
本記事の結論は『一条工務店でマイホームを建てるなら、2×6工法で性能が高い家が建てられるグランスマートがおすすめ』です。
その理由は、グランスマートは坪単価が5万円ほど高くなるものの、それ以上に住まいの性能が向上し、価格以上に選ぶメリットが大きいからです。
- 坪単価が「+5万円」高くなる
- 耐震性能が高く、耐震等級5相当も
- 気密性と断熱性が高い
- 全館さらぽか空調を採用できる
- ロスガード90うるケアが標準仕様になる
- スリッドスライダーが標準仕様になる
- 窓のサイズ・形の選択肢が増える
- ガルバリウム屋根が標準仕様になる
- グレイスタイルを採用できる
建築コストを計算すると、一般的な32坪の住まいだと「+160万円(32坪×5万円)」ほど高くなります。
ですが、個人的には上記の「②・③・⑤・⑦・⑧」が価格以上の魅力を感じるため、グランスマートがおすすめです。
とは言え「全館さらぽか空調ってなに?」や「ロスガード90うるケアってなに?」と感じる人が多いと思うので、本記事ではそれぞれを詳しく解説しますね。
【一条工務店】グランスマートとグランセゾン「9つの違い」
本パートでは「グランスマートとグランセゾンは、何が違うのか?」を解説します。
グランスマートは、グランセゾンの上位モデルに位置するため、住まいの性能や設備はグランスマートが優れている部分が多いです。
そのため、本パートでは主に『グランスマートは、グランセゾンと比べて何が優れた住まいなのか?』が分かります。
しかし「グランスマートは、グランセゾンより性能が優れているものの、住宅業界全体で見ると、グランセゾンの性能は上位に位置する」ので安心して下さい。
つまり、一条工務店の住まいは「どのモデルを選んでも性能が高い」とも言い換えられます。
そのため、他社の住宅メーカーと比較した場合、グランスマートやグランセゾン、その他のモデルを選んでも「十分に性能が高い家」が建てられるので安心して下さい。

その1:坪単価が「+5万円」高くなる
グランスマートの1つ目の特徴は『グランセゾンより坪単価が+5万円ほど高くなる』ります。
グランスマートとグランセゾンの坪単価は、下記の通りです。
- グランスマート:坪単価85万円
- グランセゾン :坪単価80万円
こちらの坪単価を元に「建坪ごとの建築コスト」を計算すると、下記の通りです。
グランスマート 坪単価85万円 | グランセゾン 坪単価80万円 | |
---|---|---|
25坪 | 2,125万円 | 2,000万円 |
30坪 | 2,550万円 | 2,400万円 |
32坪 | 2,720万円 | 2,560万円 |
35坪 | 2,975万円 | 2,800万円 |
40坪 | 3,400万円 | 3,200万円 |
最も選ばれることが多い32坪だと、グランスマートとグランセゾンで「160万円」の価格差が開きます。
こちらの価格差を元に、下記で紹介するグランスマートの特徴が「160万円の価格差に見合うものなのか?」を判断して下さい。
その2:耐震性が高く、2倍耐震で「耐震等級5相当」に
グランスマートの2つ目の特徴は『耐震性が高く、2倍耐震で耐震等級5相当の家が建てられる』です。
グランスマートは、グランセゾンよりも耐震性能が高く、有料オプションの2倍耐震を採用すると、耐震等級5相当の住まいが作れます。
その理由は、グランスマートは「ツインモノコック構造」という壁+床+天井を結び付けた箱型パネル(=面)で、地震の揺れを受け止め、外からの力を分散できる構造だからです。
対するグランセゾンでは「在来軸組み工法」が使われており、こちらは地震の揺れを「点」で受けるため、力が集中してしまうことで歪みやすい構造です。
グランスマートとグランセゾンは、共に耐震等級3をクリアした地震に強い住まいであるものの、耐震性を比較すると「グランセゾン<グランスマート」となります。
有料オプションの2倍耐震で「耐震等級5相当」も
グランスマートでは、有料オプションの「2倍耐震」を採用すると、更に地震に強い「耐震等級5相当」の住まいが建てられます。
