本記事の結論は『家づくりの予算に余裕がある人は全館さらぽか空調を採用すべき』です。
理由はシンプルで、全館さらぽか空調を採用すると湿度をコントロールできるため、湿気が多くて不快な梅雨や夏を快適に過ごせるから。
床冷房とデシカント換気システムの組み合わせで、室内の湿気を除去しながら穏やかに冷やす仕組みです。エアコンのような直接的な冷風が苦手な方にも好評判。
ただし、導入には坪1.5万円のオプション費用がかかります。
建坪32坪なら「+48万円」の価格。家づくりの総額を考えると、決して安くはない出費です。

- 真夏に全館さらぽか空調だけでは暑い(エアコンなしは厳しい)
- エアコン冷房との併用が前提で電気代が約1.5倍高い
- 故障時のメンテナンス費用が高額になる
- 加湿機能がある「うるケア」が採用できない
- 天井サーキュレーターの掃除が大変
- 否定的な口コミや評判が多く、不安要素が残る
中でも、我が家が不採用を決めた最大の理由は①と②。
約50万円の価格で導入しても、夏の猛暑日はさらぽか空調だけだと室温が下がりきらず、結局エアコン冷房との併用が必要になります。
つまり「エアコンなしで夏を過ごせる」とは言い切れません。
さらぽか空調の導入に約50万円、夏の暑さを凌ぐためのエアコン購入費が約30〜50万円(各部屋設置の場合)、加えてつけっぱなし運用でエアコン冷房の約1.5倍の電気代が毎月かかり続けるという話です。
このようにコスト負担が大きくなることから、我が家では不採用となりました。
参考までに、全館さらぽか空調と他社の全館空調の導入費用を比較すると下記の通り。

| 一条工務店 さらぽか空調 | 約50万〜 |
|---|---|
| セキスイハイム 快適エアリー | 約120万〜 |
| ヒノキヤグループ Z空調 | 約120万〜 |
| トヨタホーム スマート・エアーズ | 150万〜 |
| 住友林業 エアドリームハイブリッド | 195万 |
| パナソニック エアロハス | 200万 |
| 三井ホーム スマートブリーズ | 250万 |
| 積水ハウス エアシーズン | 250万 |
| ミサワホーム エアテリア | 250万 |
一見「一条工務店の全館さらぽか空調は割安」に感じるかもしれませんが、性能や維持費に大きな違いがあるため、単純比較はできません。
例えば「夏はエアコン併用が前提」という点。3LDKでエアコンを設置すると30〜50万円ほどかかり、約10年ごとの買い替え費用もその都度発生します。
さらに、各社で電気代・メンテナンス費・故障時の対応・設備寿命なども異なるもの。
大規模かつ高額な設備だからこそ、「どの住宅メーカーで建て、どの全館空調を採用するか」が暮らしの快適性と支出を大きく左右すると言えるでしょう。
全館空調や住宅メーカーの特徴・建築費用を比較したい方は、 タウンライフ家づくり を使ってみてください。
住宅メーカーから専用プランを取り寄せできるサービスで、具体的には下記の通りです。

タウンライフ家づくりで届いた「間取り・見積書・建築模型」


ちなみに僕は「リビング20帖以上・3LDK・ランドリールームと書斎あり・和室なし」という条件で、住宅メーカーの設計士さんに間取りをオーダー設計して頂きました。
「全館空調付きのマイホーム」を検討している方は、その条件で見積もりを作ってもらい、各社のプランや価格を比較すると良いでしょう。
タウンライフ家づくりは全サービス無料、手続きもスマホ入力3分と簡単です。
展示場で面倒なアンケートに記入したり、営業マンからの執拗な営業を受けるストレスもありません。することは、サイトに家づくりの条件を入力するだけ。
住宅メーカー各社の比較をラクに効率的に行いたい人は、活用してみると良いでしょう。
>>> 住宅メーカーから専用プランを取り寄せ【無料です】
当ブログの管理人


【一条工務店】全館さらぽか空調「3つの特徴」
まず前提として、全館さらぽか空調とは「夏はさらっと涼しく、冬はぽかぽかと暖かい」住まいが作れる一条工務店独自の全館空調システムです。
最大の特徴は、床冷房とデシカント換気で湿気を除去しながら家全体を穏やかに冷やせること。エアコンなしでも梅雨のじめじめ感を抑えられると評判で、エアコン冷房の直接的な冷風が苦手な方から特に支持されています。
ただし、デメリットや価格面の懸念もあり、「採用すべきか迷っている」という声が多いのも事実。
全館さらぽか空調の特徴を簡単にまとめると、下記の通りです。

