本記事の結論は『リビングの広さや開放感、明るさを重視しつつも、耐震性の高さを重視したい人に2階リビングはおすすめの間取り』です。
その理由は、リビングを2階に作ることで構造躯体は「建物の屋根だけ」を支えることになり、1階リビングよりも壁や柱への負担を少なくできるからです。
そのためリビングの壁や柱を減らして広い空間を作れたり、大きな窓を設置して明るい部屋を作り易くなります。
加えて、洋室を1階に作ることで「1階の壁や柱」が多くなるため、住まい全体の耐震性を高めることができます。
このように2階リビングは「間取り設計の自由度」と「住まいの開放感(明るさ)」を両立した住まいと言えるでしょう。
注意すべきは、2階リビングには多くのメリットがある一方で、デメリットも同じくらい多くなるということです。
- 生活動線が悪く、階段移動が増える
- 老後や子育ては少し不便な間取り
- 夏の日中は日差しで暑くなりやすい
- 大型の家具・家電の搬入が難しくなる
- 1階のセキュリティが低くなる
間取りの良し悪しは、その人の生活スタイルによって感じ方が異なります。
そのため「2階リビングのメリットとデメリットを比較し、どちらを魅力的に感じるか?」を記事を一読した上で判断して下さい。
ちなみに我が家は、2階リビングを検討したものの、最終的にリビングは1階に設計しました。
その理由は、密集した住宅街でも間取りを少し工夫することで、2階リビングと同等の開放感や採光を確保できる住まいを作れたからです。
設計士はプロとは言え、間取りへの考え方は人それぞれ異なります。
そのため担当の設計士に間取りの相談することはもちろん、少なくとも3〜5人の設計士と相談しておくことをおすすめします。
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【一条工務店】2階リビングの間取りを選ぶ「4つのメリット」
まず最初に、一条工務店で2階リビングの間取りを設計する「4つのメリット」を解説します。
その1:耐力壁のない開放的なリビングが作れる
一条工務店で2階リビングを採用する1つ目のメリットは『耐力壁のない開放的なリビングが作れる』です。
その理由は、リビングを2階に作ることで建物を支える耐力壁やタレ壁を減らして家を建てられるからです。
例えば、リビングを1階に作る間取りだと「建物の2階部分+屋根」の両方を支えるだけの耐力壁やタレ壁が必要です。
我が家は「1階リビング」ということもあり、リビングとダイニングの間には、下記のような耐力壁とタレ壁があります。
他にも、キッチンの天井や階段の下、スリッドスライダーの上部にもタレ壁があります。
このように建物の1階部分は「2階+屋根」の両方を支えられる強度が必要のため、より多くの耐力壁やタレ壁が必要になります。
その一方で、リビングが2階だと「屋根だけ」を支える耐力壁とタレ壁があれば大丈夫なので、壁が少なくて広々したリビングを作り易くなります。
その2:耐震性が高く、地震に強い家が建つ
一条工務店で2階リビングを採用する2つ目のメリットは『耐震性が高く、地震に強い家が建つ』です。
その理由は、リビングを2階に作ると寝室や子供部屋などが1階になり、1階の部屋数が多くなることで2階を支える耐力壁の量が増えるからです。
例えば、2階を「10枚の耐力壁」で支えるよりも「30枚の耐力壁」で支えた方がより頑丈で、安定した家が建てられますよね。
このように個室が1階に配置されることで、1階の耐力壁が多くなり、より地震に強くて頑丈な住まいを建てることができます。
その3:プライベートに配慮した空間になる
一条工務店で2階リビングを採用する3つ目のメリットは『プライベートに配慮した空間になる』です。
その理由は、リビングが2階だと自宅前の道路を通る人や車など、外部からの視線を遮れるからです。
他にも、ご近所さんが1階リビングの場合、「生活の時間帯が1階と2階で異なる」ということも理由の1つに挙げられます。
例えば、リビングに大きな掃き出し窓を設置して、カーテンを開けっ放しで生活しても、2階リビングだと外部からの視線が気になり難いです。
このように2階リビングは、プライベートを確保した住まいを作り易いので、特に分譲地や狭小地に家を建てる人におすすめの間取りです。
その4:リビングの日当たりや眺望が良い
一条工務店で2階リビングを採用する4つ目のメリットは『リビングの日当たりや眺望が良い』です。
その理由は、光が差し込む時間は1階よりも2階の方が長く、周辺環境が採光量に与える影響も小さいから
例えば、耐力壁への負荷が小さい2階にリビングを作ると、大きな窓をたくさん設置できるので、日中は照明いらずで明るいリビングを作り易くなります。
