本記事の結論は『トイレを0.75畳に小さく設計すると、居住スペースを広くできるのでおすすめ』です。
その理由は、0.75畳あればストレス無く使える十分な広さのあるトイレが作れるからです。
そして個人的には、トイレを広くするよりも部屋を広く設計した方が住まいの満足度が高くなるので、トイレは最小限の広さがオススメです。
多くの人が考える懸念として「0.75畳だと狭くて使い勝手が悪いトイレにならない?」が挙げられますが、使いにくさは全く感じていません。
なぜならトイレは、1畳と0.75畳で畳数が違っても「横の幅」は同じで、これらで違うのは「奥行の長さだけ」だからです。
具体的に、1畳のトイレだと奥行が「180センチ」である一方で、0.75畳だと奥行が「135センチ」と、45センチほど狭くなります。
これは便座に座った際に「足⇔ドア(壁)」の距離が45センチほど近くなるだけです。むしろ1畳タイプだと、個人的には広過ぎるくらいなので、全く問題が無いように感じます。
とは言え、トイレを0.75畳で設計する際に「注意しなければ失敗するポイント」が何点かあるのも事実で、詳しくは本編で解説します。
【一条工務店】0.75畳のトイレを採用した「2つの理由」
まず最初に、一条工務店で『0.75畳のトイレを採用した2つの理由』を解説します。
その1:トイレより「部屋」を広く設計する方が満足する
0.75畳のトイレを採用した1つ目の理由は『トイレより「部屋」を広く設計する方が満足する』です。
なぜならトイレは、リビングや洋室に比べて滞在時間が短いことと、1人で使うスペースなので広く設計しても満足度に繋がりにくいからです。
個人的には「①リビング、②洋室・収納、③キッチン・風呂・脱衣所、④玄関」を十分な広さで設計した上で、それでも土地や予算に余裕があるようならトイレを広く設計するくらいが丁度良いと思います。
現に我が家では、1階と2階のトイレは共に0.75畳とコンパクトに設計しており、トイレを小さくした分だけ部屋や収納を広く設計しました。
どうせなら「1人で使う滞在時間の短いトイレ」よりも「家族皆んなで使う滞在時間の長いリビング」を広く設計した方が住まい全体の満足度が高くなりますよね。
この考え方に共感できる人は、0.75畳のトイレがおすすめです。
その2:トイレ0.75畳でも使い勝手は変わらない
0.75畳のトイレを採用した2つ目の理由は『トイレ0.75畳でも使い勝手は変わらない』です。
なぜならトイレは、1畳と0.75畳で広さが違っても「横の幅」は同じで、これらで違うのは「奥行だけ」だからです。
具体的に、1畳のトイレだと奥行が「180センチ」である一方で、0.75畳だと奥行が「135センチ」と、45センチほど狭くなります。
これは便座に座った際に「足⇔ドア(壁)」の距離が45センチほど近くなるだけです。むしろ1畳のトイレだと、個人的には広過ぎるくらいなので、トイレは0.75畳でむしろ丁度良いと思います。
【一条工務店】0.75畳でも良い感じのトイレを作る「6つのコツ」
本パートでは『0.75畳でも良い感じのトイレを作る「6つのコツ」』を紹介します。
トイレを0.75畳に設計すると、余裕スペースが無いトイレになるため、間取り設計でいくつかポイントを抑えておく必要があります。
中でも、下記の①〜④は重要なポイントなので、0.75畳のトイレを検討する人は必ずチェックしておきましょう。
その1:ドアはトイレ前方に設置する
0.75畳でも良い感じのトイレを作る1つ目のコツは『ドアはトイレ前方に設置する』です。
その理由はシンプルで、トイレのドアは前方(正面ドア)に設置した方がトイレへの出入りや立ち座りがし易くなるからです。
例えば「子供のトイレトレーニング」や「老後のトイレサポート」もドアを開けっぱなしにすると広く使えるので、0.75畳というコンパクトなトイレでも全く気になりません。
このようにトイレのドアは「トイレの前方」に設置すると空間を最大限に広く使えることと、普段の使い勝手も良くなるのでおすすめですよ。
その2:収納は埋め込み収納を採用する
0.75畳でも良い感じのトイレを作る2つ目のコツは『収納は埋め込み収納を採用する』です。
その理由は、0.75畳のトイレだとスペースに余裕がないため、据え置き収納やカウンター収納、吊り戸棚などはそもそも設置することが難しいからです。
我が家の0.75畳のトイレでは、1階・2階共に埋め込み収納を採用しており、0.75畳と限られた空間を少しでも広く使えるように工夫しました。
「埋め込み収納=収納量が少ない」というイメージがあるかもしれませんが、一条工務店では高さ170センチほどの大きな埋め込み収納が標準仕様で採用できるので心配ありません。
我が家の場合だと、下段に「トイレ掃除用の洗剤」、上段に「トイレットペーパー」を保管していますが、十分過ぎる収納量にかなり満足しています。
その3:開き窓orFIX窓を設置する
0.75畳でも良い感じのトイレを作る3つ目のコツは『開き窓orFIX窓を設置する』です。
その理由は、窓を設置することで日中は明るくて開放感が出ることと、窓枠に物を置けて便利だからです。
