本記事の結論を言うと『一条工務店の床暖房は快適かつ省エネで満足度の高い全館空調であるものの、人によっては採用すべきではない』です。
これには7つの理由が考えられ、下記の通りです。
- 部屋の空気が乾燥する
- 電気代が割高になるケースがある
- Wi-Fiが遮断され、Wi-Fi通信が遅い
- 導入費用は約50〜80万円と高い
- メンテナンス費用は30年で約70万円と高い
- 違うオプションを採用した方が満足度が高い
- 全館床暖房は冬のみの全館空調である
全館床暖房は、一条工務店のグランスマートやアイスマート、グランセゾン、アイキューブ、アイスマイルなど、多くのモデルで標準仕様に含まれます。
その一方で、低価格プランである規格住宅のハグミーでは全館床暖房が有料となり、坪2万円のオプション料金がかかります。
- 25坪:50万円
- 30坪:60万円
- 35坪:70万円
- 40坪:80万円
当たり前ですが全館床暖房は「冬」専用のため、夏も全館空調したい人は「全館さらぽか空調」を坪1.5万円の有料オプションで採用する必要があります。
このように一条工務店は、設備や仕様の導入コストが「住まいの建坪」を元に計算するケースが多いです。
例えば、タイル外壁の「ハイドロテクトタイル」や耐震性を強化する「2倍耐震」など、これらの導入コストも建坪から計算します。
そのため一条工務店の建築費を正確に知りたい方は、 タウンライフ家づくり を使って一条工務店から専用プランを取り寄せておくと良いでしょう。
タウンライフ家づくりとは、家づくりの要望を元に間取り設計や見積書、建築模型などの作成を無料でお願いできるサービスです。
僕がマイホームを建てた時も活用しており、その時の写真は下記の通りです。
ちなみに我が家は「リビングが20帖以上で、間取りは3LDK、ランドリールームと書斎が欲しい、和室はいらない」などの条件のもと、住宅メーカーの設計士さんに間取りをオーダー設計して頂きました。
マイホームを一条工務店で建てると既に決めている人は、一条工務店にだけプランの作成を依頼することができます。
もし、一条工務店のライバル会社であるセキスイハイムや住友不動産、アイ工務店などとも比較しておきたい人は、プランの作成をまとめて依頼することもできます。
手続きは簡単で、 こちら に家づくりの条件や希望を入力するだけです。
すると、その条件を元に住宅メーカーの設計士さんが専用プランの作成を行い、およそ1週間ほどで資料が自宅に郵送で届きます。
これだけ有益な情報を無料で手に入れられたので、個人的には大満足です。
>>> 2024年:住宅メーカーの坪単価を確認する【無料で使えます】当ブログの管理人
全館床暖房を付けると後悔する【6つのいらない理由】
一条工務店の全館床暖房は、家全体が暖かくて快適です。
なぜなら、全館床暖房はお部屋が暖かいのはもちろん、キッチンやトイレ、廊下といった家全体を暖かくできる暖房器具だからです。
例えば「お風呂あがりに寒くて凍える」ということが無ければ、「寝起きが寒くてお布団から出られない」ということもありません。
なので、僕は全館床暖房に大満足です。ですが、これだけ大規模な設備なので住む人によって「全館床暖房が合う・合わない」で意見が分かれるのも事実です。
そこで本記事で解説する「全館床暖房がいらない6つの理由」から判断してみて下さい。
全館床暖房がいらない6つの理由
例えば「全館床暖房よりも、他の設備や家具、家電にお金を使う方が満足する!」と考える人も多く、家づくりでは「何を優先して住宅メーカーを選ぶか?」が重要です。
全館床暖房は、大半のモデル「グランスマート、グランセゾン、アイスマート、アイキューブ、アイスマイル」で標準仕様の設備なので、本記事は一条工務店を判断する材料になるはずです。
全館床暖房の良いところは、一条工務店の営業担当から聞いていると思うので、僕は「全館床暖房がいらない6つの理由」をサクっと解説しますね!
「理想の生活スタイル」と「家づくりのコンセプト」がピッタリ合う住宅メーカーが見つかると、良い家を安く建てられるのでお得ですよっ!
