先に結論を言うと、『一条工務店の住まいでは吹き抜けがおすすめで、特に建築費を安くしつつ、2階より1階を広く設計したい人にピッタリ』です。
その理由は、一条工務店では業界トップクラスの気密性と断熱性を持つ住まいを建てられるため、天井が高くて大空間の吹き抜けでも快適な空間を作れるからです。
また、吹き抜けを作って2階をコンパクトにすると建築コストを安く抑えられるので、「1階は広くしたいけど、2階は狭くていい」という人にピッタリの間取りです。
他にも、天井高500㎝から得られる開放感はシンプルに最高ですし、日中は照明を付けなくても部屋が明るいので節電にもなる、そしてWi-Fiの電波が届き易くなるというメリットまであります。
ですが吹き抜けには注意点もあり、具体的には下記の7つが挙げられます。
- 耐震性が下がり、地震に弱くなる
- 夏は暑く、温度管理が難しい
- メンテナンス費用が高額になる
- 音が家全体に響き易い
- ニオイが家全体に広がり易い
- 日当たりの良い2階部屋が作れない
- 窓の掃除が大変
本記事の後半では、吹き抜けの注意点を詳しく解説し、その対策も紹介しているので吹き抜けを検討している方は参考にしてみて下さい。
もし「吹き抜けは作りたいけど、具体的な間取りが思い付かない」という人がいれば、 タウンライフ家づくり で間取りの設計を依頼するのも方法の1つです。
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一条工務店の吹き抜け「3つの特徴」|グランスマートの実例付き
まず最初に、『一条工務店の吹き抜けの3つの特徴』を解説します。
その1:一条工務店の吹き抜け
まず最初に「一条工務店では、どのような吹き抜けが作れるのか」を紹介します。
我が家はダイニングに8帖の吹き抜けを作りました。
吹き抜けの2階部分に合計4枚の大開口FIX窓を採用したことで、晴れた日はたくさんの光が入ってきます。
吹き抜けのおかげで日中は照明をほとんど付けなくなりました。
- 左:JF5961
- 右:JF2461×3枚
吹き抜けと繋がる廊下にはファイン手摺り(アクリル板の透明な手摺り)を採用しました。
ファイン手摺りを採用した理由は、デザインのカッコ良さに加えて、手摺りを透明にして廊下を吹き抜けに取り込むことで吹き抜けの開放感が更にアップするからです。
2階の廊下には採光用の窓としてJF2061を設置しており、こちらの窓からも多くの光を取り込めています。
ファイン手摺りに合わせて、ダイニングにある階段も手摺りが透明なオープンステアを採用しており、こちらも開放感アップに繋がるアイテムの1つです。
吹き抜けの天井クロスには「木目調(IC-5015)」を採用しており、グランスマートに使われている建具との色合いもバッチリです。
吹き抜けのFIX窓には電動式のハニカムシェード(断熱タイプ)を採用しており、専用リモコン1つで計4つのハニカムシェードをまとめて操作できるので便利です。
吹き抜けの照明はスポットライトを採用しました。
スポットライトを採用した理由は、吹き抜けの天井面に取り付ける照明を交換する時(故障した時など)に大きな手間がかかるためです。
具体的な交換手順は、照明の交換を業者に依頼し、家の中で大きな足場を組んで作業を行います。そのため交換にかかる費用も高額になりますし、照明の向きや位置、数などを後から自分で調整することもできません。
そこで吹き抜けの照明にスポットライトを採用したことで、これらの問題を全て解決することができました。
その2:吹き抜けの間取り「5選」
続いて、一条工務店の『吹き抜け付きの間取り』を5つ紹介します。
「どこに吹き抜けを作るか?」で、間取りの印象・使い勝手がガラリと変わるので、どういった吹き抜けの組み合わせ方があるかを知っておきましょう。
吹き抜けの活用法は無限大ですが、大きく分けると下記の4つのパターンに分けられます。
- 「ダイニング or リビング」を吹き抜けに
- 「吹き抜け+オープン階段」を繋げる
- 「吹き抜け+廊下」を繋げる
- 「吹き抜け+オープン階段+廊下」を繋げる
