といった疑問を解決できる記事です。
結論を先に言うと、下記の通りです。
- 1~2人家族:建てられる
- 3~4人家族:家が狭くなり、厳しい
1,000万円台だと、おおよそ「2LDK〜小さめの3LDK」の間取りが作れそうです。
ですが「オプションは必要最低限」などの条件付きであることと、一条工務店の家は「合う人・合わない人」がハッキリと分かれる住宅メーカーである点には注意が必要です。
「一条工務店の家はモデルハウス仕様が標準仕様」
こちらは一条工務店の家の特徴ですが、本記事を読むとこの言葉のウラが分かりますよ。
一条工務店を選ぶ時の注意点でもあるので、最後まで読んで判断してみてください。
本記事では、下記の3つのテーマを分かり易く解説します。
本記事の内容
- 予算1,000万円台で建つ?
- オプション費・外構費の割合
- 一条の家が合う人・合わない人
本記事を読み終えると「住宅メーカー選びの見極め方」が身に付きます。
筆者の紹介
- マイホーム:一条工務店(i-smart)
- 住宅ローン:4,300万
- 家の特徴 :2階建て
- 家族構成 :3人暮らし
なお、一条工務店では「計9種類」のモデルがあります。本記事では売上の大半を占める「グランセゾン・アイスマート・アイキューブ・アイスマイル」を対象として解説済みです。
【一条工務店】1,000万円台で家は建つのか【リアルな条件付きで検証します】
予算1,000万円台と言っても、かなり幅が広いので「予算 1,950万」で話を進めます。
予算の多い・少ないはあると思うので、建物価格を調整してイメージしてください。
下記の順番で解説を進めます。
サクサクといきましょう(/・ω・)/
一条工務店は「1,000万円台」で建つのか(建物価格のみ編)
まずは「予算1,950万で建てられる坪数」を計算します。
人気の3モデルの坪単価は、下記の通りです。
- アイキューブ:68万(63~73万)
- アイスマート:73万(68~78万)
- グランセゾン:78万(73~83万)
坪単価は「大きい家ほど安く、小さい家ほど高く」なります。(カッコ内の金額)
中央値より計算した「予算 1,950万の家の坪数」は下記の通りです。(「建物予算÷坪単価」で計算済み)
- アイキューブ:28坪
- アイスマート:26坪
- グランセゾン:25坪
※「①→②→③」の順にグレードが上がる
3〜4人家族だと、ギリギリいけそうな坪数ですよね。
間取りで言うと「2LDK・小さめの3LDK」のイメージです。
「1,000万円台で建てられる建物サイズ」を知りたい方は、これで解決ですね。
ですが、家は「建物価格(坪単価)」とは別に「オプション・諸経費・付帯工事・外構工事」が必要です。
これらも合わせて「予算1,000万円台で建つのか?」を知りたい方は、次へお進みください。
一条工務店は「1,000万円台」で建つのか(建築コスト合算編)
次に建物の他に「オプション・諸経費・付帯工事・外構工事」を含めて検証します。
つまり実際の建築コストの合計金額ですね。
建築コスト以外に必要な費用は?
建築コストの合計を「1,950万」にする場合、下記のような割り振りになります。
- 建物本体 :1,635万
- オプション:70万
- 太陽光 :0万
- 諸経費 :45万
- 付帯工事 :120万
- 外構工事 :80万
各金額は僕の方で調整しましたが、このパターンにほぼ限られるかなと。
ちなみに一条工務店はオプションに、下記の項目が含まれます。(見積書の仕様上)
- 基礎工事:約30万
- 照明工事:約10万
これらを差し引くと、自由に選べるオプション費は「約30万」です。
なお「諸経費・付帯工事・外構工事」は、多少の上下はあれど必ず必要な費用です。
予算1,635万以下で建てられる坪数は?
