このような疑問や不安にお答えして、本記事では『一条工務店のメリット10選+デメリット21選』を紹介します。
「え…、一条工務店って21個もデメリットがあるの…?」と驚いた人も、あまり気にしなくて大丈夫です。
その理由は、住宅メーカーは「合う・合わない」で選ぶべきで、人によってはデメリットに感じない要素も多いからです。
例えば、吹き抜けを「開放感ある空間が魅力的」とメリットに感じる人もいれば、逆に「ニオイや音が響くので、実用的じゃない」というデメリットに感じる人もいます。
特に本記事は、実際に一条工務店のグランスマートで暮らす筆者が「一条工務店のすべて」を包み隠さず正直にお伝えするため、数が多くなりました…。
最初に言っておきたいことは「一条工務店は魅力的な住宅メーカーですが、全ての人におすすめできる住宅メーカーではない」ということです。
それは住宅メーカーごとに「家づくりの得意・不得意」があるからです。そのため、それぞれの住宅メーカーの特徴を理解し、自分たちが考える住まいと条件が合う住宅メーカーを見つけましょう。詳しくは本編で解説しますね。
なお、一条工務店の住まいの特徴や間取り、建築費などを詳しく知りたい人は、 タウンライフ家づくり を活用すると良いかもしれません。
その理由は、一条工務店に間取りのオーダー設計を依頼することができ、その住まいを建てる際にかかる建築費も明確に分かるからです。
僕が家づくりを行った時に、実際にタウンライフ家づくりで取り寄せた資料は下記の通りです。
このようにカタログやオーダー設計された間取り図面、見積書はもちろん、他にも建築模型まで作って貰えることもあります。
これらの有益な情報を一条工務店だけじゃなく、全国1000社以上の住宅メーカーから取り寄せできるので情報収集に活用しない手はありません。
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>>> 2024年:住宅メーカーの坪単価を確認する【無料で使えます】当ブログの管理人
一条工務店でマイホームを建てる「メリット10選」
まず最初に、一条工務店でマイホームを建てる「メリット10選」を解説します。
一条工務店は「モデルハウス仕様が標準仕様」をコンセプトにする住宅メーカーだけあって、マイホームに選んだ多くの人が「充実した標準仕様」を理由に挙げます。
つまり「一条工務店の標準仕様を知ることで、どのようなメリットがある住まいか」が分かるとも言えますね。
そこで本パートでは、一条工務店の標準仕様から分かる「一条工務店でマイホームを建てるメリット10選」をチェックしておきましょう。
一条工務店は「坪単価/平均70~80万円」のモデルが多く、一般的な32坪の住まいだと建築費は「2,240~2,560万円」ほどです。
一条工務店と他社の住宅メーカーを比較されている方は「一条工務店の住まいは、この予算を支払って建てる価値がある住まいか」を判断して下さい。
その1:全モデルが耐震等級3で地震に強い
一条工務店でマイホームを建てる1つ目のメリットは『一条工務店の全モデルが耐震等級3をクリアしてて、地震に強い』です。
その理由は、モノコック構造という「壁+床+天井」を結びつけた強靭な箱型構造で建てることで、大地震の揺れを「面」で受けて力を分散できるからです。
従来式の木造軸組構造だと地震の揺れが「木の接合部」に集中するため、構造体の歪みや変形が発生し易くなります。
ですが一条工務店のモノコック構造だと「六角体の箱型パネル」を作ることで、地震の揺れを家全体で受けて力を分散することで歪みや変形が起きにくいです。
そして「一条ルール」という厳格な独自ルールを元に設計・建築することで、全ての住まいで耐震等級3の耐震性を達成できています。
そもそも「耐震等級3」とは、住宅性能表示制度で定められた耐震性の中で最も高い耐震基準のことです。
- 耐震等級1:建築基準法で定められる「最低限」の耐震性能
- 耐震等級2:耐震等級1の「1.25倍」の耐震性能
- 耐震等級3:耐震等級1の「1.5倍」の耐震性能
具体的には、耐震等級3は震度7クラスの大地震が起きても、軽い補修をすれば住み続けられる強度を持つ住まいです。
例えば、災害時の避難場所に使われる消防署や警察署も耐震等級3の耐震水準で建てられています。
ちなみに耐震等級1は「震度7の地震で倒壊や崩壊はしないものの、損傷の内容によっては建て替えが必要になる可能性がある住まい」なので、注意して下さい。
このように一条工務店では「全てのモデル・全ての住まい」で耐震等級3の耐震性能を標準仕様で満たしているので、今後の大地震への備えにもバッチリです。
【一条工務店】2倍耐震(ミッドプライウォール)で地震に強い家に~デメリットはないのか~
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その2:タイル外壁で修繕コストが安い
一条工務店でマイホームを建てる2つ目のメリットは『タイル外壁で修繕コストが安い』です。
その理由は、タイル外壁は最も耐久性に優れた外壁材で、一条工務店のほぼ全てのモデルで標準搭載しているからです。
一般的に主流である「サイディング外壁」と今後60年間のメンテナンス費用を比較すると、下記の通りです。
- タイル : 約68万円
- サイディング:約809万円
サイディング外壁は、耐久年数が短いことから10年ごとにメンテナンスが必要になり、外壁の再塗装や補修などを行います。
その都度「足場の組み立て費用/20万円前後」がかかるので、こちらもメンテナンス費用が高くなる原因です。
ちなみに他社の住宅メーカーでもタイル外壁を採用できるものの、一般的に「+100〜200万円」と高額なオプション費がかかることが多いので注意して下さい。
ですが一条工務店には、ほぼ全てのモデルにタイル外壁を標準搭載して自社工場で「小品種×大量生産」を行うことで、タイル外壁の生産コストを安く抑える仕組みがあります。
このように一条工務店の住まいでは、タイル外壁を標準仕様で採用できることにより、将来のメンテナンス費用を安く抑えることができます。
【一条工務店のメンテナンス費用】30年で300万円かかる「6つの理由」
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その3:省エネ性が高く、電気代が安い
一条工務店でマイホームを建てる3つ目のメリットは『省エネ性が高く、電気代が安い』です。
なぜなら一条工務店は「気密性・断熱性」に優れた住まいなので、小さなエネルギーで効率的に空調できるから
例えば、真夏や真冬の電気代も「建坪32坪・オール電化」の住まいでも、月2万円前後と安く抑えられます。
一条工務店が気密性と断熱性に優れている理由は、下記の3つが挙げられます。
一条工務店の高気密・高断熱「3つの理由」
- 外内ダブル断熱構法
- 熱交換換気システム「ロスガード90」
- 工場生産率80%で高気密な住まい
気密性と断熱性は一条工務店の住まいを語る上で最も重要なポイントなので、1つずつ順番に解説します。
外内ダブル断熱構法