ちなみに、我が家は「④」の間取りを採用しました。
その理由は、複数の空間(オープン階段+2階の廊下)を吹き抜けと繋げることで、より開放的で広さを感じる住まいが作れるからです。
例えば、設計できる吹き抜けは「8帖」が限界でも、廊下を吹き抜けに取り込むことで「10帖相当」の広さを感じる吹き抜けを作ることができます。
ファイン手摺りを使うことで、上記の間取り図面の「青色」のエリアを吹き抜けと1つの同じ空間に取り込むことで、より開放的な空間に仕上がります。
建築コストを抑えつつ、最大限に大きな吹き抜けを作るのに最もコスパの良い方法が上記の「④」なんですよね。
それでは、下記で「一条工務店の吹き抜け付きの間取り」を5パターンほどチェックしましょう。(吹き抜けエリアは「青色」でマーキング済みです)
間取り1:リビング・ダイニングの吹き抜け
1つ目は「リビング+ダイニング」に吹き抜けを設計した間取りです。
こちらは、およそ6帖分の吹き抜けを作って2階部分に窓を設置したことで、日中は照明いらずの明るい住まいになりそうです。
間取り2:ダイニングの吹き抜け
2つ目は「ダイニング上のみ」を吹き抜けにした間取りです。
吹き抜けの3方向に部屋を作ることで、住まいの耐震性を向上させることができます。
注意すべきが、窓が「1方向のみ」なので、先ほどの間取り1と比べると採光が減ります。そのため「どの方角に吹き抜けを作るか?」がポイントになりそうですね。
間取り3:リビングの吹き抜け
続いて、3つ目は「リビング上のみ」を吹き抜けにした間取りです。
間取りで吹き抜けの場所を決める際に「ダイニングにするか、リビングにするか、それともダイニング・リビングの両方にするか」は、多くの人が悩むポイントです。
ちなみに我が家は「ダイニング・8帖」を吹き抜けにしました。
間取り4:リビングの吹き抜け
同じく、4つ目は「リビング上のみ」を吹き抜けにした間取りです。
先ほどの間取りと違うのが「吹き抜けの2階部分とバルコニーを繋げた間取り」という点です。
例えば「2階のバルコニーに観葉植物を置いて、バルコニーの窓を通して見える観葉植物を1階のリビングから楽しむ」といった使い方もできます。
これは一例ですが、少し工夫すると色んな活用法が見つかるのが間取り設計の楽しみであり、吹き抜けの良さでもあります。
吹き抜けの活用法は「設計士のアイデア次第」なので、 タウンライフ家づくり で色んなパターンの間取り設計を依頼してみると良いでしょう。
きっと、自分たちに合うピッタリな間取りプランが見つかるはずです。
間取り5:階段+リビングの吹き抜け
最後は「階段+リビング」を吹き抜けにした間取りです。
「和室」は吹き抜けにはなっていないものの、吹き抜けと隣接させることで、住まい全体の開放感をアップさせた間取りです。
その理由は、人は「天井の高低差」があるほど、天井高を実感し易いからです。
例えば、一条工務店の天井高は「1階/240㎝、吹き抜け/510㎝」なので、「和室→吹き抜け」に移動する際の高低差270㎝で開放感が得られます。
上記は、いずれも規格住宅である「HUGme(ハグミー)」の間取り図面で、こちらは坪単価が「50万円~」と低価格で購入できる住まいです。
この安さの理由は、既に設計された間取り(計100通り)から選ぶプランで、生産の効率化により最も安いコストで建てられる住まいだからです。
例えば、住まいは「2階建て or 平屋」、建坪は「22~37坪」と豊富にあり、日当たりも「東・西・南・北」を考慮した間取りが用意されています。
ハグミ―は、条件が合えば「コスパ抜群の住まい」なので、詳しく知りたい人は【一条工務店】HUGme(ハグミー)の「3つの特徴・5つの標準仕様・8つのオプション」をチェックしておきましょう。
その3:坪単価「2分の1」で作れる
続いて、一条工務店で吹き抜けの導入コストですが、「坪単価2分の1」で作ることができます。
一条工務店のモデル毎の坪単価と「吹き抜けの1坪あたりの導入コスト」は、下記の通りです。
坪単価 | 吹き抜けの単価 (1坪あたり) | |
---|---|---|