その理由は、2倍耐震では「ミッドプライウォール」という壁倍率7倍前後の強靭な耐力壁を使って家を建てるからです。
- 壁倍率4倍:一般的な住まい
- 壁倍率5倍:一条の標準仕様(耐震等級3)
- 壁倍率7倍:一条の2倍耐震(耐震等級5相当)
建築基準法で定められている上限が壁倍率5倍なので、その水準を上回る強度と言えます。
例えば、ミッドプライウォールを使って「5階建ての老人ホーム」が建てられた実績もあり、その耐力壁の強度は申し分ありません。
では「耐震等級3と耐震等級5相当は、どれくらい違うのか?」と言うと、下記のイメージです。
- 耐震等級3
家は倒壊しない、外壁・壁紙は破損する - 耐震等級5相当
家は倒壊しない、外壁・壁紙すらも破損しない
2倍耐震を採用するには、オプション料金が「建坪×坪3,000円」がかかります。
- 25坪: 75000円
- 30坪: 90,000円
- 32坪: 96,000円
- 35坪:105,000円
- 40坪:120,000円
ちなみに2倍耐震で建てた家が、もしも一条工務店が全額補償してくれる保証付きです。「地震では絶対に倒壊しない強い家」という、一条工務店の自信の表れが感じられますよね。
なお、2倍耐震は、グランスマートやアイスマート、アイキューブが対応しています。在来軸組み工法で建てるグランセゾンでは、2倍耐震を採用できません。
その3:気密性と断熱性が高い
グランスマートの3つ目の特徴は『気密性と断熱性が高い』です。
一条工務店では、どのモデルを選んでも高気密・高断熱で省エネ性能に優れた住まいが建てられます。
一条工務店の全てのモデルと比較しても、グランスマートは気密性と断熱性が最も優れており、下記の通りです。
気密性 (C値) | 断熱性 (Ua値) | |
---|---|---|
グランスマート | 0.59㎠/㎡ | 0.25W/㎡・K |
グランセゾン | 0.61㎠/㎡ | 0.38W/㎡・K |
アイスマート | 0.59㎠/㎡ | 0.25W/㎡・K |
アイキューブ | 0.59㎠/㎡ | 0.25W/㎡・K |
アイスマイル | 0.59㎠/㎡ | 0.31W/㎡・K |
とは言え、グランセゾンも他社の大手住宅メーカーと比較すると、気密性・断熱性ともに群を抜いて優れていることが分かりますね。
その理由は、一条工務店が自社独自で開発する極厚で高性能な断熱材を屋根・壁・床の全面に採用しているからです。
グランスマート | グランセゾン | |
---|---|---|
床下 | 硬質ウレタンフォーム 140ミリ | EPS90ミリ |
外壁 | 硬質ウレタンフォーム 140ミリ+50ミリ | EPS120ミリ |
天井 | 硬質ウレタンフォーム 235ミリ | EPS145ミリ |
グランスマートとグランセゾンの断熱性能に差が開く理由は、断熱材の「種類」と「厚み」が違うためです。
グランスマートでは「外内ダブル断熱構法」により、壁の外側(50ミリ)と内側(140ミリ)の両方に高性能ウレタンフォームを組み込めるため、断熱性能に優れた住まいが建てられます。
ウレタンフォームは、湿気に強く、変形しにくい断熱材のため、高い断熱性能を長く維持できることが特徴です。
その4:全館さらぽか空調を採用できる
グランスマートの4つ目の特徴は『全館さらぽか空調を採用できる』です。
全館さらぽか空調とは、冬は「全館床暖房」で部屋を暖め、夏は「除湿+冷却水」で部屋を涼しくする全館空調システムです。
例えば「梅雨の時期」も除湿効果で湿度が気にならず、部屋干ししてもサラっと乾きます。
夏は、キッチンはもちろん、廊下やトイレ、玄関、キッチンまで、住まい全体を涼しく快適な空間を作ることができます。
こちらの全館さらぽか空調は、グランスマートではオプションで採用できるものの、グランセゾンは非対応となります。
全館床暖房 | 全館さらぽか空調 | |
---|---|---|
グランスマート | 標準仕様 | オプション |