一条工務店では、高性能ウレタンフォームを壁に「外側50ミリ+内側140ミリ」、天井に235ミリ、床に140ミリと断熱材で包み込んだ魔法瓶のような住まいが作れます。
この高性能ウレタンフォーム(一条オリジナルの部材)は、一般的に主流であるグラスウールよりも約2倍の断熱性能を持ち、湿気に強くて劣化しない素材です。
ちなみに繊維系の断熱材で、最も主流であるグラスウールやロックウールは湿気に弱く、含んだ水分で熱伝導率が上がることで断熱性能の低下に繋がり易いです。
そして含んだ水分の重みで断熱材が変形して壁の中に隙間ができてしまうことで、更に断熱性能が低下する恐れもあります。
このように一条工務店の高性能ウレタンフォームだと、新築当初の断熱性能を何十年後も維持することが可能で、ずっと快適で省エネで暮らせる住まいを作ることができます。
熱交換換気システム「ロスガード90」
一条工務店では、全てのモデルにロスガード90という熱交換型の全館換気システムを標準搭載していることで、省エネ性能に優れた住まいが作れます。
その理由は、ロスガード90による換気は外気を室内温度に近付けて空気が供給されるため、冷暖房で快適に保たれている室温を損なうことがないからです。
ロスガード90は最大熱交換効率90%を誇り、具体的には「外気温0度の空気を18度に切り替えて室内に供給する」ことが可能です。
一般的な換気システムで「冬」に換気をすると、冷たい空気がそのまま室内に取り込まれることで室温が下がります。その室内を再び暖める暖房運転が電気代の負担増に繋がります。
例えば「1ヶ月の電気代が約5.9万円かかる住まい(温度交換なしの換気システム)」でも、換気システムがロスガード90になることで電気代を約1.9万円に安く抑えることができます。
このように一条工務店では高性能な断熱性に加えて、ロスガード90の熱交換機能により快適かつ省エネ性に優れた住まいが建てられます。
工場生産率80%で高気密な住まい
一条工務店では、家づくり工程の80%を自社グループ工場内で行うことで、機密性能に優れた住まいが作れます。
その理由は、コンピューター制御による全自動プレカットシステムや組み立てラインなどの専用機器を使うことで、人の手作業では難しい高精度の作業が行えるからです。
例えば、一条工務店の上棟日には「断熱材や防水シート、窓ガラス、外壁材などが既に組み込まれた壁パネル」が現場に運ばれます。
一条工務店の上棟作業1日目/断熱材や防水シート、窓ガラス、タイルが貼られた外壁材
一条工務店の上棟作業1日目/外壁材をクレーンで吊り上げて運び込む
現場では「壁パネルをクレーンで吊り上げて、図面通りに組み合わせるだけ」で家の外枠が完成するため、現場で施工することはほとんどありません。
上棟1日目で建物1階部分の外枠が完成します。
そして上棟2日目で建物の2階部分の外枠が完成し、3日目で2階の屋根が掛けられます。
- 1日目:1階の外枠が完成
- 2日目:2階の外枠が完成
- 3日目:2階の屋根掛け
対して、主に現場施工で家づくりを行う住宅メーカーだと、作業環境や使える機器、天候、作業者の技量などが「住まいの品質の差」に繋がりがちです。
このように一条工務店では現場での手作業を最小限にまで減らすことで、隙間が少ない高気密の住まいが作れます。
その4:全館床暖房で家全体が暖かくて快適
一条工務店でマイホームを建てる4つ目のメリットは『全館床暖房で家全体が暖かくて快適』です。
その理由は、一条工務店では床暖房が家全体に設置されており、ふく射熱式で暖める低温床暖房なので24時間運転でも快適に過ごせるからです。
全館床暖房は名前の通り、リビングやダイニングはもちろん、他にもキッチンや洗面所、お風呂、トイレなどほぼ全てのエリアを暖めることでできます。
例えば、真冬の1月や2月でも「Tシャツ1枚+ジャージ」で快適に過ごせるほど、家の中では寒さを感じません。
全館床暖房には他にもメリットが多くあり、下記の通りです。
- 家全体が暖かく、寒さを感じない
- ふく射熱式で体の芯まで暖まる
- 天井付近と床付近の温度差がない
- 火事が起きるリスクがない
- ホコリを巻き上げず、空気がきれい
- 結露しにくく、カビやダニを抑える
- 床下配管の耐久年数は50年以上と長持ち
そして一条工務店の省エネ性に優れた住まいにより、1ヶ月の電気代は「1.5〜2万円」程度と安く抑えられます。
このように全館床暖房は、快適性と省エネ性を両立した設備なので、一条工務店の住まいで最も満足度の高い設備と感じています。
その5:全館さらぽか空調の導入費が安い
一条工務店でマイホームを建てる5つ目のメリットは『全館さらぽか空調の導入費が安い』です。
全館さらぽか空調とは、デシカント除湿による湿度コントロールと床冷却で夏を涼しく快適に過ごせる全館空調です。
- 除湿 :湿度を下げ、さらっと快適に
- 床冷却:床下パイプに冷水を循環させることで、部屋を涼しく
導入費が安い理由は、標準仕様であるロスガード90に「除湿+サーキュレーター」機能を追加して、元々標準仕様の設備を上手く活用することで夏の全館空調に変更できるからです。
全館さらぽか空調は「坪/1.5万円」で採用でき、導入費は下記の通りです。
- 25坪:375,000円
- 30坪:450,000円
- 35坪:525,000円
- 40坪:600,000円
他社の全館空調システムは、一般的に150〜250万円の導入費がかかるケースが多いです。
一条工務店 さらぽか空調 | 約50万〜 |
---|---|
セキスイハイム 快適エアリー | 約120万〜 |
ヒノキヤグループ Z空調 | 約120万〜 |
トヨタホーム スマート・エアーズ | 150万〜 |
住友林業 エアドリームハイブリッド | 195万 |
パナソニック エアロハス | 200万 |
三井ホーム スマートブリーズ | 250万 |
積水ハウス エアシーズン | 250万 |
ミサワホーム エアテリア | 250万 |
一条工務店の全館さらぽか空調は「3分の1以下の価格」で安く買えるので、これは大きなメリットと言えます。
そして全館さらぽか空調にかかる電気代も安く抑えられ、一般的な32坪の住まいで「月/2万円前後」です。
ちなみに全館さらぽか空調が故障した時のメンテナンス費までも安く、下記の通りです。
頻度 | 修理費 | |
---|---|---|
不凍液の注入 | 毎年 | 1㎏/400円 |
不凍液の全交換 | 10年 | 5万 |
専用エアコンの故障 | 10年 | 20〜30万 |
配管の全交換 | 50年 | 40万 |
最も高額な項目でも「専用エアコンの故障/20〜30万円」ですが、こちらは「リビングの冷暖房+全館床暖房+全館さらぽか空調」を兼用する機械です。
そのため全館さらぽか空調のメンテナンス費用は「一般的なリビング用エアコンの買い替え費用と同じくらい」と考えておいて大丈夫でしょう。
このように全館さらぽか空調は、全館空調で快適な空間を作りつつも、ランニングコストを安く抑えられるなどのメリットがたくさん詰まった魅力的な空調システムです。