グランスマート | 80万円 | 40万円 |
グランセゾン | 75万円 | 37万円 |
アイスマート | 70万円 | 35万円 |
アイキューブ | 65万円 | 32万円 |
1坪は「およそ2帖」なので、例えば8帖の吹き抜けだと「4坪(=8帖)×40万円=約160万円」の導入コストがかかる計算です。
加えて、我が家の吹き抜けには、下記の計5種類の有料オプションを採用しています。
- 天井クロス /8,000円
- ファイン手摺 /16.6万円
- 電動ハニカム /1箇所・1万円
- 大開口FIX窓/5万円
- オープンステア/2万円
これらを合計すると、吹き抜けには「188.4万円(吹き抜け/160万円+有料オプション/28.4万円)」の導入コストがかかっており、かなり高額であることが分かりますね。
ですが、住まいを設計する条件によっては、吹き抜けを採用する方が全体の建築コストが安くなるケースが多々あるので、下記で「吹き抜けを作る5つのメリット」を確認しておきましょう。
一条工務店で吹き抜けを作る「5つのメリット」
続いて、一条工務店の住まいで『吹き抜けを採用する5つのメリット』を紹介します。
多くの人が「吹き抜け=嗜好品」と考えるかもしれませんが、吹き抜けには意外と実用的な側面があるのも事実です。
そこで本パートでは「一条工務店の住まいだからこそ言える吹き抜けの良さ・メリット」も合わせて紹介しますね。
その1:天井高500cm超えの開放感
一条工務店の吹き抜けの1つ目のメリットは『天井高500cm超えの開放感が作れる』です。
その理由は、一条工務店は天井高が「240cm、もしくは265㎝」なので、他社の270~300㎝の天井高と比べると、少しモノ足りないからです。
なお、一条工務店の天井高は「2×6工法(グランスマート、アイスマートなど)」と「在来軸組み工法(グランセゾンなど)」で異なり、下記の通りです。
2×6工法 | 在来軸組み工法 | |
---|---|---|
1階の天井高 | 240㎝ | 265㎝ |
2階の床 | 約30㎝ | 約30㎝ |
2階の天井高 | 240㎝ | 250㎝ |
吹き抜けの天井高 | 510㎝ | 545㎝ |
在来軸組み工法は、天井が高いことに加え、間取り設計の自由度も優れているので、吹き抜けの天井高にこだわりたい人は「グランセゾン」がおすすめです。
吹き抜けに加えて、有料オプションで「ファイン手摺り」と「オープンステア」を採用すると、より開放的な住まいを作ることができます。
オプション1:ファイン手摺り
ファイン手摺りとは、上記の「透明の手摺り」のことです。
こちらは「透明」と「かすみ」の2種類から選ぶことができ、オプション費は下記の通りです。
- 1グリッド:11.3万円
- 4グリッド:20.4万円
- 8グリッド:40.2万円
かなり高額なオプションですが、我が家は「3グリッド(16.6万円)」を採用しました。
採用した理由は、手摺りを透明にすると「2階の廊下(約2帖)」を吹き抜けに取り込めて、実際の間取り以上に広さを演出できるからです。
例えば、一条工務店で間取りを「2帖(1坪)」広くすると、およそ70~80万円ほどの追加料金がかかります。
ですが、ファイン手摺りだと16.6万円で「部屋を広く見せる」ことができるので、少し違った視点から考えると、実は割安なオプションなんですよね。
オプション2:オープンステア
オープンステアとは、踏板と踏板の間をスリッドにしたデザインで、上記のような階段です。
同じく「透明」と「かすみ」の2種類から選ぶことができ、オプション費は「2万円」です。
ダイニングに、オープンステアを設置することで、空間の「広さ」を演出しつつ建坪をコンパクトにし、建築コストを安くできます。
その理由は、オープンステアを選ぶと、下記の2つのメリットが得られるからです。
- リビング・ダイニングに階段を設置すると、階段専用のスペースを削減できる
- 透明ガラスのオープンステアで、圧迫感を感じることも無い
例えば、一般的なボックス階段だと「約2坪(1階に1坪+2階に1坪)」のスペースが必要となり、およそ140~160万円の追加料金がかかります。