次に「予算1,635万以下で建つ家の広さ」を計算すると、下記のようになります。
- アイキューブ:24坪
- アイスマート:22坪
- グランセゾン:20坪
間取りで言うと「1LDK・2LDK」ですね。
2人暮らしは問題なさそうですが、3〜4人暮らし世帯はシンドイと感じる広さですよね。
間取り以外の注意点は、下記の通りです。
- 太陽光システムが載せられない
- オプションがほぼ付けられない
- 外構がシンプルになる
つまり「一条工務店の標準仕様に満足するか」が判断ポイントになりそうです。
予算1,000万台なら規格住宅という選択も
注文住宅を予算1000万円台だと「20〜25坪」が限界です。
これだと「狭くて住めたもんじゃないっ!」という人は「規格住宅(アイスマイル)」を選ぶのも1つの選択肢です。
こちらは「完成した間取りプランから選ぶ商品」で間取りが制限されますが、そのぶん価格が安いです。
坪単価は「60万前後」が目安です。
建物予算 1,635万でも「27坪」の家が建てられますね。
ですが価格が安くなる分、デメリットが多くなるのも事実です。
安いけど、デメリットが多い
この「坪単価の安さ」は魅力的ですが、何かとデメリットが多いんですよね。
なので僕は早々に候補から外しました。
その理由は、下記の通りです。
- 間取りを変更できない
- 生活スタイルに合う間取りがない
- 土地の形に合う間取りがない
- 「規格住宅=定番」で建売みたい
- 外観カラーはホワイトのみ
- 定番の間取りはムダが多い
つまり「家の価格は安くなるけど、無駄の多い家だな」と感じました。
具体的に言うと、
- 「リビングは良い感じでも、2階の洋室がムダに広い」
- 「廊下がムダに長くて、建坪のわりに部屋が狭い」
- 「内装・間取りは良い感じでも、外観デザインがダサい」
といった感じで、「何かは良くても、何かがダメ」と感じる間取りが多いです。
やはり「注文住宅」の満足感は、ケタ違いですよね。
一条工務店の家が高い理由
世の中には「1,000万台で家が建てられる」という住宅メーカーが多いですよね。
そういった住宅メーカーと比べて、一条工務店の建築コストが高い理由は「標準仕様の内容」が理由です。
「モデルハウス仕様が標準仕様」
これは一条工務店のアピールポイントでもありつつ、最大のデメリットでもあります。
「標準仕様でモデルハウスと同じくらい充実した家が建てられるって、スゴくお得だよねっ!」と思うかもですが、一概にそうとは言えません、、、
下記で詳しく解説します。
標準仕様は「有料」と同じ
標準仕様だから「お得」ではなく、「有料」と考えるべきです。
標準仕様の設備は全て坪単価に含まれているので、お金を払って設備を導入しているのと同じですよ。
なので標準仕様の設備が「いる?いらない?」を冷静に判断すべきです。
これは全ての住宅メーカーに言えることですが、標準仕様が充実した一条工務店の家は「特に」ですよね。
標準仕様の中身を見て判断する
一条工務店の「標準仕様の設備」は、下記の通りです。(高単価の設備のみ)
- 全館床暖房:家全体を床暖房で暖める
- タイル外壁:メンテナンス頻度が減る外壁材
- ロスガード:家に埋め込まれた巨大な空気清浄機
どれも魅力的な設備ばかりですが、これらの導入コストは「推定 300万」とかなり高額です。
僕は、ここで強く問いたいです。
「約300万円の導入コストを払って、これらは必要な設備ですか?15年先・30年先には、大きな修繕コスト・メンテナンスコストも必要ですよ。」
これを聞いて「あったら素敵だけど、別に無くても良いかな…」という人は、一条工務店を選ぶと割高な買い物をすることになりますよ。
つまり、まとめると下記の通りです。
- 標準仕様に納得:一条を選ぶとお得になる
- 標準仕様が不要:一条を選ぶと割高で損する
逆に言うと、他の住宅メーカーを選ぶと「家づくりで自由に使えるお金が300万も増える」とも言えますよね。
- 300万で家を大きくする
- 300万で好きなオプションを導入する
- 300万で家具・家電を充実させる
結局のところ「家は生活を充実させるためのアイテム」でしかないので、「家族が最も幸せになるお金の使い方は何か?」を考えると最善の答えが出そうですよね。
【まとめ】住宅メーカー選びのコツ「合うか・合わないか」
本記事の結論は、一条工務店で1,000万台で家を建てるのは「予算的にちょっとキツイかな、、、」です。
それに無理に一条工務店を選ぶより、坪単価の安い住宅メーカーを選んで「家を広くする・オプションを充実させる」方が満足度がアップするはず。
結局のところ、住宅メーカー選びは「合うか・合わないか」ですよね。
一条工務店は、上記で解説した標準仕様が「自分達の生活スタイルに合っているか?それが本当に必要な設備か?」が判断するポイントになりそうです。
住宅メーカー選びは世帯の数だけ、正解があります。タマホームが良い人もいれば、積水ハウスが良い人もおり、答えはバラバラです。
色んな住宅メーカーを比較して「家族にピッタリなマイホーム」を建てましょう。