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その6:高級感ある設備が標準仕様に含まれる
一条工務店でマイホームを建てる6つ目のメリットは『高級感ある設備が標準仕様に含まれる』です。
その理由は、一条工務店には生産コストを安く抑えられる複数の仕組みがあるからです。
詳しくは下記の通りです。
- 一条オリジナルモデルの設備を作る
- フィリピンの自社グループ工場で作る
- 商品数を絞り込み、大量生産する
例えば「キッチンやカップボード、シューズボックス、洗面台、風呂、窓、階段、収納、外壁材、太陽光パネル」などは、全て一条工務店のオリジナルモデルです。
これらオリジナルモデルの「種類」を最小限に絞り込み、生産コストを安くできるフィリピンの自社工場で大量生産することで、高品質な設備を標準仕様で提供できます。
「良いモノを安く作れる」ことは、一条工務店で家を建てる大きなメリットと言えるでしょう。
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その7:キャンペーン特典でオプションが貰える
一条工務店でマイホームを建てる7つ目のメリットは『キャンペーン特典でオプションが貰える』です。
その理由は、一条工務店が定期的に行うキャンペーン中に仮契約できると、数十万円する高級オプションを無料で貰えるからです。
ちなみにキャンペーン特典や無料特典で我が家が貰った設備は、下記の通りです。
- グレイスシリーズの設備(70〜80万円相当)
- ナノイー「1カ所/15,000円」を3箇所
- カップボード「幅180㎝/293,000円」
- ロスガード90の交換用フィルター10年分
- ロスガード90うるケアへの変更費用(約10万円)
上記の「①」を補足すると、アイスマートでグレイスシリーズの設備を採用するには、下記のオプション費用がかかります。
- キッチン :26万円
- シューズボックス : 9万円
- 洗面化粧台 : 9万円
- モクリアフローリング:坪8千円
(32坪だと25.6万円相当)
→合計69万円相当のオプション
我が家は、キャンペーンが充実したタイミングに一条工務店と契約できたことで、合計120万円以上のオプション設備を無料で貰えました。
そのため少しでもお得な内容で契約したい人は「どのタイミングで契約するか」を意識しましょう。
とは言え、キャンペーンの内容は毎月のようにコロコロ変わるので、その都度 住宅メーカーに確認するのは大変です。これは一条工務店に限らず、他社の住宅メーカーでも同じです。
そのため最新のキャンペーンを活用してお得に家を建てたい人は、住宅メーカーの展示場へ訪問するか、 タウンライフ家づくり で最新情報を取り寄せると良いでしょう。
タウンライフ家づくりを使うと最新のお得情報が届くことはもちろん、他にも「専用設計された間取り図面や見積書、カタログ、建築模型」などの資料まで貰えます。
手続きは「スマホ3分だけ」と超簡単で、全てのサービスが無料です。
間取り図面には設計士のアイデアが詰め込まれているので、参考に取り寄せてしておきましょう。
「自分たちの家づくりの条件」を元に作られた専用プランは、今後の家づくりで必ず役に立ちますよ。
>>> タウンライフ家づくり:最新のキャンペーン特典を確認する
その8:太陽光発電システムが割安に買える
一条工務店でマイホームを建てる8つ目のメリットは『太陽光発電システムが割安に買える』です。
その理由は、太陽光パネルを自社グループ工場で生産することと、大量生産により生産コストを安く抑えられるからです。
現に一条工務店は「最新年間で最も多くの太陽光搭載住宅を建てた会社」として、3年連続でギネス世界記録に認定されています。
太陽光発電は「導入費」を安く抑えられるほど投資資金の回収期間が短くなり、売電収入で利益を出し易くなるので、これは大きなメリットと言えます。
そこで一条工務店の太陽光発電システムの特徴をチェックしておくと、下記の3つのメリットがあります。
- 屋根材のメンテナンス費用が安い
→パネル表面に「強化ガラス」を採用することで、屋根の再塗装などの定期メンテが不要にな - 蓄電池で電気代を安く抑えられる
→電気単価の安い夜間電力や日中に自家発電した電気を溜めておき、自家消費できる - 軽量素材で耐震性が高くなる
→スレート屋根や瓦屋根よりも軽く、屋根材の重みで耐震性を損なうことがない
上記の「①」を補足すると、一条工務店の太陽光発電は「屋根一体型太陽光パネル」を採用します。
「屋根材の上に太陽光パネルを載せる”屋根置き型”」とは異なり、屋根材に太陽光パネル(強化ガラス)を使います。
強化ガラスは、雨や太陽光で劣化しにくい素材のため、定期メンテナンスは必要ありません。
一般的なスレート屋根だと15〜20年毎に70〜140万円のメンテナンス費用がかかるので、屋根一体型太陽光パネルは「メンテナンス費用の安さ」という面でも採用するメリットがあります。
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その9:屋外の音が聞こえにくく、静かに暮らせる
一条工務店でマイホームを建てる9つ目のメリットは『屋外の音が聞こえにくく、静かに暮らせる』です。
その理由は、一条工務店の住まいの気密性能は業界トップクラスで、隙間が少ない防音性に優れた住まいだからです。
例えば、近所の子供の声や車が走る音、雨が降る音など、日々の暮らしで屋外の音が気になることはありません。
近隣住民や周辺環境が原因の音問題は自分の力で解決することが難しいので、住まいの防音性能の高さは大きなメリットと言えます。
その10:ネット上の家づくり情報が豊富で、後悔を減らせる
一条工務店でマイホームを建てる10個目のメリットは『ネット上の家づくり情報が豊富で、後悔を減らせる』です。
その理由は、一条工務店の家づくり情報を紹介するブログが多くあり、間取り設計のコツやオプションの活用法などの有益な情報がたくさん手に入るからです。
「注文住宅は3回建てないと、本当に満足する家は作れない」という格言があるように、実際に暮らし始めた後に気が付く後悔ポイントが多いです。
そこで、既に一条工務店で家づくりを体験した人の意見を参考にして家を建てることで、マイホームの後悔ポイントを減らすことができます。
どれだけ魅力的な住宅メーカーで家を建てても設計に失敗すると「暮らしにくく、ストレスが溜まる家」になるので、ネットで豊富な情報が手に入ることは大きなメリットと言えるでしょう。
【デメリット13選】一条工務店と契約前に知っておくこと
続いて、一条工務店と契約する前に知っておきたい「デメリット13選」を解説します。
契約前に知りたいデメリット「13選」
一条工務店は、ハウスメーカーの着工戸数ランキングで1位、2位を争うほど、多くの人から人気を得ている住宅メーカーです。
ですが一条工務店を全ての人におすすめできるわけではありません。
それは住宅メーカー選びは「自分たちの暮らしに合う住まいが建てられるか」で判断すべきで、全ての人におすすめできる完璧な住宅メーカーは存在しないからです。