その1:梅雨・夏を快適に過ごせる全館空調
全館さらぽか空調の1つ目の特徴は『梅雨・夏を快適に過ごせる全館空調』です。
その理由は、デシカント方式の除湿機で室内の湿気をコントロールし、サラッと涼しい空間を作れるから。
梅雨や夏に不快感を感じる最大の原因は「湿度の高さ」です。全館さらぽか空調はこの湿気を元から取り除くことで、じめじめ感のないサラサラした爽やかな空気環境を実現します。
さらに、床下に敷かれたパイプに冷水を循環させる「床冷房」で室温を穏やかに下げ、天井に埋め込まれた「サーキュレーター(送風機)」で空気を家全体に循環。エアコンのような強い冷風がないので、冷え性の方からも評判が良い仕組みです。
- 除湿:湿度を低くし、過ごし易く
- 床冷房:床冷房で、ひんやり気持ち良い
- 送風:空気を循環させ、ムラを無くす
このように全館さらぽか空調は「除湿+床冷房+送風」を併用することで、梅雨や夏も涼しく快適な住まいを実現する全館空調です。
一般的なエアコン冷房との大きな違いは、直接的に冷風を吹き付けるのではなく、湿気の除去と床面からの輻射冷房で体感温度を下げるという点。設定温度を極端に低くしなくても涼しさを感じやすいのが特徴です。
ただし、夏場はつけっぱなし運用が基本になります。エアコンのようにピンポイントで急速に冷やす力はないため、こまめにオン・オフするよりも24時間つけっぱなしで室温を一定に保つ使い方が推奨されています。
その2:オプション費用は坪1.5万円
全館さらぽか空調の2つ目の特徴は『オプション費用は坪1.5万円』という価格設定です。
計算式は「建坪×1.5万円」とシンプルですが、家の建坪が大きくなるほど金額も上がる仕組み。
- 25坪:37.5万円
- 30坪:45.0万円
- 35坪:52.5万円
- 40坪:60.0万円
一般的に主流な32坪の住まいだと約48万円。家づくりの予算全体から見ても、結構な高級オプションであることが分かります。
この価格だけを見ると「高い…」と感じるかもしれませんが、他社の全館空調と導入費用を比較すると、実はかなり割安。

| 一条工務店 さらぽか空調 | 約50万〜 |
|---|---|
| セキスイハイム 快適エアリー | 約120万〜 |
| ヒノキヤグループ Z空調 | 約120万〜 |
| トヨタホーム スマート・エアーズ | 150万〜 |
| 住友林業 エアドリームハイブリッド | 195万 |
| パナソニック エアロハス | 200万 |
| 三井ホーム スマートブリーズ | 250万 |
| 積水ハウス エアシーズン | 250万 |
| ミサワホーム エアテリア | 250万 |
ただし、ここで注意したいのが「導入費用の安さ=トータルコストの安さ」ではないという点です。
全館さらぽか空調は夏場にエアコン冷房との併用が必要になるケースが多く、エアコンの購入費用やつけっぱなし運用による電気代も加算されます。さらに故障時の修理費やメンテナンス費用も、一般的なエアコンとは違いが大きいもの。
加えて、全館さらぽか空調は後付けができないオプションです。「住み始めてから検討しよう」は通用しないので、いつから導入するか=設計段階で決断する必要があります。
各社の全館空調は除湿性能・電気代・設備寿命・冬の暖房性能など、それぞれ違いがあるため、価格だけでなくトータルの維持費や性能を含めて総合的に判断するようにしてください。
その3:iシリーズのみで採用できる
全館さらぽか空調の3つ目の特徴は『iシリーズの一部モデルでしか採用できない』という点です。
つまり、一条工務店ならどのプランでも導入できるわけではありません。対応モデルは下記の3つ。
- GRAND SMART(グランスマート)
- i-smart(アイスマート)
- i-cube(アイキューブ)
なぜiシリーズ限定なのかというと、これらのモデルは「2×6工法」で建てる高気密・高断熱の住まいだからです。
全館さらぽか空調は湿気を除去しながら床冷房で穏やかに冷やす仕組みのため、家の気密性・断熱性が低いと十分な効果を発揮できません。高い気密性があってこそ、湿度コントロールや設定温度の維持が安定し、結露やカビのリスクも抑えられるという違いがあります。