その一方で、オープンステアをリビングやダイニングに設置すると「2万円」のオプション費で採用でき、建築コストを抑えつつ部屋を広く見せられるので、かなりコスパの良いオプションです。
その2:部屋が明るく、日中は照明いらず
一条工務店の吹き抜けの2つ目のメリットは『部屋が明るく、日中は照明いらず』です。
その理由は、日当たりの良い部屋を吹き抜けにし、吹き抜けに大きな窓を設置すると、外と同レベルに明るい部屋を作ることができるからです。
我が家のケースだと、南西方向に吹き抜けを作り、加えて「大開口のFIX窓(JF5961・有料オプション/5万円)」を採用したことで、明るいダイニングが作れました。
- JF5961:1枚/5万円
- JF2461:標準仕様
また、一条工務店で標準仕様のハニカムシェードを電動式に変更(1箇所/1万円)したことで、リモコンのボタン1つで計4つのシェードを自動で開閉でき、かなり便利です。
「部屋が明るい」と何かとメリットが多く、日中は照明が不要で電気代の節約になったり、カビや湿気の予防になったり、そして気分良く暮らせる日も多くなります。
間取り・立地で部屋が暗くなりがちでも、吹き抜けを作ると充分な採光を確保できるケースが多々あるので、明るい住まいを作りたい人には吹き抜けがオススメです。
その3:Wi-Fi通信がサクサク繋がる
一条工務店の吹き抜けの3つ目のメリットは『家中でWi-Fi通信がサクサク繋がる』です。
逆を言うと、吹き抜け無しの普通の2階建てだと「Wi-Fi通信に繋がらない」もしくは「Wi-Fiが弱く、通信が途切れる」という場所が出てくるはずです。
なぜなら、一条工務店の標準仕様である「全館床暖房」に含まれる床暖パネル(=2階の床)により、1階と2階でWi-Fiの電波が遮断されるしまうからです。
我が家の場合だと、吹き抜け近くの2階にWi-Fiルーターを設置しており、1階へはWi-Fi電波が吹き抜けを通る設計にすることで、床暖パネルの影響を回避しています。
ちなみに、上記の赤マークがWi-Fi拠点で、隣接する「①・②・③・④」の各部屋でWi-Fiが快適に使えます。
ですが、吹き抜けと隣接していないトイレ(1階)や脱衣所、風呂だと常にWi-Fi通信速度が遅いので、4G回線に切り替えて使うことも多々あります…。
つまり、一条工務店の2階建てを選ぶ人は、Wi-Fiの通信環境が悪い場所があることを想定しておきましょう。そこで、下記の3つの対策が挙げられます。
- 吹き抜けを採用する
- メッシュWi-Fiを採用する
- 平屋の住まいを選ぶ
ダイニングに吹き抜けを採用した我が家では、大半の部屋で快適にWi-Fiを使えているので、条件が合う人は「①吹き抜け」は選択肢の1つになるでしょう。
その4:部屋の雰囲気がオシャレに
一条工務店の吹き抜けの4つ目のメリットは『部屋の雰囲気がオシャレになる』です。
これは自分たちの自己満ですが、カフェのようなオシャレな雰囲気のダイニング・リビングで毎日過ごせるのは、シンプルに最高です。
そして雰囲気の良い空間を作るために、吹き抜けの天井クロスに木目調の「IC5015/8,000円(有料オプション)」を採用しており、下記の通りです。
こちらを採用した理由は、グランスマートのフローリング・建具と色合いの相性が良いことと、吹き抜けの大空間にメリハリを出せるからです。
天井クロス(IC5015)の夜の雰囲気は、下記の通りです。
照明は「やわらかい電球色」のスポットライトを採用しており、見た目も雰囲気もバッチリですね。
こちらは、ダクトレールに取り付けるだけなので、照明が故障した時や雰囲気を変えたい時も自分で簡単に設置・交換ができるモデルです。
天井クロスは、導入コストが「8,000円」という安さにも関わらず、吹き抜けの雰囲気をガラリと変えられるコスパ抜群のオプションです。
その5:建築コストが安くなるケースもある
一条工務店の吹き抜けの5つ目のメリットは『建築コストが安くなるケースもある』です。
その理由は、一条工務店は「総2階で建てなければならない」というルールがあり、吹き抜けにすると2階部分の建築コストが安くなるからです。
