一般的な工務店よりも坪単価が高いのには、何か理由があるの?
本記事は、こんな疑問に答えます。
先に結論を言うと、一条工務店の坪単価が高い理由は下記の3つです。
- 坪単価の値上げが止まらない
- 標準仕様が充実し過ぎている
- 必須の設備が坪単価に含まれていない
数年前までは「一条工務店=坪単価が安くて、コスパの高いお家を建てる工務店」だったものの、現在は坪単価が高すぎる工務店へと変わってしまいました…。
一条工務店の坪単価が高い理由は、お家づくりのコンセプトである
「モデルハウス仕様が標準仕様」
に隠されています。
その理由は「一条工務店の坪単価=充実した標準仕様」で、その標準仕様の内容が高級路線に年々シフトしているからです。
例えば、標準仕様の代表的な設備に「全館床暖房・タイル外壁・ロスガード」などの高級設備が多く含まれており、この充実した標準仕様の導入コストが坪単価の高さに繋がっています。
ちなみに直近では、オプション扱いだった「食洗機を標準 → 深型へ変更するオプション(+5万円)」が標準仕様へ変更されました。
ここでの質問が「上記の標準仕様は本当に必要ですか?」です。
- 一条の標準仕様が必要 → 一条を選ぶとお得
- 一条の標準仕様が不要 → 一条を選ぶと損する
住宅メーカーの良し・悪しは自分達に「合うか・合わないか」なので、お家づくりのコンセプトを知った上でピッタリな住宅メーカーを選ぶようにしましょう。
例えば「全館床暖房が必要ないけど、一条工務店でお家を建てる人」は、割高な建築コストを支払うことになってお家づくりで損します…。。
そこで本記事では、下記の4つを分かり易く解説します。
本記事の内容
- 一条工務店の坪単価が高い理由
- 標準仕様が充実のウラと注意点
- 実質の坪単価は100万越え
- 住宅メーカーを選ぶ基準
本記事を読み終えると、今の時点では「一条工務店の坪単価は高すぎる」と思っている人も、見方・考え方が変わるはずです。
記事の後半では「住宅メーカーを選ぶ基準」の注意点も解説済みなので、ぜひ参考にして下さいm(_ _)m
当ブログの管理人
一条工務店の坪単価は高すぎる【充実の標準仕様が原因です】
上記の「③・④」は、特に一条工務店を判断するポイントなので、読んで判断して下さい。
それではサクサクっといきましょう(/・ω・)/
【高すぎる価格】坪単価は10年で20万も値上がり
一条工務店の坪単価は、10年で20万も値上がりしており、今もなお値上げが続いています。
なぜなら、資材価格・人件費の値上げやガソリン価格高騰による輸送コストの上昇、更に円安が加わったことで、坪単価の急激な値上げに繋がっているからです。
他にも、住宅業界には「値上げされた坪単価は、2度と下がることが無い」という謎の常識があり、一条工務店も坪単価を値下げしたことは過去に1度もありません。
例えば、一条工務店の看板商品であるアイスマートの坪単価は、直近10年間で約20万円も値上げされています。
- 2012年:55万
- 2015年:60万
- 2018年:65万
- 2020年:68万
- 2021年:70万
- 2022年:75万
そして現在の一条工務店の坪単価は、下記の通りです。
- グランセゾン:80万
- アイスマート:75万
- アイキューブ:70万
直近10年間に行われた坪単価の急激な値上げで、一条工務店のイメージが大きく変わりました、、、
昔は「一条工務店=安くてお得な工務店」というイメージだったものの、ここ数年間で「大手ハウスメーカーと同じくらい高級仕様の工務店」にシフトした印象です。
もちろん、単に坪単価が値上げされただけじゃなく、お家の設備や標準仕様の内容も充実しており、より満足度の高いものになっています。
こちらを下記で解説しますね。
坪単価が高すぎる原因は「充実した標準仕様」
一条工務店の坪単価が高すぎる原因は「充実した標準仕様にかかる導入コストの高さ」です。