グランセゾン | 標準仕様 | 非対応 |
その理由は、グランセゾンは気密性と断熱性がグランスマート(2×6工法)より性能が劣るからです。
具体的には、全館さらぽか空調で真夏でも涼しい住まいを作るには、下記の3つのポイントが重要です。
- 外気を冷やして、除湿しながら換気
→ロスガードに「除湿」機能を追加する - 床暖房のパイプに冷却水を通して、部屋を冷やす
→専用エアコンの「冷却」機能を使う - 超気密・超断熱で快適な温度を逃がさない
→2×6工法の水準の「気密性・断熱性」が必要になる
「①除湿と②冷却機能」は、全館さらぽか空調に必要な機能が追加されます。(オプション費用=坪1.5万円)
そして「③超気密・超断熱」はグランスマートに備わっている気密性・断熱性があるからこそ、「除湿+床冷却」による夏の全館空調が可能となります。
気密性 (C値) | 断熱性 (Ua値) | |
---|---|---|
グランスマート | 0.59㎠/㎡ | 0.25W/㎡・K |
グランセゾン | 0.61㎠/㎡ | 0.38W/㎡・K |
アイスマート | 0.59㎠/㎡ | 0.25W/㎡・K |
全館さらぽか空調のオプション費用は「坪1.5万円」かかり、下記の通りです。
- 25坪:375,000円
- 30坪:450,000円
- 35坪:525,000円
- 40坪:600,000円
このように全館さらぽか空調には、おおよそ40~50万円のオプション料金がかかります。
中には「高い…」と感じる人がいるかもですが、下記の手間・コストを考えると、個人的には割安だと思います。
- 各部屋に必要なエアコンを購入して、10~20年毎に買い替えを行う。
- 各部屋のエアコンのフィルター掃除や室内機内部の清掃を行う。
- 日々のエアコンの電源のオンオフ
電気代は「月1.5~2万円前後」と少し高くなるものの、梅雨の湿度や夏の暑さ、上記の手間・コストから逃れられることを考えると、個人的には割安のように感じます。
その5:ロスガード90うるケアが標準仕様になる
グランスマートの5つ目の特徴は『ロスガード90うるケアが標準仕様になる』です。
ロスガード90うるケアとは、全てのモデルで標準仕様のロスガード90に「加湿機能」を追加した設備です。
ロスガード90うるケアの主な特徴は、下記の通りです。
- 住まい全体を加湿できる
- 加湿の水は「自動給水」で手間いらず
- フィルター掃除や排水も手間いらず
- 1か月の電気代は「約300円」と安い
- 動作音が静かで、寝室でも気にならない
こちらのロスガード90うるケアは、グランセゾンだと有料オプションになるものの、グランスマートだと「標準仕様」で採用できます。
- グランスマート:標準仕様
- グランセゾン :+10万円
- アイスマート :+10万円
我が家は、ロスガード90うるケアによる加湿効果に大満足しています。
なぜなら、標準仕様である全館床暖房が住まい全体を乾燥させるため、冬の湿度が30%前後にまで低下するからです。
例えば、部屋の湿度が下がることで、喉が痛くなったり、肌が乾燥したり、風やインフルエンザなどのウイルスが活性化するリスクなどが挙げられます。
ですがロスガード90うるケアで加湿を行うことで、冬でも40~50%前後の快適な湿度にコントロールできます。
一条工務店の全館床暖房は「乾燥」に悩む人がスゴく多いこともあり、個人的にはロスガード90うるケアは必須の設備だと考えています。

その6:スリッドスライダーが標準仕様になる
グランスマートの6つ目の特徴は『スリッドスライダーが標準仕様になる』です。
スリッドスライダーは、グランスマートでは「標準仕様」で採用できるものの、グランセゾンでは「非対応」です。
スリッドスライダーとは「天井に吊り下げ式のスライドドア」です。
- フローリングにレールが付かないため、掃除が簡単になる
- ソフトクロージング機能付きで、ドアがゆっくりと閉まる