具体的には「1階を広く、2階は狭く」の間取りを作りたい人は、吹き抜けを採用すると建築コストが安くなります。
まず最初に、総2階とは「1階の建坪=2階の建坪」で建てる住まいのことで、下記の通りです。
我が家の間取りは、1階に「リビング22帖・収納を多く・ランドリールーム」を作ったため、1階の建坪が広くなります。
そして、一条工務店で「総2階で建てる」というルールに従うと、1階と同じだけ2階が広くなってしまうことで建築コストが「160万円」ほど高くなってしまう状況でした、、、
そこで、我が家のように「1階は広くしたいけど、2階に広さは必要ない」というケースは、吹き抜けを採用すると建築コストを安く抑えることができます。
なぜなら、吹き抜けは「坪単価/2分の1」で作ることができ、2階に部屋を作ることと比べると、建築コストが2分の1になるからです。
ちなみに「ベランダ(バルコニー)」も坪単価2分の1で採用できるものの、選ばなかった理由は、下記の4つです。
- 使用頻度が少ない(使わない)
- 10年毎に修繕費がかかる
- 雨漏りの発生原因になる
- 定期的な清掃が手間
なお「総2階で建てる」は、2×6工法で建てるグランスマート、アイスマート、アイキューブなどが対象です。
在来軸組み工法で建てるグランセゾンだと、総2階のルールが無くなります。そのため「2階を小さくして、建築コストを安くしたい」という人は、候補の1つに含めても良いでしょう。
とは言え、実際の建築コストは「住まいの条件」で大きく変わるので、 タウンライフ家づくり で実際の間取り図面・見積書を取り寄せた上で判断しましょう。
こちらは「手続き3分・完全無料」で使えるサービスなので、家づくりで必ず使っておきたいサービスですね。
一旦、ここまでの「吹き抜けを採用する5つのメリット」をまとめると、下記の通りです。
- 天井高500cm超えの開放感
- 部屋が明るく、日中は照明いらず
- Wi-Fi通信がサクサク繋がる
- 部屋の雰囲気がオシャレに
- 建築コストが安くなるケースも
一条工務店の吹き抜けに「後悔しないための7つの注意点」
ここからは『吹き抜けを作りたいけど、実際に住んだ後に後悔しないかな…?』とお悩みの方に向けて、吹き抜けの注意点を7つの視点から解説します。
少し項目が多くなるものの、上記の①~⑦に納得できない人は、吹き抜けを採用しない方が良いかもしれません。
その理由は、吹き抜けは「開放感」や「満足感」を重視した住まいなので、生活における「利便性」や「実用性」がほぼ無いと感じる人が多いからです。
そもそも、吹き抜けが無くても、普通に生活できますし、何かに困ることもありません…。
ですが、吹き抜けを作ると「毎日、オシャレなカフェで暮らすような満足感」が得られるのも事実で、趣味・思考の観点からマイホームを考えるのも大事です。
そこで本パートでは「吹き抜けの7つの注意点」を紹介します。
その1:耐震性が下がり、地震に弱くなる
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための1つ目の注意点は『耐震性が下がり、地震に弱くなる』です。
その理由は、吹き抜けのような大空間を作ると、家を支える柱や床が少ない構造になるからです。
そして、吹き抜けには「大開口の窓」を採用するケースが多く、こちらも耐震性が下がってしまう1つの原因です。
ですが、一条工務店には「耐震等級3をクリアした家しか建てない」という社内ルールがあるため、耐震性に対する心配は不要です。
なぜなら、設計段階から全ての間取りを都度 構造計算し、耐震等級3をクリアした住まいかを細かくチェックしているからです。
とは言え、同じ一条工務店の住まいで「吹き抜け無しの家」と「吹き抜け付きの家」で比べると、同じ耐震等級3をクリアしていて前者の方が耐震性に優れていることを認識しておきましょう。
「吹き抜けを採用したいけど、耐震性が心配…」という方は、有料オプションである「2倍耐震(ミッドプライウォール)」を採用して、耐震等級5相当の住まいを建てるのも1つの方法です。。