なぜなら、一条工務店は「モデルハウス仕様が標準仕様」をコンセプトにしており、数多くの高級設備が標準仕様に含まれているからです。
例えば、標準仕様の代表例として、下記の3つがあげられます。
標準仕様 | 一般的な導入コスト |
---|---|
全館床暖房 | 300万円 |
タイル外壁 | 200万円 |
ロスガード | 60万円 |
一条工務店の標準仕様の導入コストは非公表であるものの、どれも高スペックな設備ばかりなので、安く見積もっても300万円以上はかかる想定されます。
ここで考えておきたいのが「この標準仕様は、自分たちの暮らしに本当に必要な設備なのか?」です。
どれも暮らしを豊かにする設備ではあるものの、必須の設備ではありませんよね。
例えば、ロスガードは、お家全体の空気を24時間換気でキレイしてくれる素晴らしい換気システムです。
ですが、ロスガードには「導入コスト/約77万円」と「30年間のメンテナンス費/約90万円」の高額なコストがかかり、詳しくは下記の通りです。
ロスガードの導入コスト:約77万円
ロスガードは、設置場所に「1マス(90㎝×90㎝)」のスペースが必要です。
こちらをi-smartの坪単価75万円から計算すると、1マスの設置スペースに約19万円(実質)を支払っているのと同じです。
ロスガードのメンテナンス費:約90万円
ロスガードの30年間のメンテナンス費は、30年間で約90万円です。
こちらは、下記の項目を元に単純計算した金額です。
耐久年数 | 費用 | |
---|---|---|
本体 | 10~15年 | 25万円 |
熱交換器 | 15年 | 8万円 |
ダクト | 30年 | 25万円 |
フィルター | 3~6カ月 | 年/1万円 |
ここまでの話をまとめると、一条工務店の坪単価が高すぎる原因は、充実した標準仕様にかかる高額な導入コストです。
つまり「標準仕様が充実=お得」ではなく、「標準仕様の中身=購入が必須の設備」だと認識しておきましょう。
- 一条の標準仕様が必要 → 一条を選ぶとお得
- 一条の標準仕様が不要 → 一条を選ぶと損する
住宅メーカー選びは「合うか・合わないか」なので、万人受けする住宅メーカーはありません。
だからこそ、住宅メーカーを何社も比較して、自分達にピッタリのお家が建てられる住宅メーカーを見つけることが最重要です。
住宅展示場に行って住宅メーカーを調査しても良いですし、それが手間な人は タウンライフ家づくり を活用するとラクに情報収集できますよ。
下記は、僕が実際にタウンライフ家づくりで貰った資料です。
自分たち専用のプランを住宅メーカーの設計士に無料で依頼できるので、お家づくりの特徴や建築コストの概要を把握するのに便利なツールです。
今までは、住宅展示場に2~3回ほど通うことでやっと得られた情報が タウンライフ家づくり だと「スマホ手続き3分」でサクッと受け取れます。
例えば、住友林業は「設計費=5万円」を支払わないと間取りプランを作って貰えません。
このように、せっかく住宅展示場に足を運んでも「間取り設計=有料」である住宅メーカーが多いことを考えると、まずは タウンライフ家づくり で住宅メーカーの絞り込みを行うと効率的ですよね。
家づくりは、調べ事や決め事が盛りだくさんです。全てを自分の力で行うのは大変なので、便利なツールは積極的に活用しましょう。
一条工務店の実際の坪単価は100万越え
一条工務店でお家を建てる時にかかる実際の坪単価は「100万超え」と考えておきましょう。
なぜなら、お家を建てるには、坪単価以外に「オプション費・申請費・付帯工事費・保険・諸経費」などの様々なお金がかかるからです。
例えば、アイスマートの坪単価は「75万円」ですが、上記を合計した実際にかかる坪単価は「約103万円」で、下記の通りです。