スリッドスライダーは「ピュアホワイト」と「スギナチュラル」の2色から選ぶことができ、個人的にはピュアホワイトがおすすめです。
その理由は、グランスマートの建具やフローリング材とスギナチュラルは、木目の色味が合わないからです。
加えて、他の「木の家具」や「周囲のクロス」とも、色味を合わせるのが難しくなることが考えられます。
そのため、ピュアホワイトを選んでおくと、どのような建具や家具、家電にも色味を合わせやすくなります。
スリッド部分のガラスには「アクリル板ガラス」が採用されており、「透明」と「かすみ」の2種類から選べます。
グランスマートでは、スリッドスライダーは1カ所まで標準仕様で採用でき、2カ所目からは下記のオプション費用がかかります。
- 1枚/49,000円
- 2枚/98,000円
グランセゾンでは、スリッドスライダーが採用できないものの、床から天井まで続く高さ265センチの「ハイドア」を1か所だけ標準仕様で採用できます。
こちらも1か所は標準仕様で、2か所目からは「+8万円」のオプション費用がかかります。
その7:窓のサイズ・形の選択肢が増える
グランスマートの7つ目の特徴は『窓のサイズ・形の選択肢が増える』です。
その理由は、一条工務店では2×6工法と在来軸組み工法で採用できる「窓の種類」が異なり、構造体が強い2×6工法(=グランスマート)では、窓の種類が豊富に用意されているからです。
グランスマートとグランセゾンで採用できる窓の種類は、下記の通りです。
グランスマート | グランセゾン | |
---|---|---|
FIX窓 | 11種類 | 8種類 |
引き違い窓 | 25種類 | 26種類 |
開き窓 | 8種類 | 6種類 |
一体型連窓 | 6種類 | 4種類 |
合計 | 50種類 | 44種類 |
例えば「JF5961」や「J11971T」などの大開口の窓は、グランスマートやアイスマートの2×6工法のみで採用できる窓になります。
住まいの耐震性が高くないことには大きな窓も採用できないので、こういった側面からもグランスマートの耐震性能の高さが確認できますよね。
その8:ガルバリウム屋根が標準仕様になる
グランスマートの8つ目の特徴は『ガルバリウム屋根(フラットルーフ)が標準仕様になる』です。
ガルバリウム屋根は、グランスマートでは標準仕様で採用できるものの、グランセゾンでは採用できません。
そもそも色んな種類の屋根材がある中でも「なぜガルバリウム屋根に注目するのか?」と言うと、ガルバリウムは「高耐久+軽量」で性能に優れた屋根材だからです。
屋根材として、最も主流な「スレート」と比較すると、下記の通りです。
ガルバリウム | スレート | |
---|---|---|
耐久性 | 30〜40年 | 20〜30年 |
重量 | 約600キロ | 約2,000キロ |
ガルバリウム鋼板は軽量素材のため、構造躯体への負荷を最小限にすることができ、住まいの耐震性を損なう心配もありません。
スレート屋根だと、10~15年毎に「塗り直し」のメンテナンスを行う必要があるため、それに加えて「足場の組み立て」が伴います。
するとメンテナンス費用に、1回あたり「合計100~200万円」かかるケースが多く、これを10~15年毎に行う必要があります。
そのため、屋根のメンテナンス費用を安くしたい人は、ガルバリウム屋根がおすすめです。
その9:グレイスタイルを採用できる
グランスマートの9つ目の特徴は『グレイスタイルを採用できる』です。
グレイスタイルとは、グランスマートのみ採用できる外壁タイルの有料オプションです。

グレイスタイルは、1㎡あたり「3万円」かかる超高級オプションです。
例えば「玄関の周り」だけの施工でも、およそ50~70万円のオプション費用がかかります。
この価格の高さの理由は、大判タイルで高級感あるデザイン性の高さと、ハイドロテクトタイルと同じ「セルフクリーニング効果」付きだからです。
グレイスタイルは下記の「3色」から選べるため、ベースとなるタイル外壁の色合いを元に判断すると良いでしょう。
- イエロー
- サンド