リビングが明るいと照明の電気代を安く抑えられますし、気分も何となく明るくなるなど、良いこと尽くしです。
そのため日当たりやリビングからの眺望にお悩みの方は、2階リビングを検討しても良いかもしれません。
【一条工務店】2階リビングを選ぶ「5つのデメリット」
続いて、一条工務店で2階リビングを選ぶ「5つのデメリット」を紹介します。
2階リビングの間取りは、たくさんのメリットがある一方で、同じくらいのデメリットや注意点があります。
その理由は、生活の中心となるリビングを2階に作ると、暮らし方で「合う・合わない」の意見が分かれてしまうからです。
こちらの判断は、家を建てる地域や家族構成、生活スタイルで異なるので、本パートで紹介するデメリットを把握した上で判断して下さい。
その1:生活動線が悪く、階段移動が増える
一条工務店で2階リビングを採用する1つ目のデメリットは『生活動線が悪く、階段移動が増える』です。
その理由は、メインの生活拠点であるリビングが2階になるので、何かを行う度に階段昇降が必要になるからです。
日々の暮らしでいくつか例を挙げると、下記の通りです。
- 宅配が届く度に階段を降りて玄関まで行く
- 買い物した食材を階段を昇って2階に運ぶ
- ゴミ出しの度にゴミを持って階段を降りる
このように「玄関とリビングの往復」に階段昇降が必須になるため、この生活動線の悪さが2階リビングの最大のデメリットと言えます。
その2:老後や子育ては少し不便な間取り
一条工務店で2階リビングを採用する2つ目のデメリットは『老後や子育ては少し不便な間取り』です。
その理由は、リビングが2階だと階段を昇り降りする頻度が多くなり、小さい子供や老後は常に危険が伴うからです。
例えば「2階リビングで遊んでいた子供が目を離した隙に、階段を踏み外さないか」など、些細なことが危険に繋がります。
他にも「老後で階段昇降がしんどくなっても、2階を中心とした暮らしが成立するのか」などの不安もあります。
このように2階中心の暮らしになると、何気ないことが問題に繋がるので、2階リビングの暮らしをイメージしながら間取り設計を進めましょう。
その3:真夏は日差しで暑くなりやすい
一条工務店で2階リビングを採用する3つ目のデメリットは『真夏は日差しで暑くなりやすい』です。
その理由は、日差しの熱が屋根を通じて2階に伝わり易いことに加え、暖かい空気は上に滞留する特性があるからです。
そのため1階リビングに比べて2階リビングは、夏の冷房の効きが少し悪くなることが予想されます。
ですが一条工務店は業界トップクラスの断熱性を誇るため、他社の住宅メーカーと比べても夏の日差しの影響を最小限に抑えられるので心配ありません。
高性能ウレタンフォームとは、一般的に主流であるグラスウールの約2倍の断熱効果を持ち、透湿率が低いことから湿気に強く劣化しにくい断熱材です。
このような特性を持つ断熱材を「壁・天井・床」の家全体に使っていることから、夏の猛暑日もそれほど心配ありません。
その4:大型の家具・家電の搬入が難しくなる
一条工務店で2階リビングを採用する4つ目のデメリットは『大型の家具・家電の搬入が難しくなる』です。
その理由は、リビングで使う家具や家電は大半が大型品にも関わらず、階段から搬入しなければならないからです。
例えば、リビングで使う家電だと「冷蔵庫や洗濯機、テレビ」など、家具だと「ソファやテーブル、テレビ台」などが挙げられます。
階段から搬入ができない場合は、専用のクレーンで持ち上げて窓やバルコニーから搬入する方法があるものの、「1回あたり/1〜2万円」という高額な作業料がかかるので注意して下さい。
ちなみに一条工務店は「尺モジュール」で設計されるため、91センチ(=3尺)を基準寸法として家が建てられます。
この尺モジュールは、1メートルを基準寸法とする「メーターモジュール」に比べて、廊下や階段が狭かったり、階段の傾斜が急になる特徴があります。
このような理由から2階リビングだと大型の家具や家電の搬入ができないこともあるので、事前に把握しておきましょう。
その5:1階のセキュリティが低くなる
一条工務店で2階リビングを採用する5つ目のデメリットは『1階のセキュリティが低くなる』です。
その理由は、滞在時間の長いリビングが2階にあることで、1階の状況がリビングからは分かり難いからです。
例えば「1階の寝室や子供部屋の窓ガラスを破られて、夜間に泥棒などに侵入されるリスクが高いのでは…」と考えると、少し不安ですよね。
ですが一条工務店の窓ガラスは、90m/秒もの爆風が吹いたり、ハンマーで叩かれても簡単に割れない強度を誇るので、その可能性は低いです。