では「2×6工法と在来軸組工法で、気密性と断熱性がどれだけ違うのか」を数値で比較すると、下記の通りです。
| 工法 | UA値 | Q値 | C値 | |
|---|---|---|---|---|
| グランスマート | 2×6工法 | 0.25 | 0.51 | 0.59 |
| アイスマート | 0.25 | 0.51 | 0.59 | |
| アイキューブ | 0.25 | 0.51 | 0.59 | |
| グランセゾン | 在来工法 | 0.38 | 0.98 | 0.61 |
このように、上位モデルであっても「在来軸組工法」で建てるGRAND SAISON(グランセゾン)では全館さらぽか空調を採用できません。
また、全館さらぽか空調は後付けができないオプションなので、「とりあえずグランセゾンで建てて、あとから導入しよう」という選択肢は不可能。いつから検討すべきかと言えば、住宅メーカーやプランを選ぶ最初の段階からです。
全館さらぽか空調を導入したい人は、グランスマート・アイスマート・アイキューブのいずれかで検討を進めましょう。
【一条工務店】全館さらぽか空調を不採用にした「6つの懸念」
全館さらぽか空調を採用すれば、梅雨や夏の湿気から解放されて快適な住まいになるのは間違いありません。
ですが「全館さらぽか空調は完璧な設備なのか」というと、そうとは言い切れないのが正直なところ。
実際にSNSやブログでの評判を見ても、満足している人がいる一方で「思っていたのと違った」という声も少なくありません。僕自身が調べて感じたデメリットや懸念は、下記の6つです。
結論として、「価格を気にせず少しでも良い家を作りたい人」は全館さらぽか空調を採用する価値があると思います。
ですが「建築費や日々の電気代をできるだけ抑えたい人」は、エアコン冷房との併用コストや故障時の修理費まで含めたトータルコストを把握した上で、慎重に検討した方が良いでしょう。
その1:真夏にさらぽか空調だけでは暑い
全館さらぽか空調の1つ目の懸念は『真夏にさらぽか空調だけでは暑い』というデメリットです。
つまり、エアコンなしで真夏を乗り切るのは現実的に厳しいということ。
外気温が35度を超えるような猛暑日は、全館さらぽか空調だけでは室温が下がりきりません。実際に採用した人の評判を見ても「真夏の日中は暑くて我慢できない」という声を何度も目にしました。
全館さらぽか空調だけで昼・夜・就寝を快適に過ごせるのは、外気温が30度以下までと考えた方が良さそうです。
| 6月〜7月前半 | 全館さらぽか空調のみでOK |
|---|---|
| 7月後半〜8月 | 全館さらぽか空調とエアコンの併用が必要 |
| 9月以降 | 全館さらぽか空調のみでOK |
つけっぱなし運用で設定温度を下げても、猛暑日はさらぽか空調の冷却能力だけでは追いつかないのが実情。結局、7月後半〜8月の約1ヶ月半はエアコン冷房との併用が前提になります。
となると、夏の猛暑日に使うエアコンを別途購入する必要があり、これが我が家にとっては予算オーバーでした…。
- 全館さらぽか空調/50万円
- 洋室のエアコン /8万円×3台
- →合計84万円

加えて考えておきたいのが、これらの空調機器が故障した時の「買い替え・修理」にかかる費用です。
エアコンも全館さらぽか空調も耐用年数は約10年。決して長くはありません。エアコンなら10年後に買い替えるだけですが、全館さらぽか空調は構造が複雑な分、故障時の修理費もエアコンとは違いが大きいもの。(詳しくは後述します)
今後の金銭面の負担が大きいと感じたため、我が家では全館さらぽか空調を不採用にしました。