そこで本パートでは「筆者が一条工務店で感じたデメリット」や「ネット上の口コミを調査して分かったデメリット」を紹介します。
こちらで紹介する一条工務店のデメリットを元に、一条工務店の住まいが自分たちのマイホームに相応しいかをご自身で判断して下さい。
その1:標準仕様に含まれない、ほぼ必須の追加料金がある
一条工務店と契約前に知っておきたい1つ目のデメリットは『標準仕様に含まれない、ほぼ必須の追加料金がある』です。
一条工務店は「モデルハウス仕様が標準仕様」を家づくりのコンセプトにおくこともあり、標準仕様の内容がかなり充実した住宅メーカーです。
ですが、実際に家づくりを進めると「えっ、これが有料オプションなのか…」と驚いた項目があります。
我が家で該当したのは、下記の3点です。
- ベタ基礎:+34万円
一条工務店では「布基礎」が標準仕様で土地の地盤に合わせて基礎を選ぶ。でも布基礎で建てたという一条の家を僕は見たことがない…。 - 網戸:+10万円
全館換気システムのロスガード90で換気することを理由に、標準仕様では全ての窓に網戸なし。 - ハイドロテクトタイル:+41.6万円
標準仕様の石目調ボーダータイルはホワイトの1色のみ。ホワイト以外の外観で建てたい人は必須のオプションに。
「③ハイドロテクトタイル」を補足すると、自然の力で外壁の汚れを洗い流す「セルフクリーニング機能」を持つ外壁材です。
太陽光の紫外線で外壁に付着した汚れを分解し、雨水で洗い流すことで外壁のキレイな状態を長く維持できます。
ハイドロテクトタイルでは、外観カラーを計5色から選べ、単色もしくは2色の組み合わせを選べます。
ハイドロテクトタイルは、上位モデルであるグランスマートやグランセゾンだと標準仕様に含まれる外壁材です。
ですがアイスマートでは「坪/1.3万円」の有料オプションとなるため、32坪の住まいだと「+41.6万円」の追加費用がかかります。
- 25坪:325,000円
- 30坪:390,000円
- 35坪:455,000円
- 40坪:520,000円
もちろん標準仕様である石目調ボーダータイルを選べば、追加料金はかかりません。
ですが石目調ボーダータイルのカラーは「ホワイトのみ」なので、ホワイト単色の外観デザインが好ましくない人は必然的にハイドロテクトタイルを選ぶことになります。
ちなみに我が家も「家の外観カラーが真っ白は嫌だ」という理由で、ハイドロテクトタイルを「ブラック×ホワイト」の2トーンカラーで採用しました。
そしてハイドロテクトタイルの採用率が90%を超えていることを踏まえると、ほぼ必須の有料オプションと考えても良いでしょう。
その2:坪単価の値上げが止まらない
一条工務店と契約前に知っておきたい2つ目のデメリットは『坪単価の値上げが止まらない』です。
特に2011〜2021年の10年間で坪単価が「15万」も値上げされており、建坪32坪の住まいだと「+480万円」の値上げとなります。
直近10年間のアイスマートの坪単価は、下記の通りです。
- 2011年:57万
- 2015年:60万
- 2018年:65万
- 2020年:68万
- 2021年:72万
坪単価の値上げ理由は、インフレによる部材費や人件費の値上げに加えて、標準仕様に含まれる内容がより充実した内容に変更されているからです。
例えば、昔は有料オプションだった「ハニカムシェード」や「食洗機の深型タイプ」が今では標準仕様に含まれるなど、標準仕様がより充実した内容に変更されています。
ちなみにオプション費用も値上げが行われており、ハイドロテクトタイルは発売当初に比べて現在は「約4.3倍」の価格にまで値上げされました。
- 発売当初 :3,000円
- 2015年:7,000円
- 2018年:10,000円
- 2020年:13,000円
つまり建坪32坪だと発売当初は「9.6万円」でハイドロテクトタイルを採用できたものの、現在では「41.6万円」ものオプション費がかかることになります。
そして、ここで最も重要なポイントは「値上げされた坪単価(オプション費用)は、今後は下がることがない」ということです。
坪単価が横這いで推移したり、低価格プランが新発売される可能性はあるものの、既存モデルの坪単価やオプション費用が値下げされる可能性は限りなく低いと考えておきましょう。
とは言え、これは一条工務店に限った話ではありません。
全ての住宅メーカーで共通する話なので、いずれマイホームを購入すると決まっている人はお早めに仮契約を済ませ、坪単価を確定させておきましょう。
その3:どの家も外観が似たデザインになる
一条工務店と契約前に知っておきたい3つ目のデメリットは『どの家も外観が似たデザインになる』です。
一条工務店の外観を見たことがある人は「これは一条工務店の家だ」とひと目で判断できるくらい似たような外観デザインになります。
外観デザインが似てしまう理由は、一条工務店で選べる外壁材の種類が少ないからです。
- 外壁材の種類 :タイルのみ
- 外壁材のカラー:最大5色(ホワイト、ピンク、オレンジ、ブラウン、ブラック)
例えば「家の形」や「配色」で外観デザインの違いは出せるものの、全ての住まいが全面タイル外壁になることで似通った外観となります。
そのため家づくりで「個性的な外観デザインで唯一無二のマイホームを作りたい」というような考えがある人は、一条工務店の外観デザインをデメリットに感じるはずです。
その4:内装も種類が少なく、デザインが単調になる
一条工務店と契約前に知っておきたい4つ目のデメリットは『内装も種類が少なく、デザインが単調になる』です。
それは一条工務店が「少品種 × 大量生産」で良いモノを安く作ることをコンセプトにする住宅メーカーだからです。
設備の種類やカラーを最小限に抑えることで生産ラインが効率化され、生産コストを低く抑えられます。
具体的には、プランごとに異なるデザインの内装が1種類あり、カラーは3〜4色から選べます。
例えば、グランスマートやグランセゾンの標準仕様である「グレイスシリーズ」の設備だと下記の通りです。
グレイスシリーズの設備は、木目の柄と木本来の凹凸感を一致させた「木目同調エンボスパネル」が使われており、高級感と耐久性に優れています。
キッチン以外だと洗面化粧台やシューズボックスもグレイスシリーズの設備が用意されています。
グレイスシリーズのカラー展開は全4色あり、下記の通りです。
続いて、アイスマートのキッチンは「スマートキッチン」が採用でき、下記の通りです。
スマートキッチンのカラー展開は全4色あり、下記の通りです。
このように一条工務店では「1モデル=1種類の設備」でプランが決められています。
そのため他社の住宅メーカーと比較した時に、採用できる設備の選択肢の少なさがデメリットに感じるかもしれません。
その5:他社の設備は割高な導入費がかかる
一条工務店と契約前に知っておきたい5つ目のデメリットは『他社の設備は割高な導入費がかかる』です。
その理由は、一条工務店の住まいでは大半の設備に自社オリジナルモデルが使われており、他社の設備メーカーとの取引数が少ないからです。