その1:お部屋の空気がかなり乾燥する
全館床暖房を付けると後悔する1つ目の理由は『お部屋の空気がかなり乾燥する』です。
なぜなら、全館床暖房は「家全体・24時間運転」の全館空調なので、その暖房範囲の広さと稼働時間から、部屋の空気が乾燥し易くなるからです。
一般的な床暖房のように「使う時だけ電源をONにする」のではなく、全館床暖房は秋~春までずっと電源ONのままです。(ON・OFFを切り替えるより、連続運転の方が電気代も安い)
これだけ大規模な暖房器具を24時間ずっと動かし続けるので「家の中は常に乾燥してて、冬は加湿器が欠かせない」という人が多いです。
そのため全館床暖房を使うと、加湿のメンテナンスの手間がストレスになるかもしれません。
- 加湿器の購入・買い替えコスト
- 給水する手間(1日/2~3回)
- フィルター掃除の手間(週1くらい)
- 加湿器による窓の結露
そこで乾燥が心配な方は、全館換気システムであるロスガード90に「うるケア(全館加湿システム)」を有料オプションで追加すると、冬の乾燥を抑えられるはずです。
加湿する仕組みは、外気の空気中に含まれる「水分」を吸い上げて給水を行い、その水分を全館換気システムのロスガードで、家全体に送り届けます。
こちらは「排水→乾燥→給水」を全自動で行うメンテナンスフリーの加湿器なので、日々のお手入れの手間も必要ありません。
そして1ヶ月にかかる電気代も「約300円」と省エネ性も抜群なので、冬の乾燥が心配な方は、うるケアで乾燥対策をしておきましょう。
その2:電気代が割高になるケースがある
全館床暖房を付けると後悔する2つ目の理由は『電気代が割高になるケースがある』です。
なぜなら、全館床暖房は「大きな家・部屋数が多い家」は電気代が割安になる特徴がある一方で、逆に「小さな家・部屋数が少ない家」は電気代が割高になる特徴があるからです。
例えば「家の広さ」と「全館床暖房の電気代」の関係は、下記のイメージです。
- 30坪:1か月の電気代/15,000円
- 40坪:1か月の電気代/18,000円
全館床暖房を稼働させることに一定の電気代が必要になるものの、家が広く・部屋数が増えても、電気代はそれほど高くなりません。
つまり、小さな家や部屋数が少ない家ほど、全館床暖房は電気代が割高になると考えておきましょう。
その3:Wi-Fiの電波が遮断され、ネットの通信速度が遅い
全館床暖房を付けると後悔する3つ目の理由は『1階↔2階でWi-Fiの電波が遮断されて、ネットの通信速度が遅い(2階建てのケース)』です。
なぜなら、2階の床暖房パネル(=2階の床)がWi-Fiの電波を遮断してしまうことで、インターネットの通信速度が遅くなってしまうからです。
例えば「1階:Wi-Fiルーターを設置、2階:スマホでWi-Fiに接続する」ケースだと、2階でスマホを使う際に通信速度が遅くてストレスを感じるはずです。
最悪の場合、2階からだと1階に設置したWi-Fiルーターに接続すらできない可能性もあります…。
こちらの対策は、下記の3つです。
- 階段近くに情報ボックスを設置する
- 吹き抜けを採用する
- Wi-Fiルーターを2台設置する
少し補足すると、①・②は床暖房パネルが無いエリアに情報ボックス(Wi-Fiルーターの拠点)を設置する方法です。
参考までに、我が家は「吹き抜け」近くに収納を作り、上段の棚にWi-Fiルーターを設置しています。
その結果、Wi-Fi電波が全館床暖房のパネルが無いエリアを飛び交っており、1階・2階共にノーストレスでWi-Fiを使えています。
その4:導入コストは、想定「50〜80万円」
全館床暖房を付けると後悔する4つ目の理由は『導入コストは、想定「50〜80万円」』です。
なぜなら、全館床暖房は一条工務店の標準仕様ではあるものの、導入コストは坪単価に含まれているため、有料で購入しているのと同じだからです。
全館床暖房の導入コストは、一条工務店は公表していません。
そこで全館床暖房が唯一 オプション対応であるHUGme(ハグミー)の「全館床暖房=坪2万円」を元に計算すると、下記の通りです。
全館床暖房の導入コスト
25坪 | 50万円 | 35坪 | 70万円 |
---|---|---|---|
30坪 | 60万円 | 40坪 | 80万円 |
つまり全館床暖房は「50〜80万円」の高額な導入コストがかかっていると分かりますね。
加えて、15〜30年後に70万円前後のメンテナンス費もかかるので、この「導入コスト+メンテナンス費」に納得できる人だけ、一条工務店と契約するようにしましょう。
家づくりは「何を優先するか?」で選ぶべき住宅メーカーが変わるので、少なくとも5社以上を比較した上で判断すべきです。
なぜなら全館床暖房に満足する人もいれば、他のオプションや家具、家電、外構にお金を使う方が満足する人も多いからです。
住宅メーカーの比較は、展示場に自ら足を運ぶか、それが手間な人は タウンライフ家づくり で「間取りプラン・見積書・カタログ」を取り寄せすると情報収集をスムーズに行えます。