その2:エアコン冷房より電気代が1.5倍高い
全館さらぽか空調の2つ目の懸念は『エアコン冷房より電気代が約1.5倍高い』というデメリットです。
その理由は、全館さらぽか空調が「家全体×24時間」で温度・湿度をコントロールする仕組みだから。つけっぱなし運用が基本になる分、どうしても電気代がかさみます。
エアコン冷房との電気代の違いを比較すると、下記の通りです。
| 全館さらぽか空調 | エアコン冷房 | |
|---|---|---|
| 7月 | 1万円 | 6千円 |
| 8月 | 1万2千円 | 8千円 |
| 9月 | 1万円 | 7千円 |
| 合計 | 3万2千円 | 2万1千円 |
このように、1シーズンで約1万1千円(+約50%)の差。年間で見ると小さく感じるかもしれませんが、10年・20年と住み続けることを考えると無視できない金額です。
しかも、これは全館さらぽか空調単体の電気代。先述した通り、7月後半〜8月の猛暑日はエアコン冷房との併用が必要になるため、実際にはさらぽか空調の電気代にエアコンの電気代が上乗せされます。
設定温度を控えめにして電気代を抑えようとすると、今度は湿気が十分に除去できず快適性が下がるというジレンマも。
近年は電気代の高騰が続いていることもあり、全館さらぽか空調を採用するなら太陽光発電の併用で電気代を相殺する対策もセットで考えておくのが賢明でしょう。
その3:メンテナンス費用が高額になる
全館さらぽか空調の3つ目の懸念は『メンテナンス費用が高額になる』というデメリットです。
その理由は、全館さらぽか空調に使われるデシカント(除湿ユニット)とサーキュレーターの耐用年数が意外と短く、故障・交換時に高額な費用が発生するから。
それぞれの交換費用と耐用年数は下記の通りです。
| デシカント | サーキュレーター | |
|---|---|---|
| 交換費用 | 約40万円 | 約3万円 |
| 耐用年数 | 10年間 | 8年間 |
特に注目すべきはデシカントの交換費用。1台約40万円という価格は、一般的なエアコンの買い替え費用とは桁違いです。
これを元に、10年後のメンテナンス費用(間取り3LDK)をエアコン冷房と比較すると、その違いは歴然。
| さらぽか空調 | エアコン冷房 | |
|---|---|---|
| デシカント | 40万円 | ー |
| サーキュレーター | 12万円(4台) | ー |
| エアコン | 24万円(3台) | 24万円(3台) |
| 合計 | 86万円 | 24万円 |

10年後のメンテナンス費用の差は+62万円。エアコン冷房だけなら24万円で済むところが、全館さらぽか空調だと86万円。
さらに、先述した電気代の違い(1シーズン+約1万円)も加算すると、10年間で+約10万円のコスト増。メンテナンス費用と合わせると、10年間で約72万円もの差が生まれる計算です。
しかも、デシカントやサーキュレーターの故障はいつから起きるか予測しづらく、耐用年数を迎える前に突然壊れるリスクもゼロではありません。エアコンなら故障しても数万円〜十数万円で対処できますが、デシカントの故障は家計へのインパクトが大きいもの。
このように、全館さらぽか空調はエアコン冷房と比べて暮らしのランニングコストが大幅に高くなることを覚悟しておきましょう。
その4:「うるケア」が採用できない
全館さらぽか空調の4つ目の懸念は『さらぽか空調を採用すると、うるケアが採用できない』というデメリットです。
まず「さらぽか」と「うるケア」の違いを整理すると、下記の通り。
- さらぽか:空気を「除湿」する(夏の湿気対策)
- うるケア:空気を「加湿」する(冬の乾燥対策)
簡単に言うと、さらぽかは「除湿機」、うるケアは「加湿器」の役割。どっちか片方しか選べないのが悩ましいポイントです。
なぜ両方を採用できないのかというと、いずれもロスガード90(全館換気システム)に機能を追加する仕組みだから。
さらぽかを選べばロスガード90に「除湿」機能が、うるケアを選べば「加湿」機能が追加されます。生活家電でも除湿機と加湿器が1台にまとまらないのと同じで、ロスガード90もどちらか一方の機能しか搭載できない仕様です。