現に我が家の同じ0.75畳のトイレでも、窓を設置したトイレの方が明るくて広さを感じる空間になりました。
一条工務店の窓枠は「奥行16センチ」と深い構造のため、例えば窓枠に芳香剤や造花などを飾ったり、予備のトイレットペーパーの置き場に使ったりと、何かと便利な使い方ができます。
このようにトイレに窓を設置しておくと何かと便利なことに加え、窓は無料で取り付けできるので特別な理由が無い限りは採用しておく方が無難でしょう。
その4:手洗いタンク式のトイレを設置する
0.75畳でも良い感じのトイレを作る4つ目のコツは『手洗いタンク式のトイレを設置する』です。
その理由はシンプルで、0.75畳のトイレでは独立した手洗いカウンターを設置することがスペース的にかなり難しいからです。
例えば、トイレの右側に「ペーパーホルダー」、左側に「埋め込み収納」を設置すると、もう手洗いカウンターを設置できるスペースはありません。
一条工務店の設計ルールでは、比較的コンパクトな「手洗い器付き収納」や「壁付け手洗い器」だと0.75畳のトイレに採用できるものの、かなり手狭で使い勝手が悪い空間になると考えておきましょう。
このように0.75畳のトイレでは余裕スペースがほとんど無いため、手洗い場所は「手洗いタンク式のトイレ」を採用すると良いでしょう。
その5:床材に石目調ボーダータイルを採用する
0.75畳でも使い勝手の良いトイレを作る5つ目のコツは『床材に石目調ボーダータイルを採用する』です。
その理由は、0.75畳とコンパクトなトイレでも、床の色合いを変えることでお洒落な雰囲気に仕上がるからです。
一条工務店のグランスマートやグランセゾン、アイスマートでは、水回りに「石目調フローリング」を採用でき、下記の4色から選べます。
- ホワイト
- ベージュ
- グレー
- ブラック
我が家では、キッチンや洗面化粧台の周辺と色合いを統一するために、トイレにはブラック色の石目調フローリングを採用しました。
トイレはホワイト基調なので、石目調フローリングにブラックを採用することで、統一感あるモノトーンの仕上がりになりました。
モクリアフローリングの「グレーウォールナット」と石目調フローリングの「ブラック」の色合いも良い感じです。
その6:アクセントクロスを採用する
0.75畳でも良い感じのトイレを作る6つ目のコツは『アクセントクロスを採用する』です。
その理由は、クロスを1面だけでも張り替えると雰囲気をガラリと変えることができ、その施工費用も1万円前後と安く抑えられるからです。
例えば、「壁の1面だけ」や「天井だけ」、「壁4面全て」など、アクセントクロスには様々な活用法があります。
特に新築時には、標準仕様のクロス一覧から選ぶと追加料金なしで、少し違った雰囲気のトイレが作れるのでアクセントクロスに挑戦してみても良いかもしれません。
【一条工務店】トイレを0.75畳で設計した「2つの不満」
最後にトイレを0.75畳で設計したことによる2つの不満を解説して記事を終えます。
その1:座った時に前の壁が近い
0.75畳のトイレの1つ目の不満は『座った時に前の壁が近い』です。
理由はシンプルで、1畳のトイレよりも奥行きが45センチほど狭くなっているため、それだけ前方のドア(壁)との距離が近くなるからです。
ドア(壁)と距離が近くなるとは言え、トイレの普段使いで何か支障が出るほどの狭さじゃないので、安心して下さい。
そもそも「トイレが広くなったところで、所詮トイレはトイレ。であれば、家族みんなで使って滞在時間も長いリビングを広くした方が満足度が高くない?」という考え方なので、トイレは0.75畳くらいが丁度良いサイズだと思います。
その2:子育て、老後は使いにくい
0.75畳のトイレの2つ目の不満は『子育て、老後は使いにくい』です。
その理由は、トイレの横幅が90センチ(1畳トイレや0.75畳トイレ)だと、2人以上で同時に使うには狭さを感じる空間だからです。
こちらの対策として、例えば「トイレのドアを前方に設置しておき、トイレのドアを開けた状態で使う」といった方法も有効かもしれません。
それに子供のトイレトレーニングは一過性のイベントですし、介護問題は30〜40年後にリフォームが必要なタイミングに対処すれば大丈夫だと思います。
【結論】トイレは0.75畳でコンパクトに設計して正解だった
本記事の結論は『トイレは0.75畳でコンパクトに設計して正解だった』です。
その理由は、トイレを広くするよりもリビングや洋室、収納、キッチンなどを広く設計する方が住まい全体の満足度が高くなるからです。
つまり我が家は、リビングを少しでも広く設計しつつも、無駄なスペースは削って建築コストを安くするために、トイレを0.75畳で設計しました。
確かに0.75畳のトイレだと多少の狭さは感じるものの、普段使いという点では全く問題ありません。
なお、トイレの間取り設計では、下記の5つに注意しました。
- ドアはトイレ前方に設置する
- 収納は埋め込み収納を採用する
- 開き窓orFIX窓を設置する
- 手洗いタンク式のトイレを設置する
- 床材に石目調ボーダータイルを採用する
その結果、0.75畳というコンパクトなトイレでも、見た目と使い勝手の良さを両立したトイレを作ることができました。