のコンセントを設置しておきましょう。
【建築後の人向け】一条工務店のWi-Fi対策「4選」
既に一条工務店の家に住んでいる人向けに『引き渡し後にできるWi-Fi対策4選』を解説します。
Wi-Fi環境を高速にしたい人は、上記の①・②・③を併用すると効果をより実感できるはずです。
その1:高速の「Wi-Fi回線」を契約する
一条工務店で引き渡し後にできるWi-Fi対策の1つ目が『高速の「Wi-Fi回線」を契約する』です。
なぜなら、そもそも契約している回線の大元の通信速度が遅いと、家のWi-Fi環境を改善しても効果が低いからです。
例えば「1Gbps」の固定回線を契約している人は、高性能のWi-Fiルーターに変えても通信速度の上限は「1Gbps」です。
そのため固定回線は、最低でも「1Gbps」、近年のデータ通信量の増加を加味するなら「5Gbps」や「10Gbps」のプランで契約しましょう。
Wi-Fi回線を契約・乗り換えで「キャッシュバック 5万円」などの大型キャンペーンが受けられるケースがあるので、下記をチェックしてみて下さい。
なお、流行りのSoftBank Airは、通信速度が遅いので「Wi-Fi回線の速さ」を重視する人は選ばないようにしましょう。
こちらは「コンセントに差し込むだけで使えるWi-Fi」で、 "Wi-Fiを使い始めるまでが簡単" というメリットがある一方で、最大のデメリットは "通信速度の遅さ" です。
通信速度は、利用する環境で変わるものの、せいぜいスマホと同程度の通信速度だと考えておきましょう。
その2:高速の「Wi-Fiルーター」を使う
一条工務店で引き渡し後にできるWi-Fi対策の2つ目が『高速の「Wi-Fiルーター」を使う』です。
なぜなら、固定回線に高速の通信プランを契約しても、ルーターの通信スペックが低いとWi-Fiの通信速度も遅いままだからです。
例えば、固定回線に「10Gbpsプラン」を契約してもWi-Fiルーターが「1Gbps対応」だと、最大の通信速度は「1Gbps」です。
そのため「Wi-Fiの高速回線の契約」と「高性能Wi-Fiルーターの購入」は、セットだと考えておきましょう。
オススメのWi-Fiルーターは、下記の3つです。
「超高速&広範囲」タイプ:BUFFALO/WXR-5700AX7S
「超高速」タイプ:WSR-5400AX6S
「コスパ重視」タイプ:WSR-2533DHPL
ちなみに最後の「WSR-2533DHPL」は、お値段以上の性能を備えており、僕も昔から愛用しているコスパ最高のWi-Fiルーターです。
その3:「中継器」で通信エリアを拡張する
一条工務店で引き渡し後にできるWi-Fi対策の3つ目が『「中継器」で通信エリアを拡張する』です。
なぜなら、一条工務店の家でWi-Fiに繋がりにくい最大の原因が「床暖パネルでWi-Fiの電波が遮断される」からです。
例えば、最高の ”固定回線” と ”Wi-Fiルーター” を用意しても、飛ばしたWi-Fi電波が床暖パネルで遮断されてしまっては意味ないですよね。
そこで ”中継器” を使ってWi-Fi電波が届くエリアを拡張することで、床暖パネルの影響を受けにくくする方法です。
なお、中継器は、親機のWi-Fiルーターと同じメーカーを選んでおけば大丈夫です。
「BUFFALO(バッファロー)」の中継器
「I-O DATA(アイ・オー・データ)」の中継器
「ELECOM(エレコム)」の中継器
その4:「メッシュWi-Fi」で通信エリアを拡張する
一条工務店で引き渡し後にできるWi-Fi対策の4つ目が『「メッシュWi-Fi」で通信エリアを拡張する』です。
なぜなら、メッシュWi-Fiは「壁などの障害物が多く、Wi-Fiが繋がりにくい環境向け」に作られたWi-Fi技術で、一条工務店の家にピッタリなWi-Fiだからです。
例えば、リビングにWi-Fiルーターを1台設置、そして2階の寝室にもう1台設置すると、この両方を ”メインルーター” として使える仕組みがメッシュWi-Fiです。
なお「中継器とメッシュWi-Fiの違い」を大まかに解説すると、下記の通りです。
- 中継器
Wi-Fiルーターへアクセスできる範囲を拡張する補助ルーター - メッシュWi-Fi
Wi-Fiルーターを2台以上 設置し、両方をメインルーターとして使える
【結論】一条工務店の住まいはWi-Fi環境が悪いので、何かしらのWi-Fi対策が必要
最後に記事をまとめると『一条工務店の住まいはWi-Fi環境が悪いので、何かしらのWi-Fi対策が必要』です。
なぜなら、主に全館床暖房のパネルがWi-Fi電波を遮断することで、Wi-Fiが弱く、ネットに繋がりにくいからです。
- 床暖パネルがWi-Fiを遮断する
- 「2×6」の分厚い壁がWi-Fiを遮断する
- 分厚い断熱材がWi-Fiを遮断する
本記事で解説した「一条工務店のWi-Fi対策」は、下記の計9つの方法です。
建築前のWi-Fi対策【5選】
- 吹き抜けでWi-Fi電波を届きやすくする
- 情報ボックスの設置場所を工夫する
- 情報コンセントをフロア毎に設置する
- LAN差し込み口にカテゴリー6を導入する
- 中継器を想定したコンセント計画
中でも「②・③・⑤」は、低価格で採用できて、Wi-Fi環境の改善効果も大きいのでオススメの方法です。
建築後のWi-Fi対策【4選】
- 高速の「Wi-Fi回線」を契約する
- 高速の「Wi-Fiルーター」を使う
- 「中継器」で通信エリアを拡張する
- 「メッシュWi-Fi」で通信エリアを拡張する
こちらは「①→②→③」と優先度の高い順番で、対策しましょう。
なぜなら、契約しているWi-Fi回線の通信速度が遅いと、その先のWi-Fiルーターや中継器を変更しても効果が出にくいからです。