タウンライフ家づくりは、下記のような専用プランが「無料」で貰えるサービスです。
これらは全て住宅メーカーの設計士が作る「専用の間取りプラン・見積書」です。
例えば「リビングは20帖以上で、水回りは回誘動線で、寝室は〜」といった条件を こちら に入力すると、その条件を元に間取りを専用設計して貰えます。
家を建てた後に「マイホームの間取りプランを後悔する人」は非常に多いので、打ち合わせが終了するまでに、できる限り多くの間取りをチェックしておきましょう。
>>> 住宅メーカーから専用プランを取り寄せ【無料です】その5:メンテナンス費が「30年/約70万」と高額である
全館床暖房を付けると後悔する5つ目の理由は『メンテナンス費が「30年/約70万」と高額である』です。
これは事前に知っておかないと、メンテナンスが必要になるタイミングで絶対に後悔するので事実をお伝えしますね。
一条工務店の専用窓口でメンテナンス費を確認したところ、項目・金額は下記の通りです。
頻度 | 修理費 | |
---|---|---|
①不凍液の注入 | 毎年 | 1㎏/400円 |
②不凍液の全交換 | 10年 | 5万円 |
③エアコン故障 | 10年 | +10万円 |
④配管の全交換 | 50年 | 40万円 |
「③エアコンの故障」を少し補足すると、全館床暖房では「エアコンの空調運転と床暖房運転」を兼用できる1台2役のエアコンなので、一般的なモデルよりも10万円ほど価格が高いです。
エアコンの故障頻度や配管の交換タイミングは個体差があるものの、上記より単純計算すると全館床暖房には「30年間/計70万」のメンテナンス費がかかります。
そのため、全館床暖房は「導入コスト+電気代+メンテナンス費」の3つを元に、総合的に判断しましょう。
一条工務店のメンテナンス費が気になる方は、下記の記事を参考にして下さい。
【一条工務店のメンテナンス費用】30年で300万円かかる「6つの理由」
続きを見る
こちらは、主要設備である「全館床暖房・ロスガード・太陽光システム・外壁タイル」における、実は知られていないメンテナンス費をまとめています。
その6:全館床暖房以外にお金を使う方が満足度が高くなる人もいる
全館床暖房を付けると後悔する6つ目の理由は『全館床暖房以外にお金を使う方が満足度が高くなる人もいる』です。
なぜなら、そもそも家を建てる目的は人生をより豊かにするためなので、自分や家族が何を優先したいか次第で、最適なお金の使い方が変わってくるからです。
例えば「家事をラクしたい」と考える人は、全館床暖房よりもドラム式洗濯機やお掃除ロボットなどの「自動化家電」にお金を使う方が人生の満足度が高くなりますよね。
最近だと「規格住宅」で建築コストを安くして、外食や旅行などの「人生の体験」にお金を使う人も増えています。
一条工務店だと、2023年に新発売した「HUGme(ハグミー)」、他社だと「住友林業」や「積水ハウス」などの規格住宅がコスパの良さから人気ですよね。
>>> 2024年:各社の規格住宅プランを確認する【完全無料】
【まとめ】一条工務店の全館床暖房は「合う・合わない」で判断が分かれる
最後に記事をまとめると、結論は『一条工務店の全館床暖房は「合う・合わない」で判断が分かれる』です。
なぜなら、全館床暖房は真冬でも家全体を暖かくできる一方で、下記の6つのデメリットがあるからです。
- お部屋の空気がかなり乾燥する
- 電気代が割高になるケースがある
- Wi-Fiの電波が遮断され、ネット通信が遅い
- 導入コストは、想定「50〜80万円」
- メンテナンス費が「30年/約70万」と高額
- 全館床暖房以外にお金を使う方が満足度が高くなる人も
中でも、注意すべきは「④導入コスト、⑤メンテナンス費用」で、合計100万円以上のお金がかかるという事実です。
自分たちの暮らしで「本当に全館床暖房が必要なのか?」を考えた上で購入しないと、将来的に「導入コスト・維持費」に後悔する可能性が高いです。
マイホームは、人生で最大の買い物です。そのため失敗した時のリスクも非常に大きいので、少なくとも5社以上を比較し、しっかりと考えた上で契約に進みましょう。
家づくりの情報収集で、住宅展示場に行って営業マンの話を聞いても良いですし、もっと効率的に情報を集めたい人は タウンライフ家づくり で設計士に専用プランの作成を依頼しましょう。
もちろん僕も活用しており、具体的には下記の通りです。
こちらは自分たちの要望を元にオリジナルの「間取り設計・見積書(建築模型)」を作ってくれるサービスです。もちろん、カタログも貰えます。
他にも「住宅メーカー毎に建築コスト(坪単価)の目安を知りたい」や「とりあえずカタログだけでも欲しい」など、気軽な感じで使っても大丈夫です。
全てのサービスが完全無料で使えるだけじゃなく、手続きはスマホ入力3分と超カンタンなので、多くの人が家づくりで活用しています。
僕がオススメする活用法は、下記の2ステップです。
- タウンライフ家づくり で住宅メーカーをザックリと絞り込む
- 条件が近い住宅メーカーの展示場に行って、詳しい話を聞く