- ブラック
グレイスタイルを採用するとひと味違う外観が作れるとは言え、かなりの高額なので「予算に余裕がある人」には、おすすめのオプションです。
【一条工務店】グランスマートよりグランセゾンが優れている「3つの特徴」
既に解説した通りで、基本的にはグランスマートが優れているものの、グランセゾンの全ての性能が劣っているわけではありません。
そこで、本パートでは『グランスマートより、グランセゾンが優れている3つの特徴』を解説します。
その1:間取り設計の自由度が高い
グランセゾンの特徴で1つ目は『間取り設計の自由度が高い』です。
その理由は、グランセゾンは「在来軸組み工法」で建てるため、柱や壁の位置を微調整がし易くなるからです。
そのため、2×6工法で建てるグランスマートよりも「大きな開口部」を作れたり、「タレ壁」を大幅に減らすことができます。
その一方で在来軸組み工法の特性上、2×6工法より気密性や断熱性、耐震性能、防火性が劣ることに注意して下さい。
つまり「グランセゾンとグランスマートは、どういった人におすすめか?」と言うと、下記の通りです。
- グランセゾン
間取り設計の自由度を重視したい人向け - グランスマート
住まいの性能(気密性・断熱性・耐震性・防火性)を重視したい人向け
その2:外観デザインがカッコ良い
グランセゾンの特徴で2つ目は『外観デザインがカッコ良い』です。
その理由は、グランセゾンだと総2階で建てなくて良いため、2階部分を小さく設計(=部分2階)し、外観をカッコ良く仕上げられるからです。
その一方で、グランスマートなどの2×6工法で建てる住まいは、必ず総2階で建てなければなりません。
「1階=2階」の総2階だと外観の凹凸感がなく、「のっぺり」したデザインになるため、見た目の好き嫌いが分かれます。
ですが注意すべきは、住まいの耐震性能は「部分2階<総2階」だということです。
その理由は、建物サイズが「1階=2階」の総2階だと、地震の揺れが家全体に均等に力が加わるためです。
逆に、部分2階の建物は「横揺れの地震」に弱く、家の形が複雑になるほど地震の揺れが一部に集中するため、耐震性が低くなります。
そのため、外観のデザイン性を重視したい人は「グランセゾン」、住まいの耐震性能を重視したい人は「グランスマート」がおすすめです。
その3:1階・2階の天井が高くなる
グランセゾンの特徴で3つ目は『1階・2階の天井が高くなる』です。
グランセゾンの天井高は、グランスマートよりも「+10~25センチ」高くなります。
その理由は、一条工務店では2×6工法と在来軸組み工法で、それぞれの天井高が異なるからです。
2×6工法 | 在来軸組み工法 | |
---|---|---|
1階 | 240センチ | 265センチ |
2階 | 240センチ | 250センチ |
例えば、リビングやダイニングに「吹き抜け」を作る場合も、グランセゾンだと「天井高/550センチ」という開放感ある空間が作れます。
ちなみにグランスマートでは、天井高の有料オプションを使うと、1階の天井を「+20センチ高くできます。
オプション費用には「坪/2万円」かかるため、一般的に多い32坪の住まいだと「+64万円」です。
そのため、天井が高くて開放感ある住まいを作りたい人は、最初からグランセゾンを選んでおくと良いでしょう。
その4:建設地に制限がない
グランセゾンの特徴で4つ目は『建設地に制限がない』です。
グランスマートなどの2×6工法で建てる住まいだと、隣接する道路幅が3m以下だと、そもそも家を建てることができません。
その理由は、2×6工法だと工場で完成させたパーツをクレーンで吊り上げながら組み立てするため、建設地前の道路に一定の作業スペースが必要だからです。
他にも「周囲に電線などの邪魔が無いこと」といった条件が多くあるので、先に一条工務店に確認しておきましょう。
ですが在来軸組み工法で建てるグランセゾンだと、こういった建設地の条件が大幅に減ります。