ちなみに我が家は2倍耐震を採用したことで、8帖の吹き抜けを作りつつも、耐震等級5相当の地震に強い住まいを建てることができました。
その2:春・夏は暑く、温度管理が難しい
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための2つ目の注意点は『春・夏は暑く、温度管理が難しい』です。
その理由は、空気には「冷気は下に、暖気は上に」という特性があるため、吹き抜けの上(2階部分)と下(1階部分)で温度差が開くからです。
加えて、一条工務店の住まいでは、下記のような「軒(のき)」が無いので、夏の日差しを軒でコントロールできないという点も挙げられます。
つまり、1階のエアコンで冷房すると「吹き抜けの1階部分は涼しくなるものの、2階部分は熱気が停滞する」ような状況になるので、下記の2つの方法で空気を循環させると効果的です。
- 天井にシーリングファンを設置する
- サーキュレーター用のコンセントを設置する
(1階の吹き抜け近くや2階の廊下などに)
デザイン重視だと「①シーリングファン」がカッコ良いすが、将来的な「メンテナンス費+掃除の手間」を考えると「②サーキュレーター」がおすすめです。
その理由は、下記で解説済みです。
その3:メンテナンス費が高額になる
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための3つ目の注意点は『メンテナンス費が高額になる』です。
その理由は、吹き抜けのメンテナンスを行うには、室内で専用の足場を組み立てた上で作業するため、下記のような足場の設置費用が必要だからです。
一般的に屋内で足場を組み立てるには「5万円前後」の作業料金がかかります。
例えば「吹き抜けの照明が点灯しなくなった」や「シーリングファンが故障した」というケースは、その都度 足場の組み立て代(+5万円前後)が作業代金に加算されることを覚悟しておきましょう。
そのため、将来的なメンテナンス費を安くするには、吹き抜けの天井部分に「照明(ダウンライト)」や「シーリングファン」などを設置しない方が無難です。
我が家の場合、吹き抜けの照明は「壁付けのスポットライト」を選び、廊下や階段の手が届く範囲だけにダウンライトなどを設置しました。
また、シーリングファンは「壁付け・床置きのサーキュレーター」などで代替えする予定です。
その4:音が家全体に響き、うるさい
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための4つ目の注意点は『音が家全体に響き、うるさい』です。
その理由は、下記の2つです。
- 「1階↔2階」で音を遮る床が無くなる
- 気密性が高い家は、室内で音が響く
こちらの「②」を補足すると「気密性=家の隙間」のことです。一条工務店の気密性は、業界トップクラスに高く、下記の通りです。
C値 | |
---|---|
一条工務店 | 0.59 |
三井ホーム | 2.00 |
スウェーデンハウス | 0.71 |
セキスイハイム(木造) | 0.99 |
セキスイハイム(鉄骨) | 2.00 |
桧家住宅 | 5.00 |
ヘーベルハウス | 5.00 |
トヨタホーム | 5.00 |
気密性が高い家は、音が「室内→屋外」に漏れ出さないメリットがある一方で、それだけ室内では音が反響する特徴があります。
この対策として、我が家は「吹き抜けに廊下・ドアを設置して、吹き抜けと2階の部屋で空間を分けられる間取り」を設計しました。
ちなみに、僕の書斎は「吹き抜けのドア→2階の廊下→寝室のドア→書斎のドア」で仕切ることで、リビングで騒ぐ子供の声も聞こえない静かな書斎になりました。
話をまとめると、一条工務店は高気密の住まいなので吹き抜けを通じて音が反響する懸念があるものの、ドアや防音施工などで対策すれば問題ないと言えそうです。
その5:ニオイが家全体に広がる
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための5つ目の注意点は『ニオイが家全体に広がる』です。