ここで考えたいのが、冬の乾燥問題です。
一条工務店の全館床暖房は冬に室内がかなり乾燥するため、何かしらの加湿対策が欠かせません。うるケアなら家全体を自動で加湿してくれますが、さらぽかを選んだ場合は各部屋に加湿器を置いて対応する必要があります。
加湿器の購入費用や水の補充・フィルター掃除の手間、さらに加湿器の管理を怠るとカビの原因になるリスクも。うるケアならこれらの手間が不要という違いは大きいもの。
嗜好品に近い全館さらぽか空調よりも、冬の必須アイテムである「うるケア(加湿)」を優先させたかったことも、我が家がさらぽか空調を不採用にした理由の1つです。
その5:サーキュレーターの掃除が大変
全館さらぽか空調の5つ目の懸念は『サーキュレーターの掃除が大変』というデメリットです。
天井に埋め込まれたサーキュレーター(送風機)の吸い込み口にはフィルターがあり、月1回ペースでの清掃が必要。しかも天井に設置されているため、脚立を使って1台ずつ掃除しなければなりません。
一条工務店の住まいは、さらぽか空調以外にも清掃が必要なフィルター類がかなりの量あります。
- ロスガード90の排気フィルター・給気フィルター・防虫袋
- トイレの換気扇のフィルター
- 差圧感応式給気口のフィルター
これに加えて、エアコン冷房との併用が前提となれば各部屋のエアコンフィルター掃除も発生。さらに全館さらぽか空調のサーキュレーター清掃まで加わると、正直かなりの手間です…。
フィルター掃除を怠ると空気の循環効率が落ちるだけでなく、ホコリや湿気が溜まってカビが発生する原因にもなります。特に梅雨〜夏のつけっぱなし運用中は湿度が高い空気を常に循環させているため、フィルターの汚れも早いもの。
フィルター掃除だけが不採用の決め手にはなりませんが、定期的なメンテナンスの手間が確実に増えることは覚悟しておきましょう。
その6:否定的な口コミが多く、不安要素が多い
全館さらぽか空調の6つ目の懸念は『否定的な口コミや評判が多く、不安要素が多い』というデメリットです。
実際にネット上の口コミを調べると、全館さらぽか空調を採用した人から下記のような否定的な意見がいくつも見られます。
- 夏は床冷房で足元が冷え過ぎる
- 設定温度を下げると床が結露する
- 結露を放置するとカビが発生した
- 真夏にさらぽか空調だけでは暑くて無理
- 部屋ごとの温度調整ができない
- 故障した時の修理対応に時間がかかった
特に気になるのが設定温度と結露の問題。床冷房の設定温度を下げすぎるとフローリング表面に結露が発生し、放置するとカビの原因になるという口コミは複数見られました。
エアコンなしで涼しくしたい一心で設定温度を下げると結露→カビという悪循環に陥るリスクがあり、設定温度の調整が難しいという声も。
一方で、僕自身が一条工務店の宿泊体験施設や入居宅訪問で全館さらぽか空調を体験した感想は下記の通りです。
- 梅雨や初夏、秋に使うと快適な全館空調
- 湿気が少なく、部屋干しの洗濯物が乾きやすい
- トイレなど小部屋の湿気対策に最適
- 真夏は暑く、エアコンとの併用が必須
- 夏の就寝中は特に暑さを感じやすい
我が家は1年中部屋干しということもあり、湿気を取り除いてくれる全館さらぽか空調は魅力的な設備。
ですが最終的に不採用を決めたのは、やはり「真夏はエアコン併用が必須」「就寝中は特に暑い」という宿泊体験での実体験が大きかったからです。
つけっぱなし運用で設定温度を工夫しても真夏の夜は暑さが残り、「これなら最初からエアコン冷房だけで良いのでは…」と感じたのが正直なところ。
このように全館さらぽか空調はまだ改善の余地がありそうなので、今後の進化に期待したいですね。
【一条工務店】全館さらぽか空調を不採用にして後悔した「3つのシーン」
ここまでデメリットや懸念を解説してきましたが、正直に言うと「全館さらぽか空調を採用しておけば良かった…」と後悔するシーンもあります。
我が家はさらぽか空調を不採用にし、各部屋のエアコン冷房で夏を過ごしています。エアコンだけでも十分快適ではあるのですが、湿気が気になる季節やエアコンが届かない場所では「さらぽかがあればもっと快適だったのに…」と感じることも。
具体的に後悔したシーンは、下記の3つです。