一般的には住宅メーカーが設備メーカーへ「△△△(商品)を年間〇千個を買うから単価を安くして」といった交渉が行われることで、お客さんも設備を安く購入できます。
やはり企業間の取引でも、お得意さんである企業は他社よりも有利な価格で購入できます。
ですが一条工務店の場合、お客さんの要望に合わせて設備を1つだけ購入する(それも普段は取引がない設備メーカーから)ので、他社の住宅メーカーよりも導入費が割高になりがちです。
例えば「一条工務店のグレイスキッチンを取り止めて、パナソニック製のLクラスのキッチンを採用する」ということはできるものの、その導入費の高さに注意して下さい。
このように一条工務店で他社メーカーの設備を導入するには割高な導入費がかかる可能性があるので、契約前に必ず見積りを取得した上で判断して下さい。
その6:不要な設備が標準仕様に含まれて割高になる
一条工務店と契約前に知っておきたい6つ目のデメリットは『不要な設備が標準仕様に含まれて割高になる』です。
一条工務店は標準仕様が充実しており、「標準仕様がモデルハウス仕様」をコンセプトにした住宅メーカーです。
「標準仕様=充実」と聞くと、何となくお得そうに感じますが、実はそうとも言い切れません。
その理由は、標準仕様に含まれる設備の導入費は、全て坪単価の中に含まれているからです。
一条工務店の標準仕様に満足する人は「お得」である一方で、標準仕様に不要な設備があると感じる人ほど「割高」であると言えます。
例えば、一条工務店で代表的な標準仕様は、下記の通りです。
- ロスガード90 :約60万円
- タイル外壁 :100〜200万円
- 全館床暖房 :50〜80万円
- ハニカムシェード:15〜20万円
- ビルトイン食洗機:10〜15万円
→合計235〜375万円
これらは全て一条工務店の標準仕様に含まれる設備なので、一条工務店で家を建てる以上は全てが購入必須の設備です。
ですが完全自由設計の住宅メーカーだと、1つ1つの設備を自分好みに選ぶことができ、採用した設備に応じてお金を支払います。
言い換えると、標準仕様が充実した住宅メーカーほど、家づくりの自由度が低くなるとも言えますよね。
そのため「標準仕様が充実=お得」と考えるのではなく、これらの設備が日々の暮らしで本当に必要なのかを冷静に判断しましょう。
その7:将来的なメンテナンス費用の負担が増える
一条工務店と契約前に知っておきたい7つ目のデメリットは『将来的なメンテナンス費用の負担が増える』です。
一条工務店は、屋根材や外壁材、防蟻防虫処理などのメンテナンス費用を安く抑えられる住宅メーカーです。
ですがメンテナンス項目に関しては少ないとは言えず、下記の設備が挙げられます。
- 全館床暖房 /40〜50万
- ロスガード /90〜115万
- 太陽光システム/40〜50万
→合計170〜215万円
他にも、電動式のハニカムシェードが故障すると、1ヶ所ごとに3〜5万円の修理費がかかります。
一条工務店の住まいを例えるなら「高級家電を大量に埋め込んだ家」です。
家電製品は定期的に壊れますし、壊れたら修理・買い替えが必要です。
このように一条工務店では、多くの家電製品を搭載して快適な住まいを作るため、メンテナンスが必要な項目も多くなります。
そのためメンテナンスを行う手間や修理費の負担をデメリットに感じる人は、契約前にしっかりと確認しておきましょう。
【一条工務店のメンテナンス費用】30年で300万円かかる「6つの理由」
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その8:値引きができない
一条工務店と契約前に知っておきたい8つ目のデメリットは『値引きができない』です。
他社の住宅メーカーは値引き交渉をすることで、安くてお得な価格で購入できる可能性があります。
ですが一条工務店では値引きを一切行っておらず、全てのお客さんが同じ価格で購入することになります。
一条工務店が値引きを行わない理由は、下記の3つです。
- 他社と値引き競争を行わない
- 「得した・損した」の差を生まない
- 商品の品質と企業の利益を確保する
最近はブログやSNSなどで、購入した家の情報が直ぐにシェアされます。
例えば「同じモデルで建てた似たような設計の家」なのに建築費に差があれば、高い価格で購入した人は不満に感じるはずです。
そこで一条工務店では「値引きを行わなわず、全てのお客さんに同じ価格で販売する」ことで、公平性を担保しています。
なお、値引きを行わない一条工務店にも「紹介割引・法人割引」があり、下記の通りです。
- 友達紹介:20万相当のオプション
- 親族紹介:建築費を1.5%割引
- 法人割引:建築費を2~3%割引
ちなみに僕は「③法人割引」を活用することで、建築費が44万円ほど安くなりました。(かなりラッキー)
話をまとめると、一条工務店では値引きを行なっておらず、条件が当てはまる人は紹介割引や法人制度を使うことで安く購入できます。
これはお客さん間の公平性が担保されるメリットがある一方で、「値引きして安く購入したい」と考える人にとってはデメリットに挙げられるでしょう。
その10:間取りの自由度が低く、設計ルールも厳しい
一条工務店と契約前に知っておきたい9つ目のデメリットは『間取りの自由度が低く、設計ルールも厳しい』です。
一条工務店では「一条ルール」という家づくりの独自ルールが厳しいため、思い通りの間取りを再現できないかもしれません。
その理由は、間取り設計に厳しいルールを課すことで、建てる全ての住まいで高い耐震性能を担保しているからです。
一条ルールの例をいくつか挙げると、下記の通りです。
- 2階建ては総2階で建てる
- 高確率でタレ壁や耐力壁が必要になる
- 間取りは45㎝単位でしか設計できない
- 部屋の帖数ごとに窓の数に上限がある
中でも「②タレ壁・耐力壁」は、間口や窓を大きくしたり、天井高の間取りを設計した場合は、ほぼ確実に追加しなければなりません。
ちなみに我が家は「ダイニングに8帖の吹き抜け」を採用したところ、下記のタレ壁と耐力壁が必要と判断されました。
我が家のリビングとダイニングの境目には、タレ壁と耐力壁が追加されました。
その結果、ダイニングは8帖の吹き抜けで開放感が出せた一方で、リビングはタレ壁と耐力壁の影響で圧迫感が増してしまいした…。
そしてキッチンの天井にもタレ壁の追加が必要になったことで、天井には不自然な凹凸があります。
このように一条工務店では間取り設計のルールが厳しいため、間取り設計の自由度の高さを優先したい人はデメリットに感じるかもしれません。
とは言え、間取り設計は「どういった間取りの家を建てたいか」でまるで違った答えになります。
そのため一条工務店の展示場で打ち合わせを進めるか、 タウンライフ家づくり で間取りのオーダー設計を依頼した上で判断するようにして下さい。
その10:設計士からの提案が少ない
一条工務店と契約前に知っておきたい10個目のデメリットは『設計士からの提案が少ない』です。