この理由は、上記の「音」と同じで、吹き抜けは「1階↔2階」を遮る床が無くなるため、ニオイが届きやすくなるからです。
ですが、こちらのニオイ問題も「ドア」で空間を仕切れば大丈夫です。
例えば、1階のキッチンで肉を焼いても、2階の寝室や子供部屋までニオイが届くことはなく、吹き抜けのドアでニオイを遮断できています。
加えて、一条工務店の標準仕様である「ロスガード(全館換気システム)」が住まい全体を24時間運転で換気してくれるので、更に安心できます。
このように「ドアを1枚 設置するだけ」で、吹き抜けの音問題・ニオイ問題をまとめて対策できるので、かなりコスパが良い設計と言えるでしょう。
その6:日当たりが良い2階の1部屋を失う
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための6つ目の注意点は『日当たりが良い2階の1部屋を失う』です。
その理由は、日当たりの良い方向にリビング・ダイニングを作り、その上を吹き抜けにするケースが多いからです。
すると「日当たりの良い2階エリア」が吹き抜けになることで、2階は日当たりの良い方向の1部屋を失うことになります。
ちなみに我が家は、南西側のダイニング(最も日当たりが良い方向)に吹き抜けを作ったことで、2階のほとんどの部屋は日当たりが悪いです…。
日当たりは、方向や周辺環境から仕方がない部分も多いですが、窓のサイズや向きなどを工夫して対策しておきましょう。
その7:窓の掃除が大変になる
一条工務店で吹き抜けを作る際に後悔しないための7つ目の注意点は『窓の掃除が大変になる』です。
その理由は、吹き抜けの窓近くにベランダ等の足場が無く、掃除したくても窓に直接 手が届かないからです。
これは、間取りでも変わるものの、窓の「内側」と「外側」の両方に言えます。
こちらの対策として、例えば「伸縮ポール付きのモップ」などで掃除する方法が考えられます。
窓の外側(屋外)は「伸縮モップ+シャワーホース(水圧)」で掃除できるものの、意外と手間がかかるのが「窓の内側(屋内)」です。
屋内なので水が使えない中、手が届かない「窓ガラスの油分」や「窓枠のホコリ」を掃除するのは結構 大変です…。
【応用編】一条工務店の吹き抜け「意外な3つの活用法」
ここで『吹き抜けの意外な3つの活用法』を紹介します。
最近は、吹き抜けを活用して「②」の間取りを作る人が増えており、こちららは高気密・高断熱の住まいを建てて、普通の壁掛けエアコンを使って全館空調するテクニックです。
一条工務店は、業界トップクラスの気密性・断熱性を誇る住まいで、全館床暖房が標準仕様であることを踏まえると「吹き抜け×壁掛けエアコンで全館空調」は、かなり相性が良いと言えます。
詳しくは、本パートで解説します。
その1:洗濯物を廊下の手摺りに干せる
一条工務店の吹き抜けで1つ目の意外な活用法は『洗濯物(毛布・シーツなど)を廊下の手摺りに干せる』です。
これはシンプルな理由で、吹き抜けは日当たりが良くて洗濯物が乾きやすいからです。
ちなみに「ファイン手摺り」に毛布・シーツを干すと、洗濯物と手摺りに程よい隙間が開いて空気の通り道ができることで、かなり乾きやすいです。
例えば、吹き抜けの2階の廊下へ「ホスクリーン(脱着式の洗濯干し金物)」を採用しておき、使う時だけホスクリーンを設置するのも1つの方法です。
このような使い方をすると、冬はリビング・ダイニングの加湿も兼ねられるので「見た目」を気にしない方にはおすすめの活用法です。
その2:2階にエアコンを設置し、全館空調する
一条工務店の吹き抜けで2つ目の意外な活用法は『2階に壁掛けエアコンを設置し、全館空調する』です。
上記の画像のように、吹き抜けの2階部分に一般的な壁掛けエアコンを設置し、1台のエアコンで1階も2階も冷房する方法です。
特に、一条工務店の標準仕様である「全館床暖房」とシーン別に使い分けると、より快適な住まいを作ることができます。その理由は、下記の2点です。
- 冬:標準仕様の「全館床暖房」を使う
→暖かい空気は軽く、上に停滞する - 夏:壁掛けエアコンの「冷房運転」を使う