その1:夏の書斎やトイレは暑く、空調が難しい
全館さらぽか空調を不採用にして後悔する1つ目のシーンは『夏の書斎やトイレが暑く、空調が難しい』です。
エアコンを取り付けできない狭い空間は、全館空調がないと夏は暑くて不快。
書斎やトイレだけでなく、廊下・脱衣所・ランドリールームなど、居室から離れた狭い場所はどこもエアコンなしで過ごすことになるのが現実です。
これは、一条工務店の全館床暖房で「家中どこでも快適」という体験を冬にしてしまったがゆえの後悔でもあります。
- 外出から帰宅しても家中が暖かい
- お風呂あがりも寒さを感じない
- 真冬に布団1枚で寝られるほど暖かい
- 早朝も暖かいから寝起きが良い
冬はトイレも廊下もぽかぽかなのに、夏になると同じ場所が蒸し暑くなる。この違いが、住み始めてから「さらぽかを入れておけば…」と感じるポイントです。
全館さらぽか空調を採用していれば、夏のトイレで汗だくになりながら暑さに耐えるシーンもなくなるはず。
確かに「真夏はさらぽか空調だけだと暑い」という評判はあるものの、エアコン冷房が届かない場所の湿気を取り除き、一定の温度まで涼しくできるのは大きなメリット。
後付けができない設備だからこそ、この快適性を手放したことへの後悔は意外と大きいものです。
その2:春や秋は熱がこもって意外と暑い
全館さらぽか空調を不採用にして後悔する2つ目のシーンは『春や秋に室内の熱がこもって意外と暑い』です。
一条工務店は高気密・高断熱の住まいのため、室内の熱が外に逃げにくい構造。冬はこの性能が全館床暖房の効率を高めてくれますが、春や秋は逆にデメリットとして感じることがあります。
例えば「外気温は20度で涼しいのに、室温は25度で暑い」というシーンが春や秋にはよくあるもの。
室内に熱がこもる原因は、人間の体温・調理の熱・家電の発熱・窓から入る日差しなど様々です。日中に太陽で暖められた室内が、夜になっても室温が下がらず暑いままということも。
かといって、この時期にわざわざエアコン冷房をつけっぱなしにするのも電気代がもったいない。窓を開ければ涼しくはなりますが、花粉や湿気が気になって開けられない時期もあります。
ここが全館さらぽか空調との大きな違い。
それほど暑くない「春・梅雨・初夏・秋」こそ、全館さらぽか空調が最も快適に機能する季節です。エアコン冷房との併用も不要で、さらぽか空調だけで家全体をサラッと涼しく保てます。
特に湿気が気になる梅雨は、家全体を除湿してくれるのでかなり快適。エアコンなしでもじめじめ感がなくなるという評判は、この時期の使用感から来ているものでしょう。
後付けができない設備だけに、春や秋がくる度に「採用しておけば良かった…」と定期的に後悔するポイントです。
その3:梅雨はジメジメして、部屋干しが乾きにくい
全館さらぽか空調を不採用にして後悔する3つ目のシーンは『梅雨のジメジメした湿気で、部屋干しが乾きにくい』です。
部屋干しが乾きにくい原因は、室内の湿度の高さ。
洗濯物を部屋干しして生乾きの状態が5時間以上続くと、菌が増殖して生乾き臭が発生します。さらに、湿気がこもった状態を放置すると室内にカビが発生するリスクも高まるもの。
全館さらぽか空調があれば、家全体を除湿することで梅雨の部屋干しでも洗濯物が乾きやすくなり、生乾き臭やカビの心配も大幅に減るはずです。
エアコンの除湿機能でも対応はできますが、エアコンが届かない部屋や廊下の湿気までは取り除けないという違いがあります。全館さらぽか空調なら家中をまるごと除湿できるので、どの部屋に干しても乾きやすいのがエアコン除湿との決定的な差。
特に「梅雨のジメッとした空気が苦手な人」「1年中部屋干しで洗濯物を乾かす人」は、全館さらぽか空調を採用しておく価値が大きいでしょう。

【まとめ】一条工務店の全館さらぽか空調は「予算に余裕がある人」は採用すべき
本記事では、一条工務店の全館さらぽか空調について「3つの特徴」「不採用にした6つの懸念」「不採用で後悔した3つのシーン」を解説しました。
改めて結論をまとめると、家づくりの予算に余裕がある人は全館さらぽか空調を採用すべきです。
その理由は、梅雨や夏の湿気を家全体から除去し、エアコンなしでもサラッと快適な空間を作れるから。特に春・梅雨・初夏・秋は、全館さらぽか空調が最も力を発揮する季節です。
一方で、デメリットや懸念も無視できません。
- 真夏はエアコン冷房との併用が前提(エアコンなしは厳しい)
- つけっぱなし運用で電気代がエアコンの約1.5倍
- 故障時のメンテナンス費用が高額(デシカント交換は約40万円)
- うるケアと同時採用できないため、冬は加湿器が必要
- 設定温度を下げすぎると結露→カビのリスクがある
- 後付けできないため、設計段階で判断が必要
「どっちを選ぶか迷っている」という方は、全館さらぽか空調の価格やトータルコストだけでなく、うるケアとの違いや冬の乾燥対策まで含めて総合的に判断しましょう。
後付けができない設備だからこそ、いつから検討すべきかと言えば「今」です。住み始めてからでは取り返しがつきません。
まずは全館空調の導入費用や住宅メーカーごとの違いを比較することを タウンライフ家づくり で始めてみてください。