その理由は「一条ルール」による間取り設計のルールが厳しく、把握しきれないほどの種類があることで、打ち合わせの間取り提案に支障をきたすからです。
間取り設計は「できる・できない」を設計士が判断できる内容もあれば、フィリピンのHRDという専門部署に間取り図面を提出して構造計算を行わないと判断できない内容も多いです。
この構造計算には2週間ほどかかります。
例えば「設計士から間取りを提案したものの、2週間かけて構造計算を行った結果、実は再現できないプランだった」となると、お客さんは不満に感じますよね。
つまり一条工務店の設計士からの提案が少ないのは、設計士のスキルが低いことが原因ではなく、一条ルールの内容が細かく厳し過ぎるからだと想像できます。
そのため間取りの重要度が高い人は、一条ルールの厳しさや設計士からの間取り提案の少なさをデメリットに感じるかもしれません。
その11:引渡しまでの期間が長く、家賃の負担が増える
一条工務店と契約前に知っておきたい11個目のデメリットは『引き渡しまでの期間が長く、家賃の負担が増える』です。
その理由は、一条工務店では1ヶ月で建てられる戸数が決まっており、人気の高さから順番待ちの期間が長くなっているからです。
例えば、一条工務店と一般的な住宅メーカーで「工期」を比較すると、下記の通りです。
- 一条:契約した約1年後に引渡し
- 他社:契約した約6~8か月後に引渡し
このように一条工務店の引き渡し時期は、一般的な住宅メーカーよりも4〜6ヶ月ほど遅くなるケースが多いです。
すると賃貸で生活する人だと、それだけ家賃負担が増えることになります。1ヶ月あたりの家賃を月8万円と仮定した場合、32〜48万円の負担増です。
つまり引き渡しまでの期間が短い住宅メーカーだと、この家賃負担分で家を大きく設計したり、家具やオプション、家電を充実させることも可能です。
そのため一条工務店の工期の遅さは賃貸暮らしの人にとって、大きなデメリットと言えるでしょう。
その12:営業担当の質の差が激しい
一条工務店と契約前に知っておきたい12個目のデメリットは『営業担当の質の差が激しい』です。
一条工務店の営業担当者は、家づくりの情報量や接客スキルなどにおいて個人差が大きい印象です。
その理由は、一条工務店は2012年以降の業績の急成長で社員を急激に増やしており、このタイミングで増えた社員の社内教育が充分に進んでいないからです。
例えば、ネット上では「契約を断ったのに、家までおしかけて来た」や「他社の住宅メーカーの悪口ばかり言われて印象が悪かった」などの口コミが見られます。
ちなみに我が家の営業担当は優秀な好青年でした。そして住宅展示場の中で話した別の営業さんも家づくりに詳しくて良い人が多かったので、個人的には一条工務店の営業担当への信頼度は高めです。
ですがネット上には悪い口コミが多く見られることと、自分たちの営業担当が誰になるかは「運次第」であるため、デメリットの1つに挙げられるでしょう。
その13:アフター保証の期間が短く、内容も弱い
一条工務店と契約前に知っておきたい13個目のデメリットは『アフター保証の期間が短く、内容も弱い』です。
アフター保証の弱さを感じる理由は、他社の住宅メーカーと比較すると保証期間が短く、その中身も最低限の保証内容だからです。
まず最初に大手住宅メーカーの初期保証と延長保証の期間を比較すると、下記の通りです。
初期保証 | 延長保証 | |
---|---|---|
一条工務店 | 10年間 | 最長30年間 |
積水ハウス | 30年間 | 永久 |
セキスイハイム | 30年間 | 無し |
大和ハウス | 30年間 | 最長60年間 |
住友林業 | 30年間 | 最長60年間 |
トヨタホーム | 30〜40年間 | 最長60年間 |
ヘーベルハウス | 30年間 | 最長60年間 |
三井ホーム | 10年間 | 最長60年間 |
パナソニックホームズ | 20〜35年間 | 最長60年間 |
ミサワホーム | 35年間 | 永久 |
住友不動産 | 10年間 | 最長60年間 |
※延長保証の期間は、住宅メーカー指定のメンテナンスを行なった場合に限る
このように一条工務店の初期保証は、瑕疵担保責任で定められる最低期間である「10年間のみ」です。
大和ハウスや住友林業などの初期保証30年間、延長保証60年間と比べると、どうしても見劣りしてしまいますよね。
そして一条工務店の延長保証である「最長30年間」は、一条工務店が指定するメンテナンス工事を「10年目・15年目・20年目」に行なった場合のみ加入することができます。
この際に提示されるメンテナンス費用の見積書には、延長保証料金が含んだ少し高めの修理金額が提示されるので注意して下さい。
続いて、一条工務店の初期保証10年間の内容を確認すると、下記の通りです。
一条工務店のアフター保証期間【主要20項目】
床・階段 | 2年 | 配管 | 5年 |
---|---|---|---|
外壁 | キッチン | ||
屋根 | 食洗機 | ||
内壁 | トイレ | ||
天井 | 洗面化粧台 | ||
建具 | 照明器具 | ||
塗装 | 太陽光発電 | 10年 | |
浴室 | 全館床暖房 | ||
断熱材 | ロスガード | ||
バルコニー | 樹脂サッシ |
太陽光発電や全館床暖房、ロスガード90などの大型の設備は10年間保証されるものの、大半の設備が2〜5年間と保証期間が短いです。
例えば、一条工務店ではハイドロテクトタイルを「耐久年数60年間の外壁材」として販売している一方で、初期保証では「たったの2年間」しか保証してくれません。
特に一条工務店では快適性を高めるために色んな設備を搭載する住まいであるため、築10年目あたりから修理や交換などで高額なメンテナンス費用がかかる懸念があります。
ですがその頃にはアフター保証の期間が終了しているため、全てのメンテナンス費用が自己負担になることを考えると、このアフター保証の弱さはデメリットに挙げられるでしょう。
【デメリット8選】一条工務店の住まいで暮らして分かるデメリット
最後に、一条工務店の住まいで暮らすと分かる8つのデメリットを紹介します。
一条工務店のデメリット8選
先に解説した「契約前に知りたいデメリット」に比べると、気にならない内容が多いと感じる知れません。
とは言え、これらは一条工務店の住まいで暮らと、日々の生活で感じるデメリットばかりです。
これらの中には、間取り設計や採用するオプションなどの少しの工夫で防げる内容もあるので、事前にチェックしておきましょう。
その1:春や秋は室内が暑い
一条工務店で実際に暮らして分かる1つ目のデメリットは『春や秋は室内が暑い』です。
その理由は、高気密・高断熱の住まいは外気温が室温に与える影響が小さいことと、日々の暮らしで発生する熱を外に逃さないことで室温が高くなるから
例えば、人の体温や調理熱、風呂の熱気などの影響で室温が高くなることで、暑さを感じることが多くなります。
もちろんエアコンなどの空調を付ければ直ぐに快適にはなるものの、一般的に空調が必要ない春や秋に暑さを感じるシーンが増えることはデメリットと言えるでしょう。
その2:軒や庇がなく、室温調整が難しい