そのため、建設地の「土地や道路が狭い」や「周辺に電柱や電線が多い」といったケースでも、グランセゾンだと問題なく建てられるので安心ですね。
【一条工務店】グランスマートとグランセゾン「共通する8つの特徴」
グランスマートは「性能を重視した”アイスマート”」と「デザイン性を重視した”グランセゾン”」を組み合わせたモデルです。
そのため、グランセゾンと住まいの共通点も多くあります。
そこで本パートでは、下記の『グランスマートとグランセゾンで共通する8つの特徴』を解説します。
その1:ハイドロテクトタイル
グランスマートとグランセゾンで共通する1つ目の特徴は『ハイドロテクトタイルが標準仕様になる』です。
ハイドロテクトタイルとは、太陽光で汚れを分解し、雨で汚れを洗い流すセルフクリーニング効果を持つタイル外壁です。
- 空気中の水分で膜を形成し、汚れの吸着を抑える
- 紫外線で汚れを分解し、汚れを落ち易くする
- 雨で汚れを浮かせて、洗い流す
TOTOのハイドロテクト技術により、セルフクリーニング効果は半永久に続きます。
アイスマートやアイキューブでハイドロテクトタイルを採用するには、下記のオプション費用がかかります。
- アイスマート:坪1.3万円
- アイキューブ:坪1.6万円
一般的な32坪の住まいだと、アイスマートで「+41.6万円」、アイキューブで「+51.2万円」です。
他のモデルでは、ハイドロテクトタイルは高級なオプションですが、グランスマートやグランセゾンだと「標準仕様の外壁材」として採用できます。
一条工務店では外壁にタイル外壁が使われていることで、住んだ後のメンテナンス費用を大幅に安く抑えられます。
一条工務店のシミュレーションによると、タイル外壁とサイディング外壁(一般的な外壁材)のメンテナンス費用の違いは、下記の通りです。
- サイディング外壁:約809万円
- 全面タイル外壁 : 約68万円
具体的には、サイディング外壁だと10年毎に塗り直しが必要で、その際に「足場の組み立て費用」などもかかります。
ですがタイル外壁だと、メンテンナンスを行うのは「30年目の1回のみ」なので、住んだ後のランニングコストを大幅に安く抑えられます。
その2:木目調の軒天
グランスマートとグランセゾンで共通する2つ目の特徴は『木目調の軒天』です。
木目調の軒天は、下記の「3種類」から選べます。
- ダークブラウン
- チャコールグレー
- イエローブラウン
大きな違いは「デザイン性」です。
他のモデルのアイスマートやアイキューブでは、下記の塗装版サイディングが採用されます。
- ホワイト
- ベージュ
- グレー
- ダークグレー

個人的に、木目調サイディングは「お洒落な軒天」で、塗装版サイディングは「普通の軒天」といった印象です。
中でも、ダークブラウンやイエローブラウンの明るめの色を選ぶと程よく目立つので、お洒落な外観に仕上がるはずです。
その3:グレイスキッチン
グランスマートとグランセゾンで共通する3つ目の特徴は『グレイスキッチン』です。
グレイスシリーズの住設は「木目同調エンボスパネル」が使われており、木目調で落ち着いたデザインが特徴です。
グレイスキッチンは、下記の「全4色」から選べます。
- ホワイト
- サンド
- グレージュ
- ダーク
床材に石目調フローリングを標準仕様で採用でき、下記の「全4色」から選べます。
- ホワイト
- ベージュ
- グレー
- ブラック
ちなみに我が家は、フローリング材に「モクリアフローリングのグレーウォールナット」、石目調フローリングには「ブラック」を採用しました。
続いて、グレイスキッチンの天板には、パナソニック製のグラリオカウンターを標準搭載しており、下記の「全3色」から選べます。
- ホワイト
- ベージュ
- ブラック
グラリオカウンターは、石目調フローリングと似た色合いで統一しておくと、キッチン全体が統一感あるデザインになります。
ちなみに我が家は、石目調フローリングとグラリオカウンター、キッチンボードに「ブラック」を採用し、カラーを「木目×ブラック」に統一しました。