それは、学校や空港などで使われる強化ガラスを採用しており、一般的な窓ガラスの7倍の強度を誇る防犯性に優れた窓だからです。(=防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ)
とは言え、リビングが2階になることで1階の状況が分かり難くなることに違いないので、どうしても心配な方は何か対策するようにしましょう。
【一条工務店】2階リビングで採用したい「3つの間取り」
最後に、一条工務店で2階リビングの間取りを作る際におすすめの「3つの間取りプラン」を紹介します。
その1:大きな窓から差し込む光で、照明なしで暮らせるリビング
2階リビングで採用したい1つ目の間取りは『大きな窓から差し込む光で、照明なしで暮らせるリビング』です。
その理由は、建物の2階部分は耐力壁にかかる負荷が小さくなるため、間取り設計の自由度が格段に高くなるからです。
そのため1階リビングに比べて、2階リビングは大きな窓をたくさん設置し易いです。
例えば「12尺のJ11971T」のパノラマウィンドウも候補に含めておくと良いでしょう。
1階リビングの間取りでは、12尺(横幅3.6m)の大きなパノラマウィンドウは耐震性が下がる原因のため、設置できない住まいがほとんどです。
ですが2階リビングだと、2階の耐力壁は「屋根」を支えるだけの強度があれば大丈夫なので、パノラマウィンドウのような大きな窓を設置し易くなります。
このようにリビングを2階に作ると「大きな窓から入る光で、日中は照明なしで過ごせる明るいリビング」を作りやすくなります。
その2:バルコニーと繋げた解放感のあるリビング
2階リビングで採用したい2つ目の間取りは『バルコニーと繋げた解放感のあるリビング』です。
その理由は、2階リビングの間取りだとバルコニーのフェンスが周囲の視線を遮ってくれるので、昼も夜もカーテンを閉める必要がないからです。
1階リビングだと、例えば「掃き出し窓を採用しても、ご近所や通行人の視線が気になってカーテンをずっと閉めたまま」というケースが多いです。
ですが2階リビングだと周囲の視線は全く気にならず、バルコニーも読書やBBQ、子供とプールなど、プライベート空間として自由に使えます。
このように室内と外(バルコニー)を「繋げる」ことで、実際の帖数以上に広く感じられるリビングが作れます。
その3:バルコニーと繋げた洗濯動線の良い脱衣所
2階リビングで採用したい3つ目の間取りは『バルコニーと繋げた洗濯動線の良い脱衣所』です。
その理由は、洗濯物を外干しで乾かしたい人は、バルコニー近くに洗濯機を設置すると洗濯動線を格段に良くできるからです。
例えば、1階リビングの問題点である「濡れて重い洗濯物を2階まで運ぶ重労働」も無くすことができます。
2階リビングは、玄関やシューズボックスが1階に設置されることから、1階リビングに比べてスペースに余裕があります。
そのため「少し広めの脱衣所やランドリールーム」を設計して、洗濯物を室内干しで乾かしても良いかもしれません。
このように2階リビングは、洗濯動線を最適化しやすい間取りなので、自分たちの生活スタイルを元に判断するようにして下さい。
【結論】2階リビングのメリット・デメリットを理解し、土地に最適な間取りを作ろう
本記事の結論は『2階リビングのメリット・デメリットを理解し、土地に最適な間取りを作ろう』です。
その理由は、2階リビングの間取りには複数のメリットがある一方で、デメリットも相応にあるから
- 広くて開放的なリビングが作れる
- 耐震性が高く、地震に強い家が建つ
- プライベートに配慮した空間になる
- リビングの日当たりや眺望が良い
- 生活動線が悪く、階段移動が増える
- 老後や子育ては少し不便な間取り
- 夏の日中は日差しで暑くなりやすい
- 大型の家具・家電の搬入が難しくなる
- 1階のセキュリティが低くなる
やはり2階リビングは「生活動線の悪さ」が最大のデメリットと言えます。
そのため「どのような間取りを作ると正解なのか?」は、生活スタイルや土地の周辺環境、予算などから総合的に判断して下さい。
間取り設計でお悩みの方は、 タウンライフ家づくり を使うと良いかもしれません。
その理由は、タウンライフ家づくりではプロの設計士が僕たちの要望を元に、間取りをオーダー設計してくれるからです。
実際に僕が一条工務店でマイホームを建てた時も活用しており、下記の通りです。
このように間取り図面はもちろん、他にもカタログや見積書、建築模型まで、家づくりに欠かせない情報を一括で取り寄せることができます。
「2階リビングの間取り」でお悩みの方は、 タウンライフ家づくり でプロの設計士に1度相談してみても良いかもしれません。
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