一条工務店で実際に暮らして分かる2つ目のデメリットは『軒や庇がなく、室温調整が難しい』です。
なぜなら一条工務店の住まいは「軒や庇が無いデザイン」なので、室内に入り込む日差しの量が増えることで室温が上昇し易くなるからです。
例えば「軒」があることで、冬は日差しを取り込んで室内を暖め、夏は日差しを遮ることで室温の上昇を防ぐことができます。
太陽の位置 | 軒の役割 | |
---|---|---|
夏 | 高い | 日差しを遮る |
冬 | 低い | 日差しを取り込む |
このように軒には室内に取り込む日差しを調整する役割があり、冬は暖かく夏は涼しい快適な住まいを作ることができます。
他にも「雨の日に窓を開けて換気できる」や「1階の軒が自転車の雨よけに使える」、「奥行き感が出てカッコ良い外観デザインになる」といったメリットも挙げられます。
一条工務店では2階の軒を「45㎝」まで延長できるものの、延長できる長さが不十分であることと、1階は軒が無いデザインであることから軒本来のメリットはほとんど得られません。
なお、2階の軒を延長すると屋根の面積が大きくなることで、太陽光パネルの面積が増えて建築費が高くなったり、増えた屋根の重みで間取り設計の制限が増えるなどのデメリットも考えられます。
そこで一条工務店の住まいで考えられる対策は、下記の2つです。
- 日差しが強い時はハニカムシェードを閉める
→全ての窓に標準搭載される断熱性に優れたシェードのこと。冬は暖かく、夏は涼しい住まいが作れる。 - 在来軸組み工法で建てる
→総2階で建てなければならないのは2×6工法のみ。在来軸組み工法のモデルで建てることで、1階の軒を作ることができる。
「②」を捕捉すると、1階に軒を作れないのは2×6工法で建てるグランスマートやアイスマート、アイキューブなどです。
ですが在来軸組み工法で建てるグランセゾンだと「2階を1階よりも小さく設計し、1階に軒を作る」ことができます。
軒や庇は地味な存在なのでスルーされがちですが、実際に暮らすと軒や庇が無いことで「暮らしにくさ」を感じるシーンが増えるので、快適な住まいを作るには非常に重要な存在だと言えます。
【一条工務店】軒が大事な「5つの理由」と軒を延長する「4つのオプション」
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その3:フローリング材の強度が弱く、傷が付きやすい
一条工務店で実際に暮らして分かる3つ目のデメリットは『フローリング材の強度が弱く、傷が付きやすい』です。
その理由は、一条工務店ではシートフローリングが使われており、表面には「シート」が貼られたフローリング材で衝撃に弱い素材だから
例えば、アイスマートの「EBコートフローリング」、グランスマートやグランセゾンの「モクリアフローリング」は、共にシートフローリングです。
シートフローリングは導入コストを安く抑えられる一方で、フローリングにスマホを落としたりすると表面が簡単にへこみます。
そして付いた傷が「味」になることはなく、単なる「劣化」になるため、経年劣化を感じ易いこともデメリットです。
シートフローリングは、ワックス掛けが不要だったり、日差しや水に強いなどのメリットも多くあるものの、衝撃に弱いフローリング材であることを覚えておきましょう。
その4:全館さらぽか空調は真夏が暑い
一条工務店で実際に暮らして分かる4つ目のデメリットは『全館さらぽか空調は真夏が暑い』です。
全館さらぽか空調とは、一条工務店の夏の全館空調システムで、「坪1.5万円」のオプション費用で採用できます。
- 25坪:375,000円
- 30坪:450,000円
- 35坪:535,000円
- 40坪:600,000円
全館空調の仕組みは、デシカント除湿で湿気を室外へ逃すことで湿度をコントロールし、そして床下のパイプに冷却水を循環させて室温を下げることで涼しくて快適な住まいが作れます。
真夏に暑さを感じる理由は、床冷却だけで室温をコントロールするのは限界があるからです。
具体的には、湿度の高さが原因でジメジメした暑さの6月〜7月前半は、デシカント除湿で湿度をコントロールすることで快適な空間が作れます。
ですが外気温が高くなる7月後半〜8月の暑さは、床冷却だけで温度をコントロールすることが難しく、「床は冷たいけど、室温が暑い」と感じるシーンが多くなります。
そのため外気温が35度を超えるような日は、壁掛けエアコンとの併用が必須と考えておくのが無難でしょう。
つまり全館さらぽか空調の導入には40〜50万円のオプション費用がかかる上、各部屋の壁掛けエアコンの設置に「1台/8〜10万円」が必要になります。
すると空調機器だけで約100万円近いお金が必要になり、この「導入コストの高さ」と「空調を併用・管理する手間」をデメリットに感じる人は多いでしょう。
【一条工務店】全館さらぽか空調を不採用にした「6つの理由」
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その5:冬は部屋が乾燥し易く、加湿が欠かせない
一条工務店で実際に暮らして分かる5つ目のデメリットは『冬は部屋が乾燥し易く、加湿が欠かせない』です。
その理由は、一条工務店の標準仕様である全館床暖房で全館空調することで、空気が乾燥し易くなるからです。
全館床暖房とは、名前の通り「部屋や廊下、トイレ、脱衣所、ウォークインクローゼット」などの家全体に床暖房が設置される全館空調です。
この大規模な全館空調が24時間稼働し続けることで、常に家全体が暖かくて快適に暮らせる住まいが作れる一方で、お部屋の空気は乾燥しがちです。
そのため各部屋に加湿器を置くか、有料オプションでロスガード90を「通常仕様→うるケア(加湿機能付きの換気システム)」に変更すると良いでしょう。
ちなみに我が家は加湿器ではなく、ロスガード90うるケア(オプション費用/+10万円)を採用しました。
なぜなら置き型の加湿器は「1日に2〜3回ペースでタンクに給水し、週1回ペースでフィルター清掃が必要」で、この日々の手入れをデメリットに感じたからです。
ですがロスガード90を「通常→うるケア」に変更すると、1台で家全体を加湿できることに加え、日々の手入れが必要ありません。
ロスガード90うるケアに水道を直結することで自動給水が可能で、ナノサイズのミストを換気の空気と一緒に家全体に送り込むことで加湿できます。
ロスガード90うるケアがメンテナンスフリーである理由は、下記の通りです。
- 排水:1日1回、加湿ユニット内の水を排水
- 乾燥:換気システムの送風機能で内部を乾燥
- 給水:水道直結の自動給水で手間いらず
ロスガード90うるケアの導入には「+10万円」のオプション費用がかかるものの、これは絶対に採用すべき設備だと個人的には考えています。
でないと置き型の加湿機のメンテナンスをストレスに感じたり、全館床暖房の快適性以上に乾燥する空気を不快に感じる可能性があるからです。
その6:室内の音が反響してうるさい
一条工務店で実際に暮らして分かる6つ目のデメリットは『室内の音が反響してうるさい』です。