キッチンボードのリビング・ダイニング側に「グラビオエッジ」を採用でき、下記の全4種類・8カラーから選べます。
Blocco(ブロッコ)
ホワイト、アイボリー、ライトブラウン、チャコール
Calse(カルセ)
アイボリー、ベージュ、ライトグレー、ブロンズ
Flusso(フルッソ)
ホワイト、ベージュ、ライトグレー、ココアブラウン
Curva(カーヴァ)
ホワイト、アイボリー、ペールピンク、フロスティホワイト
その4:グレイスドレッサー
グランスマートとグランセゾンで共通する4つ目の特徴は『グレイスドレッサー』です。
グレイスドレッサーのカラーは、下記の「全4色」から選べます。
- ホワイト
- サンド
- グレージュ
- ダーク
グレイスキッチンやグレイスシューズボックスなど、同じ色合いで統一しておくとカッコ良いデザインの住まいに仕上がるはずです。
グレイスドレッサーのサイズは、下記の「全12種類」から選べます。
一条工務店では、どのサイズの設備を選んでも標準仕様に含まれるため、住まいの建坪が多くならない限りは、大きなサイズを選ぶとお得だと言えます。
ちなみに我が家は、最も大きなサイズの「W444(R)」のグレイスドレッサーを採用しました。
その理由は、ドレッサーの両サイドと上段にある収納棚に、たくさんの衣類や日用品を収納できるからです。
我が家は、近くにランドリールームを作ったこともあり、洗面所に大きな収納を作ったことで動線も最適化され、かなり使い勝手が良いです。
そして洗面所の床材には、同じく石目調フローリングが採用できます。
- ホワイト
- ベージュ
- グレー
- ブラック
ちなみに我が家は、グレイスドレッサーに「グレージュ」、石目調フローリングに「ブラック」を採用しました。
「グレージュ×ブラック」は色合いの相性が良く、かなり雰囲気に仕上がっています。
その5:グレイスシューズボックス
グランスマートとグランセゾンで共通する5つ目の特徴は『グレイスシューズボックス』です。
グレイスシューズボックスのカラーは、下記の「全4色」から選べます。
- ホワイト
- サンド
- グレージュ
- ダーク
キッチンやドレッサーと同じデザイン・カラーの扉が使われているため、何か特別な理由がない限りは同じカラーを選んでおきましょう。
グレイスシューズボックスのサイズは、下記の「全20種類」から選べます。
他の住設と同様に、どのサイズを選んでも標準仕様に含まれるので、大きなサイズを選んでおくとお得ですよ。
グレイスシューズボックスの収納タイプは、下記の「全3種類」から選べます。
- 地板ありタイプ
- 地板なしタイプ
- 回転収納タイプ
大きな荷物を採用したい人は「地板なしタイプ」、より多くの靴を収納したい人は「回転収納タイプ」がおすすめです。
ちなみに回転収納タイプは、靴のサイズが27~28センチを超える入らないケースが多いので注意して下さい。(靴のデザインで異なる)
カウンターが付いたデザインのシューズボックスを選ぶと、天板には「天然御影石」が標準搭載されます。
天然御影石をキッチンの天板に採用する場合、有料オプションで「+10万円」かかることを考えると、何だかお得な気分ですよね。
その6:モクリアフローリング
グランスマートとグランセゾンで共通する6つ目の特徴は『モクリアフローリング』です。
モクリアフローリングとは、重圧感と高級感がある木目調デザインが特徴の床材です。
アイスマートで標準仕様のEBコートフローリングと比べると、木目とつなぎ目がくっきりしており、継ぎ目の彫りが深いデザインが特徴です。
モクリアフローリングは、下記の「全4色」から選べます。
- ホワイトウォールナット
- ライトウォールナット
- グレーウォールナット
- ビターウォールナット
一条工務店のオリジナルのフローリング材ということもあり、石目調フローリングとの色合いもバッチリですね。
ちなみに我が家は、モクリアフローリングに「グレーウォールナット」、石目調フローリングに「ブラック」を採用しました。