→冷たい空気は重く、下に停滞する
つまり壁掛けエアコンで全館空調する方法は、標準仕様で「全館床暖房」と「高気密・高断熱」の住まいが建てられる一条工務店と相性が良いと言えますよね。
壁掛けエアコンで全館空調したいと考える方は、吹き抜けの廊下に「エアコン専用コンセント」だけでも設置しておくと、後から選択の幅が増えるのでオススメです。
その3:吹き抜けを見下ろす景色を楽しむ
一条工務店の吹き抜けで3つ目の意外な活用法は『吹き抜けを見下ろす景色を楽しむ』です。
その理由は、吹き抜けを2階から見下ろす景色は満足感が高く、日中の日当たりもバツグンに良いから場所だからです。
特に天気が良い日は、日向ぼっこをしながら、廊下で本を読んだり、パソコン・スマホを触ったりすると、かなり満足します。(自己満)
もし今から間取りを変えられるなら、例えば「2階のフリースペース(セカンドリビング)」を作りたいと、考えるほどです。
一条工務店の吹き抜け「2つの一条ルール」
最後に、一条工務店の吹き抜けにおける『2つの一条ルール』を解説します。
こちらの吹き抜けの一条ルールを踏まえると、一般的な32~35坪の住まいだと、吹き抜けは「8~10帖」が設計上の限界になりそうです。
一条工務店の間取り設計は「1マス(横90㎝×縦90㎝)」で計算するため、こちらを元に解説します。
その1:吹き抜けは、床面積「3分の1まで」
吹き抜けで注意すべき一条ルールの1つ目は『吹き抜けの大きさは、全体床面積3分の1まで』です。
上記は、全32坪の間取り(全64マス)に対して、吹き抜けは「全16マス」です。
全体の床面積に対して「4分の1」に収まっているので、一条ルールの「全体床面積3分の1まで」をクリアしている間取りです。
その2:吹き抜けは、縦横「2分の1まで」
吹き抜けで注意すべき一条ルールの2つ目は『吹き抜けの長さは、縦横2分の1まで』です。
上記の間取りは、縦・横ともに全体が各8マスに対して、吹き抜けは各4マスです。
一条ルールは「2分の1以下」なので、この間取りで設計できる最大サイズの吹き抜けだと言えますね。
注意すべきは「オープンステアやボックス階段も含めて計算する」という点です。
こちらは我が家の間取りですが、オープンステアを採用しており、吹き抜け内に「1列分のオープンステア」があります。
オープンステアは、吹き抜けの一部としてカウントされるので、上記の間取りは「横4マス×縦4マスの吹き抜け」です。
最後に、一条ルールNGの間取りを1つだけチェックしておきましょう。
「一条ルールNG」の吹き抜けの間取り
こちらは、吹き抜けの「1辺の長さ」が一条ルールでNGの間取りです。
その理由は、住まい全体が横8マスであるにも関わらず、吹き抜けが横5マス、縦5マスを占めるからです。
つまり「縦横2分の1まで」の一条ルールに反しているためです。
そのため「他社の住宅メーカーだと作れるサイズの吹き抜けも、一条工務店だと作れない…」というシーンが多々あるので、その点は覚悟しておきましょう。
そこで、住まいの中でも吹き抜けを重視したい方は、色んな住宅メーカーと間取り図面を比較してみると良いでしょう。
一条工務店は、気密性・断熱性が高く、吹き抜けでも快適な空間を作れる住宅メーカーです。
ですが、多くの人が想像する以上に一条ルールは厳しく、自分たちが思うような間取りが作れないことが多々あるので、少なくとも5社は比較した上で判断しましょう。
>>> 住宅メーカーから専用プランを取り寄せ【無料です】【結論】一条工務店で2階より1階を広く設計したい人は、吹き抜けがおすすめ
本記事の結論は『一条工務店で2階より1階を広く設計したい人は、吹き抜けがおすすめ』です。
その理由は、一条工務店の2×6工法では「総2階(1階=2階)」がルールのため、建築コストを安く抑える最適な設計方法だからです。
他にも、天井高500㎝越えの開放感を得られつつも、部屋の明るさや雰囲気を両立できるので、条件が合う人にはおすすめです。
ですが吹き抜けには多くのメリットがある一方で、注意点も多く存在するので、最後に下記をチェックしておきましょう。