その理由は、一条工務店は全てのモデルが気密性に優れているため、室内の音が屋外に漏れ出すことなく反響してしまうから
例えば、1階の「リビングでの会話」や「トイレを流す音」なども反響して、2階の最も遠い部屋までしっかりと聞こえます。
室内の音が反響し易いというデメリットがある一方で、逆にメリットもあって下記の通りです。
- 室内で屋外の音が聞こえにくい
- 室内の音が屋外に漏れにくい
このように気密性に優れた住まいは、屋外と室内で音をしっかりと遮断できるため、プライバシーが向上するという点ではメリットと言えるでしょう。
その一方で室内の音に関しては反響し易いため、家族の中に物音に敏感な人がいる場合はデメリットになる可能性が考えられます。
その7:Wi-Fiの通信環境が弱く、ネットに繋がりにくい
一条工務店で実際に暮らして分かる7つ目のデメリットは『Wi-Fiの通信環境が弱く、ネットに繋がりにくい』です。
その理由は、一条工務店の全館床暖房に使われるパネルプレートがWi-Fiの電波を遮断するから
例えば1階にWi-Fiルーターを設置すると、2階の床に設置された床暖房のパネルプレートがWi-Fi電波を遮断することで、2階ではWi-Fiに接続しにくくなります。
今の時代、Wi-Fiは必須です。家のどこかでWi-Fiに接続できない場所があると、個人的には大きなストレスを感じます。
そこで良質なWi-Fiの通信環境を整えたいと考える人は、下記の5つの方法がおすすめです。
- ルーターを階段近くに設置し、電波を届き易く
- 吹き抜けを作って、電波を届き易く
- ルーターをフロア毎に設置する
- メッシュWi-Fiを使う
- 平屋を建てる
お手持ちのWi-Fiルーターがある場合は、最初に「①ルーターを階段近くに設置」して通信環境を確認し、その後に「③ルーターをフロア毎に設置」もしくは「④メッシュWi-Fiを使う」の順番に試すと良いでしょう。
Wi-Fi環境を整える方法はいくつかあるものの、一定の初期投資金額が必要であることを考えると、これも1つのデメリットに含まれるでしょう。
その8:フィルター掃除に手間がかかる
一条工務店で実際に暮らして分かる8つ目のデメリットは『フィルター掃除に手間がかかる』です。
その理由は、一条工務店の全プランで標準搭載される「ロスガード90(全館換気システム)」には定期メンテナンスが必要なフィルターが数多くあるから
そしてロスガード90以外にも清掃が必要なフィルターあり、例えば「建坪32坪・3LDK」の我が家のケースだと下記の通りです。
フィルターの種類 | 設置数 | 清掃頻度 |
---|---|---|
排気フィルター | 2ヶ所 | 1ヶ月ごと |
防虫袋 | 1ヶ所 | 12ヶ月ごと |
給気フィルター | 1ヶ所 | 3ヶ月ごと |
トイレの換気扇 | 2ヶ所 | 1ヶ月ごと |
差圧感応式給気口 | 1ヶ所 | 1ヶ月ごと |
清掃方法としては、掃除機でフィルター表面のホコリを吸い取り、汚れが酷くなれば水洗いもしくは交換するといった流れです。
一条工務店の住まいでは、ロスガード90は絶対に採用しなければならない設備です。不要と感じる人でも、取り止めすることはできません。
そのため換気システムに重要性を感じない人は、フィルター掃除の手間をデメリットに感じるかもしれません。
【結論】一条工務店の住まいはデメリットも多いけど、メリットが勝つ
本記事の結論は『一条工務店の住まいはデメリットも多いけど、メリットが勝つ』です。
その理由は、家づくりは自分たちの生活スタイルを元に、最適な住宅メーカーを選ぶべきだからです。
我が家の場合、一条工務店の家づくりでデメリットに感じる側面もありましたが、それ以上にメリットが大きいと感じました。
例えば、屋根材や外壁材のメンテナンス費用を安さに加え、高気密・高断熱で日々の電気代も安い、この「暮らしのランニングコストの安さ」が凄く魅力的です。
他にも、標準仕様の全館床暖房で全館空調されることで真冬の寒さもへっちゃらで、電気代も月2万円と安く抑えられるなんて最高過ぎます。
本記事で紹介した「一条工務店で建てるメリット10選」を振り返ると、下記の通りです。
- 全モデルが耐震等級3で地震に強い
- タイル外壁で修繕コストが安い
- 省エネ性が高く、電気代が安い
- 全館床暖房で家全体が暖かくて快適
- 全館さらぽか空調の導入費が安い
- 高級感ある設備を標準仕様に含まれる
- キャンペーン特典でオプションが貰える
- 太陽光発電システムが割安に買える
- 屋外の音が聞こえにくく、静かに暮らせる
- ネット情報が豊富で、後悔を減らせる
本記事では、一条工務店のデメリットとして合計21個を紹介しており、下記の通りです。
- 標準仕様に含まれない、ほぼ必須の追加料金がある
- 坪単価の値上げが止まらない
- どの家も外観が似たデザインになる
- 内装も種類が少なく、デザインが単調になる
- 他社の設備は割高な導入費がかかる
- 不要な設備が標準仕様に含まれて割高になる
- 将来的なメンテナンス費用の負担が増える
- 値引きができない
- 間取りの自由度が低く、設計ルールも厳しい
- 設計士からの提案が少ない
- 引き渡しまでの期間が長く、家賃の負担が増える
- 営業担当の質の差が激しい
- アフター保証の期間が短く、内容も弱い
- 春や秋は室内が暑い
- 軒や庇がなく、室温調整が難しい
- フローリング材の強度が弱く、傷が付きやすい
- 全館さらぽか空調は真夏が暑い
- 冬は部屋が乾燥し易く、加湿が欠かせない
- 室内の音が反響してうるさい
- Wi-Fiの通信環境が弱く、ネットに繋がりにくい
- ロスガードのフィルター掃除に手間がかかる
この中で、特に多くの人がデメリットに感じているものに絞ると、下記の2つです。
- 外装や内装が似たデザインで単調になる
- 間取りの自由度が低く、設計ルールも厳しい
いずれも個人的には、それほどデメリットに感じていません。
なぜなら「①」に関しては、一条工務店のコストパフォーマンスの良さ(=生産ラインの効率化)を実現するには、欠かせない要素だからです。
続いて「②」は打ち合わせ時は条件が厳しくてストレスを感じる時もありましたが、設計士に繰り返し相談するとなんとか解決策が見つかります。
間取り設計は少しの工夫やアイデアが加わることで、まるで違った住まいに大きく変化します。
もしも間取り設計への不満がある人やアイデアが欲しい人は、タウンライフ家づくりを使って 家づくり計画書 を取り寄せてみると良いかもしれません。
その理由は、間取りのオーダー設計や見積書、カタログ、建築模型などが無料で貰えるサービスで、無料とは思えないほど充実した情報が得られるからです。
ちなみに我が家がタウンライフ家づくりを利用して、実際に届いた情報は下記の通りです。
「間取り提案を受けたい人」や「住宅メーカー各社の情報が欲しい人」はもちろん、他にも「とりあえずカタログや建築費を知りたい人」など、全ての人におすすめできるサービスです。
全てのサービスが完全無料で使えるので、気になる人は試してみても損はありません。