そして設備は全て「グレージュ色」を採用したため、ナチュラル基調の全体の雰囲気とブラック色が良い感じにマッチしています。
なお、モクリアフローリングは、アイスマートだと有料で「坪/8,000円」のオプション費用がかかるので注意して下さい。
- 25坪:20万円
- 30坪:24万円
- 35坪:28万円
- 40坪:32万円
有料オプションで30万円前後するフローリング材ということもあり、モクリアはデザイン性と高級感の両方に満足できるフローリング材です。
その7:全館床暖房
グランスマートとグランセゾンで共通する7つ目の特徴は『全館床暖房』です。
全館床暖房とは、名前の通り「リビングや玄関、廊下、脱衣所、風呂」に床暖房を設置して全館空調する設備です。
エアコン暖房とは違って、遠赤外線で足元から暖めるため、部屋全体・体全体を暖めることができます。
そして最大の特徴は、これほど大規模な暖房にも関わらず、真冬でも1か月の電気代は2万円前後と省エネ性に優れていることです。
その理由は、一条工務店は気密性と断熱性が業界トップクラスの住宅メーカーで、少ないエネルギーで効率的に空調運転が行えるからです。
- 高性能ウレタンフォーム断熱材
- 防犯ツインLow-E トリプル樹脂サッシ
- 熱交換換気システムロスガード90
加えて、配管の耐久年数は「50年以上」と長いため、定期的なメンテナンス費用も安く抑えられます。
全館床暖房があると「冬の寒さ」から完全に逃れられることに加え、電気代も安く抑えられるので、最高の全館空調と言って良いでしょう。
その8:トリプルガラス+樹脂サッシ
グランスマートとグランセゾンで共通する8つ目の特徴は『トリプルガラス+樹脂サッシ』です。
窓には「防犯ツインLow-E トリプル樹脂サッシ」が使われており、こちらは断熱性能と防犯性能を合わせ持つ窓ガラスです。
何となく「窓ガラスの性能」と聞くと、軽視しがちですが、夏の猛暑や冬の極寒でも快適に暮らせる住まいを作るには最も重要な設備です。
その理由は、最も熱が逃げる場所が「窓」と証明されてあり、窓の性能が低いと不快で省エネ性の低い住まいになるからです。
- 夏は窓から「73%の熱」が侵入する
- 冬は窓から「58%の熱」が逃げる
そこで、一条工務店の防犯ツインLow-E トリプル樹脂サッシでは、下記の3つの工夫により世界トップクラスの断熱性能の窓を実現しています。
- ツインLow-Eガラス
金属膜を表面にコーティングしたガラスを2枚使うことで、夏の日射を遮り、冬の暖房の熱を室内に閉じ込める - 高性能樹脂サッシ
アルミサッシの約1000倍も熱を伝えにくい樹脂を使っており、結露が生じにくい - アルゴンガス充填
窓ガラス内にアルゴンガスを充填させることで、1.5倍も熱伝導率が低くなる
その結果、一条工務店の窓は日本・世界の住宅業界でトップクラスの断熱性能を誇るため、快適で省エネ性の高い住まいを作ることができます。
【結論】一条工務店で建てるなら、性能を重視したグランスマートがおすすめ
本記事の結論は『一条工務店で建てるなら、性能を重視したグランスマートがおすすめ』です。
その理由は、グランスマートはグランセゾンより坪単価が5万円ほど高くなるものの、その価格差以上に住まいの性能が向上するからです。
建築コストを計算すると、一般的な32坪の住まいだと「+160万円(32坪×5万円)」ほど高くなる計算です。
その一方で、グランスマートだと増える設備や性能は下記の通りです。
- 耐震性能が高く、耐震等級5相当も
- 気密性と断熱性が高い
- 全館さらぽか空調を採用できる
- ロスガード90うるケアが標準仕様になる
- スリッドスライダーが標準仕様になる
- 窓のサイズ・形の選択肢が増える
- ガルバリウム屋根が標準仕様になる
- グレイスタイルを採用できる
ですが、個人的には上記の「①・②・④・⑥・⑦」に差額である160万円以上の魅力を感じるため、グランスマートがおすすめです。
とは言え、建設予定地や間取り設計の条件なども人それぞれなので、一条工務店の営業担当者と相談した上で判断しましょう。