- 建物本体 :2,400万
(坪単価75万円 × 32坪) - 太陽光 : 230万
- オプション: 180万
- 諸経費 : 45万(※)
- 付帯工事 : 120万(※)
- 外構工事 : 165万(※)
- その他 : 270万(※)
→ 合計 3,410万
上記の通り、建物本体・太陽光・オプション以外に合計600万(※)の追加コストがかかります。
つまり建物本体と別に「建物本体 × 20~30%」が追加で上乗せされると考えておくと良いでしょう。
お家づくりに必須である基礎や設備がオプション費に含まれるのは、何かセコイですよね…。
坪単価が高すぎると言えない理由
「一条工務店の坪単価=高すぎる」には、僕も同感です。ですが他社の住宅メーカーと比較すると、そうとも言い切れないんですよね。
なぜなら「一条工務店の標準仕様と全く同じお家を他社の住宅メーカーで建てる」ケースで比較すると、一条工務店の建築コストが群を抜いて安いからです。
その理由は「少品種 × 大量生産」で安く作る仕組みにあります。
本来、タイル外壁・全館床暖房の導入コストはかなり高いです。ですが標準仕様に含めて、大量に販売する仕組みのため生産コストをかなり下がっています。
他社の住宅メーカーだと顧客の注文に応じて発注するため、一条工務店よりも導入コストが高くなってしまうんですよね。
「もし同じ内容の家を建てるなら、一条工務店が最も安い」
これが一条工務店の価格が高すぎるとは言い切れない理由です。
住宅メーカーは「合うか・合わないか」で選ぶ
住宅メーカー選びは「合うか・合わないか」で選ぶべきです。
万人受けする住宅メーカーは存在しません。一条工務店がピッタリの人もいれば、一条工務店を絶対に選んではいけない人もいます。
マイホームは幸せな生活を手に入れるための道具でしかないので「家族が最も満足するお金の使い方は何か?」で判断すべきですよね。
一条工務店の判断は「標準仕様が必要?不要?」がポイントになりそうです。
「一条工務店こそマイホームの理想にピッタリだ!」と感じる人は、一条工務店がオススメです。ですが住宅メーカーの数は山ほど存在するので、気になる住宅メーカーは見比べた上で判断するようにしましょう。
「知らなかった」は、最も後悔する理由の1つですよ、、、
【まとめ】一条工務店は家づくりの条件で判断が分かれる
最後に本記事をまとめます。
一条工務店の建築コストは『充実の標準仕様がいる?いらない?』で、高いとみるか安いとみるかの意見が分かれそうです。
具体的には「全館床暖房・タイル外壁・ロスガード(換気システム)・高気蜜高断熱」などが必要な人は、一条工務店を選ぶとお得です。
例えば「ロスガードが必要ないのに一条工務店を選ぶ」ような人は、割高な買い物になる点に注意ですね。
一条工務店は魅力的な住宅メーカーなので、多くの人に選ばれています。ですが実際は他社の住宅メーカーを選ぶ方がお得になる人が多いのも事実です、、、
結局のところ「住宅メーカーを選びは合うか・合わないか」だけなんですよね。
住宅メーカー選びにお悩みの方はタウンライフ家づくりを使ってみて下さい。
こちらはマイホームの「間取り設計・見積書」を依頼できるサービスです。
「□の広さで〇の設備があって△な家」と家づくりの要望を伝えると、住宅メーカーの設計士がベストなプランをオーダー設計してくれます。
実際に僕も使っておりまして、実際に使った様子を「大満足のマイホームを作る方法【でも間取り設計は難しい】」の記事にまとめました。
5社の設計士に依頼すると、内容が異なる5つのプランを提案して頂けます。
同じ条件で依頼しているにも関わらず、完成する間取りが違います。その理由は設計士毎に考え方・テクニックが違うからです。
間取りを見るだけでも新発見・アイデアに繋がるはずなので、試しに使ってみて下さいm(_ _)m
利用料は、完全無料なので安心してください。